THE FIRST SLAMDUNKを22回見た話
THE FIRST SLAMDUNKを22回見たが絶賛ロス状態
もう一年も前の話になるがその日の衝撃を私は未だに忘れられずにいる。
椅子の背もたれから背中を離し、こぶしを握り締め呼吸すら忘れてしまうような。
そんな感覚を私に覚えさせたのは、2022/12/3公開のTHE FIRST SLAMDUNK
コロナ禍で映画館から遠のいていた足を、狂ったように通わせる作品だった。しかも9か月間も。
10回目くらいまでは、友人たちも変なものを見る目で私を見ていたが、15回目くらいになると、「あいつをそこまで狂わす映画ってどんな映画だ?」と気なったようでスラムダンクを全く知らないながらも見に行ってくれた。
(1人の友人は帰り道に全巻大人買いしたそう)
「なんやこれ!最高やないか!もっと早くいけばよかった!」「お前に教えてもらってから見て、今日で3回目だ」など友人達から続々届くコメントにニヤニヤが抑えきれなかった。私が作ったわけでもないのに。
そんなこんなで仕事の日は仕事終わりに、休日にも予定の前にと映画館に足しげく通いつめ気が付けば22回も鑑賞していた。(もうちょい見てる可能性もあることは伏せておこう)
来年の2月にはDVDの発売も決定し今か今かと待ちわびているが、DVDの発売が先過ぎると感じる程、22回では全く足りていないと実感しているのだ。
そもそも私は中学生の頃に兄の影響でスラムダンクを読み三井寿にどはまりしていた。ただ、スラムダンク世代ではなかったので友人などとそういった話はしたことが無く、兄妹間で盛り上がっていたというイメージだ。(兄:宮城、妹:水戸という推し方で良く争ったものだ)
私がはまった時点でブームは過ぎ去っており、さらに我が家でのブームからも10年以上が経ったある日、兄から映画化するという話を聞いた。
正直、「あ、そーなんだ、三井さん見に行こ~♪」くらいの軽いテンションだったと記憶している。それが上司や先輩にスラハラ(スラムダンクを見に行けと随所で言い続け圧をかける様)をするほどになるとは、全く想像していなかった。
公開日あたりで仕事もプライベートも多忙を極めた私は、胃を壊し、とても映画館に行ける状態ではなかったので、初めてみたのは公開から2週間が経過したころだった。
腹が痛くても公開日に行くべきだった、、、もっと早くこの感動に出会えていたのに、、、
終わった瞬間そう思った、いや、劇中で何度もそう思った。
今もまだ、あの感動を忘れられずにもう一度最初から体感したい。
ロスが治らないので懐古していこうと、このノートを作成しているのだ…
※ここから先はネタバレになってくるので、見ておらず今後見る予定のある方は見ない方がよいかも、、、
まず、最初に映し出された少年が
「リョータ」と呼ばれており一人でパニックを起こした。
え、リョータって宮城だよな?沖縄?確かに沖縄っぽさはあったが、、、
しかも兄貴だと???しかも、、、しかも、、、と冒頭の時点で知っているのに知らない宮城リョータで溢れかえり、私は動揺していた。
脳内が全く整理できていないまま、あのオープニング映像に持っていかれるなんて、、、情緒がおかしくなりそうだった。
オープニング映像は衝撃だった。宮城が動き出した瞬間、昔何度も読んだあの絵がリアルに動いているということで鳥肌が止まらなかったし、三井、ゴリが続いて、、、流川だ。。。
流川の衝撃がすごすぎた。歩き方が私イメージした流川そのものだったから。思わず声が出そうになるのでグッとこらえた記憶がある。
この時点で後2回は見ようと誓っていた。
全てを書いていたら多分このノートは終わることが無いので割愛するが、
私が何度も見たいと思ったシーンはいくつもある。
その中で、私が特に衝撃を受けたのは山王が強すぎるという点だ。
漫画で読んでいた時は上手いと思ってはいたが、深津のパスコースのえぐさや河田兄のシュート範囲の広さとパワー、沢北のスーパープレーがリアルに描かれており、何度も何度も絶望に追いやって来た。
結末は知っているのに「こんなんどうやって勝つねん!」と頭を抱えながら見ていたのだ。
私がスクリーンの前で絶望する中でも、決してあきらめない湘北…
諦めないということをテーマにした作品だと漫画を読んでいた頃から感じていたが、試合ももちろんだが日常の生活においてもなんでも諦めないということの重要性をとても感じる作品だと思う。
試合最後の1分は正直毎度泣いた。
ただ勝ちたいという気持ちだけで頑張っている彼らを見て、みんな勝たせてあげたい、、、と泣いてしまうのだ。
頑張っている人達を敵や味方で判別することは出来なくなっていた。
最後のシュートは回を重ねるごとに喜びであり悲しみにもなった。
3回目以降はその苦しさでずっと泣いていた。
勝ち負けとは何だろうか、と考えていたが答えは見つからなかった。
ただ勝つことは人に喜びと感動を与え、負けることは人に成長を与えるようにも感じた。もちろん勝ちも負けのその後の方が大事なのであって、その重さはあまり変わらない用にも感じた。(話が飛躍しすぎでは。。。)
また、井上先生のインタビューなどを見る中で、SDの連載が終わってみんなが待ってくれている状態が心残りだったみたいなニュアンスのことを仰っていたが、この作品で今後の湘北や宮城は大丈夫だ!ということが伝わって来てなんとも堪らない気持ちになった。
宮城の過去を知れば知るほど、つらく悲しいものがあるが、綾子やヤスを描くことで宮城は一人じゃないということが伝わって来て、仲良しではないが信頼し合えるチームメイトと出会って自分の人生を変えていっていると解るだけで、「あ、もう大丈夫だ」とストーリーの先がわからずとも、安心した気持ちになったのだ。
もちろん公式的なお話しがあるのであればそれに越したことは無いが、彼らは彼らの人生を自ら切り開いていくとはっきりわかり、スッキリしたな!!!と私は思った。
なぜここまで通い詰めたのかについて、明確にはわからない。
映像も音楽も本当に素晴らしくて、試合シーンではリアルに試合を見に来ているかのような臨場感と詳細に描かれたプレーは非常に見ごたえがあったし、感情の起伏に合わせて始まる音楽に感動を覚え、実は目立たないようにキャラクターのアイデンティティが描かれているシーンも多く、回を重ねるごとに視野が広がり様々なことを楽しめるようになっていったように感じる。どういったことが何度も見たいと思わせる要因でもあったが、、、
一番は映像に情熱を感じたからだと思う。絵からCGから細部までこだわりつくされた情熱を見ているだけでエネルギーとして感じることが出来た。
登場人物も情熱的であるが、これを作った人間達の情熱を肌で感じることが出来たことが、人間としての喜びにつながって私の活力になっていたのではないかと考える、、、(また飛躍してる。。。)
今回ここで書いたのは映画全体を通して私が感じた興奮や感想なのだが、
時間があれば人物像などにも今後思い出したように触れる可能性がある。
ただ多大な時間がかかってしまいそうだから多分書かない気はする。
今回はいつでもあの高まりを思い出せるように記録を残すことにした。
とにかくDVDの発売を今か今かと心待ちにしている…
もし機会があれば、見てほしい作品だ。