Tableau Tips特集(クエリパイプライン編)


この記事は、分析ツールであるTableauで分かりにくい部分をピックアップしてご紹介することを目的としています。今回のテーマは、クエリパイプラインについてです。
Tableauのクエリパイプラインを意識することは、特に複雑なデータ分析やパフォーマンスの最適化を行う際に非常に重要です。パフォーマンスの向上や正確な結果の取得、デバックの容易さ、効率的なデータ処理の観点で重要になります。
是非最後まで読んで、クエリパイプラインのイメージをつかんでいただけたらと思います。

クエリパイプラインとは?

Tableauのクエリパイプラインとは、Tableauがデータを処理する際の操作順序を指します。具体的には、フィルターや計算などのアクションがどの順序で実行されるかを示しています。この順序を理解することで、予期しない結果を避け、より正確なデータ分析が可能になります。

Tableauのクエリパイプラインには以下の様な順序になります。

①    抽出フィルター
データソースからデータを抽出する際に適用されるフィルターです。これにより、
データソース全体から必要なデータだけを抽出します。

②    データソースフィルター
データソース全体に適用されるフィルターです。抽出フィルターの跡に適用され、
データソースのサイズを更に絞り込みます。

③    コンテキストフィルター
他のフィルターよりも先に適用されるフィルターです。これにより、他のフィルター
のパフォーマンスが向上します。コンテキストフィルターは、他のフィルターの基準となるデータセットを定義します。

④    ディメンションフィルター
ディメンション(カテゴリカルデータ)に基づいてデータをフィルターします。例えば、特定の地域や製品カテゴリに基づいてデータを絞り込む場合に使用されます。

⑤    メジャーフィルター
集計されたメジャー(数値データ)に基づいてデータをフィルターします。例えば、売上が特定の金額を超えるデータだけを表示する場合に使用されます。

⑥    表計算フィルター
表計算の結果に基づいてデータをフィルターします。これにより、計算されたフィールドや集計結果に基づいてデータを更に絞り込むことができます。

クエリパイプラインの順序の重要性

データ分析を行うにあたって、クエリパイプラインの順序を理解することは重要です。
フィルターや計算の適用順序が異なると、最終的な結果が大きく変わることがあります。
例えば、コンテキストフィルターを適用することで、他のフィルターのパフォーマンスが向上し、より効率的なデータ処理が可能になります。

具体例

売上データを分析する場合を想定して、クエリパイプラインについてご説明します。

1. 抽出フィルターで特定期間のデータを抽出します。

2. データソースフィルターで特定の地域データに絞り込みます。

3. コンテキストフィルターで特定の製品カテゴリーに絞り込みます。

4. ディメンションフィルターで特定の販売チャネルに絞り込みます。

5. メジャーフィルターで売上が一定額を超えるデータに絞り込みます。

この様にフィルターの順序を適切に設定することで、より正確で効率的なデータ分析が可能になります。

今回のクエリパイプラインはここまでになります。いかがでしょうか。
是非、クエリパイプラインを意識してTableauを試してみてください。


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