商品力の高め方
以前書いた「値下げの代償」という文章の中で、値下げをしないで商品力を上げることが重要だと述べました。
では、どうすればいいか?
商品を価値のあるものにして、金額を割安だと思ってもらえればいいのです。
当たり前のことを述べましたがとても大切なことです。
よくあるのが、ほかの同じような商品との違いを伝えることです。
自分はカフェを運営していますが、そのカフェではコーヒーの提供をしています。
コーヒーという飲み物としてはカフェに行けば置いてあると思いますし、自販機、コンビニでもコーヒーは買えます。
金額だと、自販機は高くて150円くらいでコンビニだと300円、カフェだと500円くらいですかね。
金額で安いものから買われるとしたら、カフェは売れません。
ただ、カフェにはカフェなりのメリットがあります。
例えば、落ち着いた空間の中でゆっくりと飲めたり、市販のコーヒー豆ではなく、個人のコーヒー屋さんから仕入れた鮮度の良いコーヒーが飲めたり。
自販機やコンビニではこれはできません。
これをお客様に理解してもらうことが「商品力」となります。そしてその説明でお客様には「買い」と思ってもらわなければ売れません。
例えばコーヒー豆には品質の違いが当然あります。その品質の中でも特に優れた品質を「スペシャルティーコーヒー」と言いますが、このスペシャルティーコーヒーという文字があるのとないのとでは仮に同じ豆だったとしても印象が異なります。
文字が入ってる豆の方がなんとなく品質がいいと思いますよね?
これをお客様に理解してもらうことが「商品力を高める」という意味になります。
あと、「期間限定」とか「有名人〇〇が監修」などが商品力を高めます。
当店ではレギュラー豆を3種類と期間限定豆を1種類の計4種類展開をしていますが、同じ量を販売する時にまずなくなるのが期間限定豆になります。レギュラー豆よりも高くしても最初に無くなります。
コンビニでどこかのお店や有名人とコラボした商品が並ぶ時がありますが、たとえそのお店や有名人のことを知らなくても興味が湧きますよね。
そういうものにお客様は魅力を感じて金額の幅はありますが購入につながります。
当店がコーヒーの新商品を販売するとしたら、
「期間限定。スタバ監修。スペシャルティコーヒー1杯1000円」で販売しようかと思いますね。
この文章は流石にやりすぎではありますが、どんなコーヒーなのか気になると思います。
通常原価率30%で売っているとしても、この商品なら原価率10%でも売れる可能性はあると思います。
スーパーで言うと、外国産の野菜が1個100円だとしても、無農薬栽培で国産の同じ野菜は1個300円でもかなり売れているのを見かけます。
これは、日本人が外国産は農薬バンバン使っていて危ないという想像で高くても国産の方が安全だと言う価値を感じて購入しています。
これも商品力を高めると言えます。
つまり、商品力とは企業や個人が提供する金額に対して割安と思わせるための能力になります。