三つ子の魂の百まで
甥っ子が二人いる。8歳と5歳。
赤ちゃんから見ているけれど、赤ちゃんの頃から性格が全然違った。
お兄ちゃんの方はまったく泣かない赤ちゃんだった。いるのかな?というくらい静かで、とにかくジーっとなんでも観察していた。お家でも布団の上でくるくる回るベッドメリーをずーっと寝ずに見つめていたので、泣くこともほとんどなかった。少し大きくなってハイハイから歩き出すころには、与えられるおもちゃを裏返して必ず観察していた。分解することはなかったけれど、必ずひっくり返すので面白いなぁと思って覚えている。ほかにも電車に乗ると駅に着くたびに開閉するドアをじーっと見て、全然泣かなかった。公園の遊具で遊ぶときは非常に慎重で、初めての滑り台で滑るまでにはかなりの時間をかけて、遊具と自分の体との折り合いを見つけていた。
弟くんの方は愛嬌があった。ベビーベットに寝ている彼を初めて見たとき、以前にあった気がすると思った。喜怒哀楽がはっきりしていて、お兄ちゃんとは違いよく泣いた。赤ちゃんらしい赤ちゃんという感じ。食べることに貪欲で、離乳食を食べるときは器を指一本を使って絶対に下げられないように自分の方に引っ張っていた。それでももうないからと器を下げるとめちゃくちゃ泣いた。この世の終わりかのように。お代わりがくるとけろっとしてまたもりもり食べていた。本当に愛らしい赤ちゃん。
弟くんが大きくなってきて、兄弟でのちょっとしたやり取りができるようになると、「兄弟」という関係によって生まれ持った性格に変化はあったかもしれないけれど、基本的には持って生まれた性格をうまく使いながら兄弟関係を築いているように見える。
お兄ちゃんはなにをするにも観察をまずしっかりした上でしか行動はしない慎重派。研究者タイプで、いろんなことを究めたいようで、今は折り紙と戦闘機に凝っている。大人の話を遊びながらもしっかりと聞いている。全身で聞いているなと思う。私もそうだったので、全身の皮膚からも人の話、雰囲気を感じ取ろうとしているのを感じる。
弟くんはとても社交的で、交渉力が抜群だ。お兄ちゃんは簡単にはおもちゃを貸してくれないので、あれやこれやと条件を出して交渉しておもちゃを手に入れようとする。近くでみていてなかなか辛抱強いなと思う交渉が続いたりする。まだ5歳なのに俯瞰で物事をみれていて、調整力が素晴らしい。リーダーとしてみんなをまとめ上げるのが上手そうだなと思う。そして飛び切りの笑顔!!!これが彼の一番の魅力。
我が甥っ子だからだろうけれど、二人ともこのまますくすくと育ってくれたら大物になるぞ!と思っている。そのためにも生きている間は何かあれば相談相手になれればうれしいなぁと思っている。
私も三つ子の魂百までで幼心がずっと心の中に住んでいる。半世紀生きてきて、いろいろと我慢を続けて幼心を封印してきたけれど、そろそろ幼心と向き合って大切に暮らしていきたいと思う。一人一人が自分本来の性格を大切にすることで、世界平和までつながると信じている。
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