社会的信用度の疑問
何かのローンを組む時に銀行の審査される部分に「社会的信用度」というものがあります。
社会的信用度というのは、自分の身分証みたいなものです。
その身分によって審査が通るか通らないかを判断するのです。
具体的には学生、社会人に始まり、社会人の中でも経営者、個人事業主、公務員、会社員などと表現されます。
学生は信用性が低いことがほとんどです。
それはどうしてかというと、万が一のことがあった時に責任を取る能力がないと判断されるからです。
学生が低いと判断されるのは納得が行きます。
例えばお金の使い方について。
クレジットカードを作る時に学生の場合は保護者の同意がないと作れませんが、これはお金についての知識がないとどんどん借金を作ってしまうため本人だけでなく親の同意を必要とするのです。
そうすることで親も子供の状況を把握できるし、何かトラブルが起きても対応できるので学生の信用性は低い方がむしろ助かるのです。
学生からしてみればめんどくさいと思いますが。
自分が学生の時に親にクレジットカードを作る時に口酸っぱく注意点を言われましたが、今思えばそれは自分にとってとてもいい警鐘でした。
学生の信用性についてはこんな感じがほとんどだと思いますが、疑問があるのは社会人についてです。
社会人で1番信用性の高い方は誰でしょうか?
答えは、公務員と会社員です。
意外だと思いますが事実です。
この2つに関しては、例えばクルマや住宅のローンを組む時に年収などにもよりますが、審査が通りやすいのです。
それはなぜかというと、
借金を抱えるリスクが低いからです。
公務員と会社員は言ってしまうと下手なことをしなければ解雇にはなりません。
それに公務員と会社員は毎月給料がもらえます。
それらの観点から借金になるリスクが低いので信用性が高いのです。
逆に経営者と個人事業主は借金をするリスクが高いので信用性が低くなります。
でも、これって現代では当てはまらないことが多くなってきていると思いませんか?
まず、雇用保障についてですが、終身雇用が崩壊しつつあり、早期退職を実行する会社も増えてきました。
それに日本の給料の推移ですが、上がっていません。それでいて物価高が起きています。
この状態でまだ公務員と会社員は現状の信用性になるのでしょうか?
公務員の場合でも将来的には過疎地の場合、合併などで職などうなるかわからなくなるかもしれません。
現状に一般的な会社員家庭の住宅ローンによる破綻数も増えているのです。
つまり、昔よりも安定はなくなってきているということです。
個人事業主をやっていて思うのが、現状として会社員ですら破綻が増えているのであれば、経営者、個人事業主の信用性を会社員と同じくらいでいいのではないかと思います。
そもそもなぜ破綻するのかというと、個人の管理の問題もありますが、会社が強くないからなんです。
それならば、国が会社に投資をして会社を強くすることが必要になるのです。
ですが、今の日本では破産するリスクを考えすぎて行動に移せない人もいます。
だからこそ、チャレンジする人を積極的に応援する体制が整えば、日本の未来は明るくなると思うのです。
そのためには、社会的信用度の見直しをするべきではないかと考えます。