WARはいつ必要ですか?

Tangotiger Blog

上位3人打者の成績はこうなる：

replacement levelを.300
7.7 ムーキーB
6.8 フレディ
6.8 ロナルドA

.200
8.6 ムーキーB
7.7 フレディ
7.7 ロナルドA

.400
6.8 ムーキーB
5.9 フレディ
5.8 ロナルドA

平均以上の勝利だけをカウント
5.9 ムーキーB
4.9 フレディ
4.9 ロナルド A

1. この記事では、WAR（Wins Above Replacement）の概念と、「代替レベル」や「ゼロポイント」の選択が選手のWAR値にどのような影響を与えるかについて論じている。

2. ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、ロナルド・アクーニャJr.の例を使って、勝率3割、2割、4割、5割のどれをzero pointに設定しても、WAR値があまり変わらないことを示している。

3. その理由は、これらの選手はfull timeであるため、 play時間が似通っており、WAR計算式における定数項とゼロ点項が相殺され、（wOBAのような）個々のrate statsが重要な原動力となるから。

4. WAR、より具体的にはWORAZ（Wins Over Readily Available Zero-Point）の核心はこうだ：Wins＝wOBAMinus zero point×Playing Time×someConstant

5. WARは選手の質（レートスタッツ）と量（プレイ時間）のバランスを考慮して算出されるため、プレイ時間が異なる選手を比較する際に特に有効。

6. 2023年のホセ・アルトゥーベのように、出場時間が異なる選手を比較する場合、WARはより有用で。選択したzero point（勝率.500、.300、.100）により、アルトゥーベのWAR値は2.7（MLB16位）から5.5（MLB57位）まで幅がある。

7. WARが勝率.300の levelにこだわっていないように、zero pointの選択は主観的であり、分析者次第である事を示唆している。

8. zero point選択の影響を解釈しやすくするために、選手の成績を勝敗という2つの次元を持つ「個別勝敗記録」として可視化する事を提案。

9. 各選手に個人別勝敗記録を割り当てた場合、chart形式では
   アルテューベは5勝0敗。セミエンは7.5-2、イエリッチは6.5-2.5、アロンソは5.5-3。アルテューベの5勝0敗は何に相当するのか？
   もしそれが7.5勝2敗に相当すると考えるなら、.500に近いゼロポイントを支持。6.5-2.5と同等と考えるなら、3割のゼロポイントを支持。
   5.5-3に相当すると考えるなら、.100に近いゼロポイントを好む。

10. 読者に対し、自らの判断に基づき、「代替レベル」の選手を最もよく表していると思われるゼロポイントを選択するよう勧めている。

play時間の違いがシーガーのWARにどのような影響を与えるかが議論されます。

ユニコーン部門以外のAL MVPレースで2位を争う好レース、チームメイトのシーガーとセミエン。
シーガーは97試合でops+180、平均勝率4.9と、より華々しい活躍を見せている。
セミエンの方が43試合200打席以上多い。WAAは4.2だが、WARは6.3対6.1でシーガーがリードしている。

#2 タンゴタイガー
うん、素晴らしい例だ。
7.5、-1.0がシーガー
8, 2がセミエン

四捨五入されていない数字は、勝率.145の基準レベルと一致する。

baseline levelが.305になれば、シーガーが0.5勝差でリードしている。 つまり、その level以上を信じるなら、シーガーがセミエンを引き離す。

baseline level.000で0.5勝差。