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K先生

2021.3.24 掲載
宇和島市 中村健一(49)

35年前の春、私が卒業した小学校では、デザイン制作されたカラー印刷の卒業アルバムを作ってもらえなかった。
卒業生が少なかったので、発注に必要な最低ロット数が足りなかったのだろう。
ならば、「大きな学校に負けない卒業アルバムを自分たちで作ってみないか?」と、担任のK先生からの異例の提案があった。
この提案に私たち卒業生は、「これだ!」と、一致団結し、休み時間や放課後を使って、14人の卒業生とK先生で手分けしながら手作り卒業アルバムを制作した。
みんなで思い出の写真や手書きのメッセージを寄せ集めて、一つ一つ切り貼り工作し、K先生の分を含む15冊のオリジナル卒業アルバムが完成した。
卒業式では「仰げば尊し」を斉唱するのが当たり前だと思っていたが、私たちはK先生が作詞作曲してくれた、異例のオリジナル卒業ソングを斉唱した。
教科書にこだわらない異例の授業で、私たちを楽しませてくれたK先生は、今年度で定年退職される。
新型コロナが終息したら、14人全員を集合させて、K先生の退職祝いをする予定だ。
先生、本当にお疲れ様でした。
退職祝いでは、異例のサプライズがあるかもしれませんよ(笑)

(会社員・新聞配達員)

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