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イップスって知ってますか?

イップスとは、心理的な原因によって生じる運動障害のこと。
主にスポーツにおいてみられる現象で、無意識に生じるため、自力でのコントロールが難しいと言われている。

イップスについて|日本イップス協会

弓道部

高校へ入学してから弓道部に入部し、みんな一斉スタートということもあり、先輩や先生から教えてもらい、楽しくやっていた。
1年生の中でもコツを覚えて上達するのは早かったような気がするが、2年生の途中くらいから伸びなくなってきた。

試合の団体のメンバーにも選ばれず、コツコツと練習をしてきた子たちが中心となって出るようになった。
決して練習をさぼっていたわけではないのだが、ある頃から集中すべき場面で、的を正しい姿勢で射ることができなくなったのだ。

弓構えは3つの動作【取懸け・手の内・物見】

基本は、構えて正しい位置に矢をもってきて、静止したあとは「離れ」。
矢を射るのだが、そこに行きつく前に矢を放ってしまう。

当然まともに的に当たることもなく、だんだんとその癖が常態化してきてしまい、できなくなってしまった。
弓道においてはこのイップスであるこの癖のことを「早気 」とい う。

先生に怒鳴られ、怒られたこともある。
的の前に先生が立って、「さぁ手を離さないできちんと静止してみろ」と言われて本当に恐怖だったことを覚えている。

その苦い記憶のせいで、高校時代の部活は引退試合まで不完全燃焼で卒業してしまった。

弓道はいくつになってもできるから、いつか大人になったらやり直したい、と思って何十年の時が過ぎただろうか。

よく、夢に出てきていた。
きちんと矢を放てた夢を。
克服したんだ!と安堵したところでいつも目が覚める。

錠一郎!おまえもイップスか!

朝ドラで最も好きだったのが「カムカムエブリバティ」。
今BSで再放送しているので、毎日録画して観ている。
内容は省略するが、トランペッターの大月錠一郎がデビューする、というところで、ある日を境に全く吹けなくなってしまう。
このシーンを見て、「これもイップスだ」と思ってしまったので、自分と重ね合わせてかつての自分を思い出したというわけ。

私の何をやっても全部中途半端、という負い目はこれなのかな。
何かひとつでも続けたい、人に認めてもらいたい、という現れなのかな。


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