しんばし 突然閉店寂しい
2020.9.10 掲載
宇和島市 中村健一(49)
南予の地場大手スーパー「しんばし」が破綻し全店閉店した。
前身の雑貨店が100年近く前に創業した老舗で地域に密着したスーパーとして宇和島市を中心に5店舗を経営されていたが、大型スーパーやドラッグストアなどの競合の激化が影響したようだ。
高齢化が加速している地域だけに「しんばし」を長年利用してきた買い物客は多かっただろう。
私にとっても幼い頃からの思い出が詰まった店だった。
初めてエスカレーターに乗った感動は今でも忘れられない。
多くの品物に目移りしてしまった母が長時間の買い物をしている間に、屋上で人気アニメのキャラクターショーを楽しんで、興奮のあまり迷子になった記憶がある。
あれから40年以上も経つが、最近買ったお惣菜は田舎ならではの懐かしい味だった。
折込チラシは昔のままでシンプルなデザインに見慣れていた。
店内のレイアウトも大幅に変わることはなく、落ち着いた空間に安心していた。
「しんばし」は長年利用し続けてきたお客様へ、「いつものしんばし」を心掛けおもてなしてきたのだと思う。
突然の閉店はとても寂しいが、今は感謝の気持ちでいっぱいだ。
ありがとう。「しんばし」
(会社員・新聞配達員)
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