『不滅のデザインルール』
1年ぶりのnoteの更新です。
昨年より執筆協力(コラム)を行ってきました冊子『不滅のデザインルール』がリリースされました。奥野のブランディングワークもご掲載いただいております。ありがとうございます。
→ デザインをこれから学ぶ方
→ 学び始めの方
→ デザインキャリアが浅いデザイナー
以上の方々は特に手にとってみるといいと思います。
一方で奥野的には、アイデアの発想法と深め方を具体的に説明している関係で、クリエイティブ職全般、キャリア長短問わずに参考になるかもしれないTIPSを書いています。
この書籍は、植田阿希さんの著作となりまして、 デザイン制作に必要な基本的な考え方や見方など、著名デザイナーの方々の作品をまじえてデザイナー初心者でもささるように、わかりやすく図版と説明文を交えて紹介されている本です。
私見ですが「デザインワークとキャプションだけビジュアル本」と「デザインTIPSをテキストベースで紹介された本」の間を行く路線かと思います。
奥野の方では、仕事でつかうアイデア出しのフレームワークをめっちゃわかりやすくご紹介しました。限りなく噛み砕いたつもりです(ページ内のテキストスペースの制約から泣)。
あとは文字と文字のスペーシングのお話(ジャーゴン失礼します)カーニングとかトラッキングとかいう得体のしれない機能をうま〜くつかって、人の感情?や感覚にうったえかける文字詰めの方法(アプリの機能説明ではありません)とか、文字の背景濃度に対しての文字間の見え方などを違いを見抜くTIPSを公開しました。
ノウハウは自分で見出してきたもの、書籍から学んだもの、敬愛する先輩が私におしえてくれたものなどを奥野の解釈とトライアンドエラーで独自発展させてきた手法です。
著者の植田さんについても一言。
編集者という職能の方々の能力がいかに特殊で高いか、のお話です。
冊子を手にとっていただくとわかるのですが、デザイナーの作品って一見、「これなんだ?」っていうの多いわけですよ。つまり図版だけでは制作背景やコンセプトなんて、プロでもわからないんです。想像の範囲から超えていけません。
ちょっと想像してみてください。
こうしたデザイン図版なり、説明テキストが何十名のデザイナーから、掲載から漏れたワークも含め膨大なアーカイブデータがドサッと届けられます。たとえば奥野のタイポグラフィーのように得体のしれない抽象的なデザインワークもあれば、作品の説明下手のデザイナー(奥野も含め)から、わけのわからない説明が届くわけです。これを解読して、理解して、構成を組んで、進行を管理して、版元側の意向も組みながら装丁デザイナーへのディレクションもされながら仕上げていき、デザインのデの字もわからない人にわかりやすく伝えていくわけですね。これってなかなかの重労働といいますか、特殊能力です。それ相応の対応スペックが求められると思うんです。人には得意不得意がある範疇を超えた、能力値の差は間違いなく存在するだろうなと。さすがの植田さんだと思います。
最後に。
アジア言語版を中心とする海外翻訳版のオファーが届いているそうです。