ボフニャとヴィエリチカの王立岩塩抗
登録基準ⅳ 歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。
中世のポーランドの財源の三分の一を占めた、塩を採掘した場所です。
ボフニャの岩塩抗は地下9階のうち、現在は3階まで公開されています。
キンガ礼拝堂が有名で、ハンガリーからポーランドに嫁いだキンガ姫にちなんで名前が付けられたようです。キンガ姫がポーランド王家に嫁入りする際、泉に向かって投げた指輪が、岩塩の層から現れたとか。
坑夫たちの刻んだレリーフやシャンデリア、礼拝堂が見どころで、商業採掘が中止されたのは1996年のこと。現在はこの場所で舞踏会や結婚式、コンサートなどが行われているようです。2000の小部屋に、大広間、食堂、運動場があり、ひとつの町をつくっているほどといわれています。
レリーフには聖書の場面が描かれ、抗夫たちが作業の安全を願って彫ったといわれています。炭鉱と同じで、塩抗でも事故が起きると大勢の人が命を落としたのでしょう。
礼拝堂をつくったり、聖書の一説をレリーフにしたりしたのもわかるような気がします。神様が見守ってくれますように、という祈りだったのでしょうね。
食べ物を保存するために重宝された塩が築いた、中世ポーランドの栄華を象徴するような遺産です。塩を芸術品にするという発想が私にはなかったので、この遺産はとても興味があります。シャンデリアは、明かりがついたら塩が解けないのかな?とかしょうもないことも気になります。
参考文献 くわしく学ぶ世界遺産300
参考URL
婦人画報の旅
美しすぎる塩の地下宮殿、ポーランド「ヴィエリチカ岩塩坑」でソルトアートを鑑賞 (fujingaho.jp)