久々に見た地元岡山県高校野球の健闘!
慶応義塾高校の優勝で幕を閉じた今年の夏の高校野球。
今大会で個人的に嬉しかったことの1つは久々に地元岡山県の高校が上位進出したことだ。
岡山県勢2011年以来の夏の甲子園3勝、2012年以来のベスト8進出。
2013年以降、20年の交流大会を除く2022年夏までの9年間で初戦敗退が7度、1勝が2度と全国で勝てなくなった。
春に関しては、21世紀以降13年間連続で出場してた県勢もここ5年のうち3年は出場を逃し中国地方でも勝てなくった。
有望な選手の県外流出、新興私立高校の台頭もあり戦力分散化といわれる中、正直言って今大会も全く期待していなかった。
初戦の日大山形戦もエラーが絡んで2回までに2失点。ここ10年の岡山勢はチャンスを作るもただ振り回すバッティングで得点出来ず、その間に失点を重ねそのままズルズル空気のように敗退…
今年もいつもと同じパターンだな、と諦めかけた。
ところが今年はちょっと違った。
ゴロやライナー性の集中打を重ね大量得点で逆転し、複数の投手陣も安定し終わってみれば9-2で勝利。
これは次も期待できる戦いっぷりだった。
次の2回戦の大垣日大戦は延長10回タイブレークで相手のパスボールにより逆転サヨナラで接戦をものにした。
緊迫した投手戦だったが、出てくる投手陣がこの試合も安定しており見てて安心して見られた。
そして3回戦の日大三高戦。
安定した投手陣も打撃陣も日大三高相手だと通用しないかなと思っていたが、まさかの先制、追加点、ダメ押しで終始ペースを相手に渡さない完璧な試合運びで7-2で勝利。
久々のベスト8や甲子園3勝は嬉しかったが、何より日大三高という強豪相手にこんな試合ができることが嬉しかった。
しかも私立でありながらベンチ入りメンバーのほとんどが岡山出身と、岡山県人の野球もまだまだ捨てたもんじゃないと思った。
岡山の野球復活の鍵は…
仙台育英のように150キロ超の投手を複数人揃えることは難しくても、140キロ前後速球を投げストライクゾーンで勝負できる投手を最低3人育成することが鍵になってくるのかなと思う。
もちろん140キロ後半を投げる投手や飛び抜けた絶対的エースがいるに越したことはない。ただ絶対的エースも勝ち上がるにつれ酷暑と疲労とともに球威は落ちてくるし、絶対的エースがいることにより代え時が難しくなってくる。(沖縄尚学や広陵などのように…)
今年のおかやま山陽は毎試合3人以上の投手が投げた。決して飛び抜けた投手はいなかったがどの投手も疲労を感じさせず短いイニングを集中しコントロールが良く無駄な四死球を出さず試合を壊さなかったことが攻撃陣のリズムを生み結果的に3つ勝てた要因だったのではないかと思う。
上に書いたことが鍵になる理由がもう一つある。
低反発バットの導入
ご存知の方も多いと思うが、2024年春の選抜からバットの規定が変わり反発力を抑えた低反発バットへ移行される。
移行の目的は以下の通りである。
① 「投手の怪我防止」
② 「『打高投低』の傾向の調整」
③ 「投手の負担軽減」
現在使っているバットよりも反発速度が抑えられ今まで以上によりバットの芯に当てないとボールが飛ばないようになり、打者にとってはよりレベルの高いバッティング技術を求められる。
逆に投手にとっては、きっちりとストライクゾーンでコースを投げ分けられる制球力を身につけバットの芯を外すことが出来れば抑えられる。
そういう意味で、絶対的エースではなくきちんと試合を作れる投手3人を作ること、これが今後全国で勝ち上がる条件になるのではないかと思う。
頑張れ、岡山高校野球!!!
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