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【パルキアV STARデッキ考察】博士&ボス型vsカイ&スイッチャー型
こんにちは、カツサンドです。
今回は現在最もホットなデッキであるパルキアV STARのデッキ構築について考察していきます。
タイムゲイザー/スペースジャグラー発売後の現在の環境は、ミュウVMAXとパルキアV STARの2強と言われています。
ミュウVMAXは昨年9月のフージョンアーツ発売から半年以上経過していることから、デッキの大枠やプレイ指針も明確化されてきたため、ほとんどのプレイヤーが同じようなリストで対戦しているかと思います。
しかし、パルキアV STARは登場から日が浅いことからデッキ構築やプレイ方針について人によって認識が異なり、様々なリストが溢れかえっている状態です。情報量が多く整理されていないため、何が正解か分からずみなさん日々頭を抱えているのではないでしょうか?
そのため今回はパルキアV STARのデッキリストを『博士&ボス型』と『カイ&スイッチャー型』の大きく2つに分け、それぞれの特徴を考察していきます。
0.デッキの確定枠と自由枠
まずはじめにデッキの確定枠を確認します。
今回はよく見かけるデッキリストから、これは確定枠として固定されているだろうといものを抜き出しています。採用理由などについては割愛します。
![](https://assets.st-note.com/img/1651403442357-kPd1josTrb.png?width=1200)
・ポケモン19枚
-パルキアライン(3-4枚)
-メッソンライン(3-3-4枚)
-かがやくゲッコウガ(1枚)
-マナフィ(1枚)
・ボール系統10枚
-クイックボール(4枚)
-レベルボール(3枚)
-しんかのおこう(2枚)
-ハイパーボールorしんかのおこう(1枚)
・グッズ5枚
-回収ネット(2枚)
-大きなおまもりorこだわりベルト(計2枚)
-やまびこホーン(1枚)
・サポート4枚
-博士の研究(1枚)
-ボスの指令(1枚)
-メロン(1枚)
-ツツジ(1枚)
・スタジアム2枚
-頂への雪道orトレーニングコートorシンオウ神殿(計2枚)
・エネルギー10枚
-たっぷりバケツ(2枚)
-基本水エネルギー(7枚)
-たっぷりバケツor基本水エネルギー(1枚)
→確定枠合計50枚
確定枠は50枚とデッキの大枠は定まっているように見えますが、自由枠が10枚と多くこの部分の採用カードの検討が非常に難しいです。
自由枠10枚について、採用カードはグッズ5〜6枚/サポート4〜5枚あたりの配分が丸く、サポートの種類・枚数を決定してから残りをグッズに回す形で考えるとデッキが組みやすくなるかと思います。
参考として自由枠の候補となるカードをリストアップします。
・グッズ
-バトルVIPパス
-ツールスクラッパー
-ともだちてちょう
-ふつうのつりざお
-あなぬけのひも
-ふしぎなあめ
-ヒスイのヘビーボール
-キャンセルコロン
・サポート
-博士の研究(確定枠+α)
-ボスの指令(確定枠+α)
-カイ
-ダンデ
-メロン(確定枠+α)
-キバナ
-モミ
-マリィ
-セイボリー
それではここから2つのデッキリストを見ていきましょう。
1.博士&ボス型
デッキリスト(1wF55V-ZwDV9H-FFkVkk)
![](https://assets.st-note.com/img/1651217355067-ztZiuQHjwD.png?width=1200)
こちらのリストは自由枠に次の10枚を採用した形になります。
・グッズ 6枚
-バトルVIPパス (3枚)
-ツールスクラッパー (1枚)
-ともだちてちょう (1枚)
-ふつうのつりざお (1枚)
・サポート 4枚
-博士の研究 (1枚)
-ボスの指令 (1枚)
-カイ (2枚)
博士&ボス型の特徴
様々な種類のカードを採用できる
こちらの型の特徴としてまず挙げられるのは、採用カードの縛りがないというところです。カイやクロススイッチャーなどに枠を割かなくて良いため、序盤の動きを強くするカードでも特定のシーンで刺さるメタカードでも何でも自分のプレイ方針に合ったカードの採用を検討できます。
今回は一例として、1ターン目にパルキアVへ繋がるカードの枚数を増やしたいという意図からバトルVIPパスを3枚採用としましたが、枚数を減らして3種類のカードを1枚ずつという形でも問題ないかと思います。ボスの指令が使いやすい
クロススイッチャーであればベンチのポケモンをバトル場に呼ぶ場合に2枚サーチが必要となります。一方でボスの指令であれば1枚サーチで良いため要求値が低く、容易にベンチのポケモンを取ることが出来ます。
また、ボスの指令2枚採用+ともだちてちょうによって、3ターン連続ボスの指令によるサイド2-2-2プランが通りやすいのも強いポイントです。安定したプレイが難しい場面がある
カイの採用枚数を下げているため、博士の研究やメロン、ゲーム終盤のツツジなど縦引きサポートにリソースを頼らないといけない場合があります。そのためサポートを使用すると決めた段階から、目当てのカードが引けた場合と引けなかった場合の両方を想定しなければいけなくなります。
うらこうさく系統のデッキのプレイ方針として、「通したい動きに必要なカードの枚数」と「うらこうさくで持ってこれるカードの枚数」を最適化してゲームプランを組み立てますが、ここに縦引きによる不確定要素が加わるとプレイ難度は一気に上昇します。
縦引きした際に必要札+αの引き込みに成功し、プレイの最大値が上がるというメリットもありますが、引き込めなかった場合は負けに直結することもあるため勝負どころの安定感に不安が残ります。
続いて次のデッキリストに移ります。
2.カイ&スイッチャー型
デッキリスト(yMS2p2-Uxv411-R3yyMy)
![](https://assets.st-note.com/img/1651230315418-X3OBBE3iOA.png?width=1200)
こちらのリストは自由枠に次の10枚を採用した形になります。
・グッズ 6枚
-バトルVIPパス (1枚)
-クロススイッチャー (4枚)
-ツールスクラッパー (1枚)
・サポート 4枚
-カイ (4枚)
カイ&スイッチャー型の特徴
カイ4枚採用によるデッキの再現性が高く安定性がある
こちらのリストの特徴としてはカイによるデッキの回しやすさが挙げられます。カイはうらこうさくとの相性が非常に良く、カイ+ジメレオンorインテレオンでデッキ内の全てのカードをサーチすることが出来ます。
そのためゲーム序盤のベンチ展開からゲーム終盤の詰めまで常に自分が想定したプレーが可能となります。クロススイッチャー+サポートによる最大値が高い
クロススイッチャーはカイ+ジメレオンで2枚揃えることが出来るため、カイ=ボスの指令として使えますが、うらこうさくのインテレオンで2枚サーチすることによってサポートの権利を使用せずにクロススイッチャーを撃つことが出来ます。クロススイッチャーがサポート並のパワーがあるグッズのため、それに追加でサポートが使えれば1ターンでの最大値は非常に高くなります。
例として次のような動きが可能となります。
例1)メロン+スイッチャー
-エネが付いてないパルキアを即起動しつつベンチのポケモンを取る
例2)ツツジ+スイッチャー
-ツツジで相手の必要札の要求値を上げながら、サイドを進める
また、今回のリストではダンデを採用していませんが、打点増強しながら実質ボスを撃てる動きは非常に強力となります。カイ+クロススイッチャーで8枠消費するため対応力が低くなる
カードゲームのデッキ構築として、採用するカードの種類をなるべく少なくすることでデッキの再現性を向上させるというのが一般的な考え方ですが、うらこうさく系統のデッキはその限りではありません。うらこうさくアルセウスが良い例でしょう。その場に応じたピン挿しのサポートやグッズをサーチすることで対応力を最大限まで高めることが出来ます。
前述した通り、カイとクロススイッチャーを4枚ずつ採用することでデッキの再現性が高い構築にはなっていますが、他のカードを採用する枠が少ないため、デッキ全体としての対応力が低い形となります。
3.総括
それでは、ここまでの内容をまとめていきましょう。
◾️『博士&ボス型』の特徴
・様々な種類のカードを採用できる
・ボスの指令が使いやすい
・安定したプレイが難しい場面がある
◾️『カイ&スイッチャー型』の特徴
・カイ4枚採用によるデッキの再現性が高く安定性がある
・クロススイッチャー+サポートによる最大値が高い
・カイ+クロススイッチャーで8枠消費するため対応力が低くなる
上記の特徴をより簡易な指標として、
【安定性・デッキパワー・対応力】に置き換えてみます。
◾️【博士&ボス型】
安定性○
デッキパワー○
対応力◎
◾️【カイ&スイッチャー型】
安定性◎
デッキパワー◎
対応力○
パルキアV STAR単体のカードパワーが高いので、○以上の評価しかつけられないのは致し方なしです。
2つのデッキタイプの指標を比べると『カイ&スイッチャー型』の方が◎の数が多く優位に見られますが、
・デッキのアーキタイプが多い
・BO1で負けられる回数が少ない
という要素があるポケモンカードにおいて
「対応力」はかなり重要な要素であると考えています。
※BO1のCL 2022愛知でうらこうさくアルセウスが優勝出来たのも、
この「対応力」の部分が秀でていたことが大きかったと考察しています。
このことから、『博士&ボス型』と『カイ&スイッチャー型』ではどちらの方が良いリストか甲乙つけがたいです。
しかし、それぞれのデッキタイプで異なる特徴を持つことから、
デッキタイプが活かせる場面が異なるのではないかと考えています。
具体的には
◾️『博士&ボス型』
特徴:デッキの対応力はあるが若干安定性に欠く
向いている環境:シティリーグ
理由:基本的にはミュウとパルキアの2強ではあるが、それぞれのデッキをメタったようなデッキが数多く存在するため
◾️『カイ&スイッチャー型』
特徴:対応力が低いが安定感・デッキパワー申し分ない
向いている環境:チャンピオンズリーグや大型自主大会
理由:ミュウとパルキアの2強環境がそのまま参加者のデッキ分布に反映されやすく、有象無象のデッキとマッチしづらいため
以上が今回2つのデッキリストの特徴をもとに考察した結論となります。
現状ではデッキパワー・安定性と対応力がトレードオフになっているため、構築の着地地点が見つからずに迷走している状態です。
今回の内容をもとに、環境読みや自分のプレイスタイルに合わせてデッキ構築を考えていただけると幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。