【死を待つ人の家】マザーテレサハウスで5日間お手伝いしたら人生について考えさせられた
どうもー。今はアマゾン川をハンモック船で下ってる竜馬です。
最初はこの船のトイレの汚さを見て、うわきっつ〜と思っていましたが、3日目の今日は濁ったアマゾン川シャワーも浴び、快便となり、ある種の快適さを感じています。
人間の適応力ってすご!と自分で思いますね。
今回はインドはコルカタ、マザーテレサハウスでボランティアとしてお手伝いした時の話を書きます。
もともとあんまりボランティア経験を人に語るのは好きじゃないので書く気は無かったんですが、何よりこの船が暇!!24時間何もやることがない!ので暇つぶしてらに書きます笑
まず、以前のnoteも書いてたのですが、僕がインドで絶対に経験したかった2つのことが、ウィッパサナー瞑想とこのマザーテレサハウスでのお手伝いでした。
↑瞑想の話はここから見れるヨ。面白いヨ。
もともと何で知ったのか、もう覚えていません。ただ漠然と、インドに行くならここに行きたいってずっと思っていた記憶があります。
マザーテレサハウスについて
インドのコルカタに到着後、マザーテレサハウスへ登録をする必要があります。
そこはマザーテレサが行ってきた事を展示しているスペースの他に、シスター(マザーテレサハウスに従事している女性達)の住んでいる場所でもありました。
登録はとても簡単で、所定の時間に集まると、シスターが施設についての説明を行い、その後4つの内どの施設に行きたいかを聞かれます。
4つの施設…マザーテレサハウスが所有している施設は4つある。
①ニルマル•ヒルダイ(カリーガート)
→死を待つ人の家。男女各50名程度の病弱な人たちを受け入れるホスピスのような施設。
②シャンティ・ダーン(女性・薄弱者のための家)
→1階と2階が軽度の脳障害や、身体障害の男の子たちが滞在。3階は障害をもった女の子がいる。
③プレム・ダン(身寄りの無い老人の家)
→身寄りがない老人の方や、貧困の為お医者様にかかれない患者さんが暮らす施設。
④シュシュ・ババン(孤児の家)
→マザーテレサさんが捨てられた子供達を発見し、連れて帰ったことがこの施設の始まり。沢山の子供達が滞在している。
僕は以前からニルマル•ヒルダイに興味を持っていたので即答しました。
ニルマル•ヒルダイは多くの人が志願するため時期によっては他の施設に回されたりすることもあるそうですが、僕が訪れた時はボランティアが不足していたそうで歓迎して頂けました。
翌日からボランティア業務が始まります。
5日間を通して行ったことは
・施設の掃除
・食事介護
・髭剃りのお手伝い
・散歩等のリハビリ
・トイレのお手伝い
などの主に日常生活に携わるものでした。
中には大きな病気やケガをしている方もいますが、そういった方にはシスターやブラザー等の手慣れた方が携わります。
1日の業務は午前9時頃〜13時、15時〜17時で
その間に1度のチャイ休憩があります。
当日、ボランティア業務へ
初日を終えた僕の感想としては、
「なんて力不足なんだろう。」
でした。
もちろん介護経験も全く無いし、言葉の壁もあるのである程度は予想出来ていましたが、それ以上に自分の立ち回り方や技術の無さを痛感しました。
シスター方が指示をくれる時もあるのですが、基本的にボランティアは自分で仕事を見つけて動きます。他の長期間従事してるボランティア方々は率先して動き、それぞれコミュニケーションを取っているのに対し僕は与えられた仕事をこなす事で精一杯でした。
また、施設の衛生環境に対してもすぐには慣れることが出来ず(昔と比べて今は圧倒的に良くなったらしいです)、途中外に空気を吸いに行くこともありました。
それでも他のボランティアと相談しながら、2,3,4日目と過ごすにつれて仕事も慣れてき、最終日の5日目にはコミュニケーションもうまく取れるようになっていきました。
彼ら1人1人の名前や特徴、どのタイミングで何を欲するのかをある程度把握できるようになって来ると、自分も動きやすくなり、1日目の自分と比べて成長したなぁと感じたのを覚えています。
特に、求められている事に気づき、要望に応えられた時にもらえるThank youは自分まで嬉しくなってしまうものでした。
感じた3つの事
そんな5日間の滞在の中で僕が凄く印象付いてる事が3つありました。
①施設で暮らしている方々の優しさ
これは良い意味で期待を裏切られたので凄く印象に残っています。
僕らのようなボランティアは1日からでも参加できるため日々入れ替わっています。
マザーテレサハウスでの説明会で強く言われたように、それぞれの施設は彼らの「家」です。自分の家に代わり代わりどこの国からかも分からない人達が来たら僕ならうんざりします。
ただ、その予想とは違い、彼等は凄く優しく丁寧に接してくれ間違っているところは優しく指摘してくれたり、挨拶も、感謝も笑顔で伝えてくれました。
中には僕の存在を覚えてくれる人もいてくれて、滞在が5日間しか無いと伝えると「あと1ヶ月はいてよ〜。また戻ってきてね。」と伝えてくれる人も。
彼らのそういった感謝を伝えてくれる振る舞いが、僕らボランティアやシスター、ブラザーのモチベーションに直結しているんだなと強く感じました。
②他のボランティアの方の意識
ボランティアは世界中から集まり、1日で帰る人もいれば数カ月の間、長期滞在する人もいます。
僕が衝撃を受けたのはこのニルマル•ヒルダイに長期滞在している1人のボランティアの方に対してでした。
彼は欧米出身で、歳は40歳前後。聞くと半年以上従事しているそうです。
お金が全く発生しないこの場所に長期間滞在している事も充分凄いですが何より驚いたのはその活き活きしさ。
目は輝いて、誰よりも周りを見て指示を出し、施設に住んでいる人に対して同じ目線で寄り添う。
彼と施設に住んでいる人達にはある種の信頼関係が出来ていて、どれだけ尽くせたらそこまで辿り着けるのだろうと素直に感銘を受けました。
聞くと、何度もこの施設には帰ってきているようで、一度ボランティアを経験した後、またこの施設に数カ月後、数年後戻って来る人は多いそうです。
ボランティアとしてお手伝いさせて貰う立場としてのあり方、そして自分の人生において大切にすべき事について考えされられたタイミングでした。
③マザーテレサハウスが持っている雰囲気
このマザーテレサハウスは毎週木曜日が休みで、それ以外は毎日活動しているのですが、毎朝ニルマル•ヒルダイやプレム・ダンの施設へ行く前に一度マザーテレサハウスに集合して朝ごはんの時間、ボランティア同士の交流の時間があります。
その後シスターによる朝の集会があるのですが、その際に今日で一度この施設を離れるボランティアへ向けて感謝の歌を歌う時間があります。
歌の内容は
「Thank you thank you thank you〜Love you Love you Love you〜Miss you miss you〜」
という僕ら日本人に取っては少し恥ずかしくなってしまうような歌詞とリズムですが、キリスト教の精神なのでしょうか(マザーテレサはキリスト教のため、そこに来るボランティアもキリスト教の人が多い)
みんなが凄く笑顔で恥ずかしげもなく、心を込めて歌ってくれます。
中には涙を流す人も。
その空間を見た時に、なんて愛に溢れた空間なんだろうと思いました。交流の時間に他のボランティア方と会話をしても、凄く丁寧で優しい印象を受けます。
そういう意味で人として尊敬できる、学べることの多い方々が沢山いらっしゃいました。そして彼らの作る空間はとても素敵なものでした。
最後に
以上が僕のマザーテレサハウスでお手伝いをした時の話になります。
最終日には唯一の日本人シスターともお会いする事ができお土産にお祈りに用いるミサも頂きました。
今回の滞在は5日間という短い時間でしたが、本当に多くの学びと刺激があり、自分が何をこれから大切に生きていくのかを改めて考えさせられた時間でした。
またいつか、時間に余裕が出来た時にこの場所を訪れたいと思います。
施設で暮らしている方々が落ち着いた余生を過ごせますように。
竜馬
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