【2023年ふりかえり特別号】俯瞰と没頭で人生をより面白く


まず言葉の定義だが、ここでは「俯瞰」とは「一歩引いて客観視すること」で「没頭」とは「対象および状況に対し脇目も振らず入り込むこと」を指す。


本記事のタイトルは、当初は「メリトクラシーからの脱却と人生への没頭」みたいな感じで考えてたんだけど、競争が大好きな人たちから「負け惜しみ乙www」っていう感想や卵を投げつけられたりしそうなのでボツとした。


それはそうと、卵って美味しいよね。


俯瞰1:主語の拡張


精神的に未熟であることは多様な要素によって判断がなされるが、その一つに傍若無人さが挙げられる。


早く仕事(課題)を終わらせたい、もっと評価されて職場や学校で一目置かれたい、との思いが強くなりすぎると自分以外に目が行かなくなるのは西川君が気絶するくらいの「あるある」である。


確かに生きるためには金やコミュニティでの立ち位置が必要であり、メディアや学校教育、会社は競争を煽ってくるし仕方がないことでもあるんだけど主語が“I”に寄り過ぎて“We”の視点がない人ってのは見てて息が詰まる。


好きか嫌いかで人をカテゴライズして露骨に態度を変えるのは“We”の範囲が狭いことの現れで、客観的には幼く見えてしまうものである。


「人間関係はカテゴライズでうまくいく」ってのは誰かから聞いた言葉であるが、カテゴライズをミスるとうまくいくわけないよなと個人的に思っている。


少々話が逸れるが、私には「嫌いな人」という概念が無いが、その代わり「興味がない人」という枠組みがある。


何かを嫌う、身近な誰かを敵視するのはエネルギーの浪費であり、憎しみの連鎖以外に何も生まない。


「全人類みんなズッ友!」ってのは早々に諦めた方が良いんだけど、人間関係で敵味方ハッキリさせ過ぎるのは本当に良くないし精神疾患の症状を呈している場合すらある。


認知のクセは簡単には治らないから難しいところじゃあるんだけど、「あーそれこうなんじゃない?」みたいに優しく指摘できたらいいよね。



俯瞰2:人文・社会科学系の教養を深める


ちょっと前に出た田内学さんの書籍を読んだんだけど、教養を深める上で本当に良かった。


昨今はYouTube等で簡便な情報収集ができるようになったんだけど、立ち止まりながら読める紙での情報収集が最適であると考える。


誰の書籍でも良いし、あるいは新聞でも良いんだけど、社会で何が起こっているかを知って自分の頭で考える機会を持つことが俯瞰力を伸ばすうえでは欠かせない。


「そんな時間的体力的余裕ねぇよ!」っていう気持ちもわかるんだけど、生活環境や生活習慣に問題がある可能性が高い。


馬車馬のような生き方になっていないか自分の生活を俯瞰することから始めよう。



没頭1:今やるべきことを精一杯やる


昨今、俯瞰に価値を置きすぎる俯瞰ニキが大量発生している。


人材紹介業者や各種スクールは労働者の不安を煽りその不安を解消することで成り立つ産業であることはチワワでも知っていることだと思うんだけど、やるべき仕事や勉強の時間は目の前の仕事に集中しないといけない。


仕事なら給料や報酬をいただいているわけで、学業なら親の金や奨学金で今の課題に取り組ませていただいているんだから、その時間に俯瞰する暇などない。


これは仕事や学業にとどまらないライフハックである。


例えばメシを食うときはスマホやテレビを見ず、ラジオや音声(音楽)のみにし、食事や会話に集中すると幸福度マシマシでいろいろ捗る。



没頭2:自然に身を置く


何もしないことに耐えられなくなった刺激中毒の私たちは、YouTubeやインターネット上での情報収集に暇を消費しがちなんだけど、人間の歴史から見てデジタルデバイスに触れ始めたのは最近の話なんだから意識的に自然に触れる時間を作る必要がある。


釣りに行ったり山に登ったりできれば最高なんだけどそうもいかないなら仕事や勉強の合間には樹木や花壇の花を見るだけでも十分である。


休憩時間はパソコンをシャットダウンして窓から放り投げる心持ちで、デジタルデバイスから離れよう。


SNS関係は帰ってから飽きるほど見れば良いし、本当に大事な用であるなら電話番号からかけてくるはずだ。



余談だが、私が20代前半に働いていた職場は昼休みの概念がなかった。


昼休みに15分ほど席を外して散歩したりしようものなら「教えられる立場のモンは昼も座っとらんとあかんやろが!」と激詰めされてた。


昼も休まず仕事をするとミスが増えるしコミュ力も落ちるし他人に優しく接することができないから本当にロクなことない。


(おわりに)基本に立ち返る


家庭教師の仕事を何件か受け持っているんだけど、基本って大事だなとつくづく思う。


文字式の計算をするのは受験が最後になる生徒もいるかもしれないが、基本となる考え方や正確な処理は一生モンの武器になりうるし、目標を設定して上手くいったりいかなかったりする中で困難に立ち向かう経験は財産となるだろう。



まもなく2023年が終わり、2024年を迎えようとしている。


せっかくの正月という機会、これまでの苦い思い出は水に流して自分の人生や生活の基本に立ち返ってみませんか?



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