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生保の議決権行使基準 - 明治安田生命

明治安田生命の取締役選任議案

先日から仕事で必要があり、機関投資家各社の議決権行使基準を整理しているところですが、今回は明治安田生命の議決権行使基準を紹介いたします。

https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/ir/responsible_investment/pdf/vote_approach202304.pdf

業績が芳しくない企業は要精査企業となりますが、要精算企業の定義は次のとおりです。

上場企業のうち5期連続で資本効率(ROE)が5%を下回り、か つ過去5年間の株価騰落率が東証株価指数 および東証業種別株価 指数の騰落率を50ポ イント超下回る企業

そして、これに該当する企業の取締役選任議案への対応は次のとおりです。

在任期間が長期(6年 以上)にわたる再任候補者がいる場合、ROE目標設定の有無や改善に向けた取組み等を確認し、今後の改善の見通しなどをふまえて賛否を判断

要は、ROE5%未満が5期連続で続くような場合には、6年以上在任する取締役には反対する可能性もあるということです。

企業にだいぶ優しい基準です

多くの機関投資家の議決権行使基準に比べると超優しい基準ですね。公表基準もわずかに8ページです。サラリーマン社長の会社であれば、在任年数が6年以内で終わる場合もかなり多いと思いますので、この基準に該当する企業は少ないよいうな気がします。

日本生命の議決権行使基準と比べてもだいぶ優しいです。日本生命の議決権行使基準は以下のとおりで、実際の総会で反対行使数は少ないですが、基準自体はボリュームが多く、結構厳しい内容にはなっています。

https://www.nissay.co.jp/kaisha/csr/shisan_unyou/ssc/pdf/youryou2024.pdf

日本生命は規模も大きいので、それだけスチュワードシップ活動に対するリソースも潤沢ということかと思います。