べっぷ鶴見岳一気登山道
ボツ投稿より…
2020.7
宇和島市 中村健一(49)
大分県別府市の鶴見岳は、別府温泉の守り神として信仰されている人気の名山である。
この山には「べっぷ鶴見岳一気登山道」という海抜0mのビーチから1375mの山頂まで自動車道を一切通らない「日本唯一のコース」がある。
その約12kmを一気に駆け上がるイベントが毎春開催されていたので、地下足袋での登頂を目標に練習を重ねてきたが、コロナ禍により残念ながら中止となった。
欲張りな私は、この一気登山を諦めきれず独りで往復のチャレンジをすることに。
地下足袋にしかない達成感を求めて、波打ち際で足袋底を海水に浸けてスタートした。
河川敷から上流を目指しながら登っていると、野生の鹿の親子にバッタリ。
温泉源泉の神といわれる御嶽権現の自然林に癒されながらも、急傾斜に苦しみ心が折れかけていたが、登山者から「頑張れ!」と励まされながら無事登頂。
一番楽しみにしていた山頂からの絶景は無念にも霧で真っ白。
しかしこの無念さは、下山途中の食堂で食べた大分名物「だんご汁」の美味しさが忘れさせてくれた。
ゴールで砂浜に倒れ込んだが、地下足袋で大地と一体になれたような達成感は一生忘れることはないだろう。
(会社員・新聞配達員)
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