入院8日目
2021年4月12日
この日はまた両親が来てくれる日
担当看護師さんに3枚の銀行のカードを母親に渡してもらうようにお願いする。
そこから暗証番号とかどのカードからいくら下ろしてどのカードにいくら入金するかLINEで指示して対応してもらう。
競馬資金や家賃(何故か引き落としではなく振込みの為)すると早速LINEが来て1枚だけカード入れても読み取れないと言う。おそらくそのカードは入れ方が逆だ。カードの向きが違うから逆から入れてみてと頼むとできましたと返信がくる。
これで安心、振込みと競馬が買える。
この頃から両親は俺の住んでいた部屋に寄ってから病院に来るようになっていた。
そのアパートの部屋から駅までは70歳の両親が歩くには遠い。かといって知らない土地で70歳の夫婦がバスに乗って駅まで行くのも難しいだろう。
友達に教えてもらったDiDiで配車して迎えに行かせるように念の為作っておいたクレジットカードをPayPayに紐付けてそれで払うようにした。
毎週来てくれる両親の負担を減らす為だ。
なんなら競馬で儲けて両親の飛行機代まで稼ごうと思っていた。
この日は空港から直接病院へ昼過ぎに来てくれた両親は俺の住んでいたアパートに向かった。
生ゴミなどを捨てて貰うためだ。
しかし少し前まで出張が続いていたので部屋は過去にないぐらい片付けていない…。
散らかり放題で汚ったないはずだ。
とりあえず邪魔な物は捨ててもらって構わないと伝え、冷蔵庫の中の生物を全部ゴミへ。
あとは写真を撮って捨てる捨てないはこっちの判断にしてもらう。
この頃にはアパートを解約して関西を引き上げて地元に帰る話が出ていた。
家電はテレビとBlu-rayレコーダー、あとは冬物のダウンなどのアウター、趣味である釣り道具、を持って帰るのである。冷蔵庫やレンジ、炊飯器はいらないので処分で構わないとLINEで伝える。
しばらくすると大量の靴の写真が送られてきているものいらないもの分けてくれと言う。
お気に入りや買って間も無い靴は地元に持って帰りあとは捨ててもらう事にした。
その他、保険や銀行、カード会社からの書類は1つのファイルにまとめていたのでファイルごと持って帰る段取りにした。
他には賃貸契約の解約の方法や会社の営業車を停めている駐車場の解約(会社名義)、引越し屋の見積もりなどやる事がそれなりにある。
賃貸契約の解約や駐車場の解約は自分で電話でできるが引越し屋の見積もりなどは運ぶ荷物の量などで変わるため、立ち会ってもらう必要がある。
できるなら地元へは帰りたくない。
が、リハビリでどこまで回復するか分からないが麻痺が出ている以上、このまま一人暮らしは難しいだろう。
私は離婚歴があり、独り身であることから両親もまた何かあったら誰も面倒が見れないから地元で目の届く所のほうが安心するはずだ。