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災害に強い田舎づくり

最初に形を作ったのは地元の高校生だった。


 宇和島市市民ライターのakiです。
 私は、愛媛県宇和島市の防災士です。
防災士を取得したのは平成30年7月豪雨の年です。愛媛県宇和島市でも甚大な被害が発生し、13名の尊い命が亡くなりました。
 私がなぜ、防災士の資格を取ろうとしたかというと、28年前の阪神淡路大震災を大阪で経験し、自身がPTSD(心的外傷後ストレス障害)であると認識したからです。
 どうにか克服したい、まだあの時の恐怖を忘れることはできませんが、できることを始めようと思い、防災士の資格を取得しました。
 愛媛県は防災士の資格取得者数が全国で東京都に続いて2位。これは、日本防災士機構の2023年8月末の発表の数になります。宇和島市でも、先日9月9、10日に防災士養成講座が行われ、100名程の参加者がいたそうです。
 今回、私は、愛媛県立宇和島東高等学校津島分校の「お湯ぽちゃ料理」を紹介したいと思います。
 平成30年七月豪雨後、多くの人が立ち上がり、宇和島市の復興のためにそれぞれの心が動く方法で、宇和島市のために活動してきました。中でも、豪雨災害を機に防災活動に力を入れてきた津島分校の家庭クラブは、「津高つながりプロジェクト」という研究が、2021年8月に行われた第69回全国高等学校家庭クラブ研究発表大会で文部科学大臣賞を受賞しました。活動のひとつの柱となっていたのが、災害時でもカセットコンロとポリ袋があれば作れる「お湯ぽちゃ料理」のレシピ開発です。今では、スイーツも合わせ約20種類ほどのレシピを完成させています。

令和2年度版

前身である愛媛県立宇和島東高等学校津島分校は、宇和島市津島町高田という地区にあり、昭和23年9月に定時制課程として設立、昭和31年4月に全日制高等学校として発足、令和3年4月に県立宇和島東高等学校津島分校に移行しました。津島分校には、全国から相撲部に入部するために生徒が集まり、団体で2年連続全国インターハイ5位、個人では、高校横綱を輩出した年もあります。また、チアリーディング、ボルタリングも有名な学校です。

 実は、私も卒業生なのです。
このような防災の取り組みを頑張っている後輩を見ると、とても嬉しく一緒に活動したいと思います。

子ども食堂や地域のサロンで試食!

 6月4日、津島分校の生徒10名がボランティアで子ども食堂と連携し、津島町の岩松公民館で「お湯ぽちゃ料理」を披露してくれました。
 地域の子ども達に実際にポリ袋に材料を入れてもらい、出来上がりに40分程、出来上がったものを試食してもらいました。作ったものは、ホットケーキミックスで作る「なんちゃってチーズケーキ」とポテトチップスで作る「ポテチオムレツ」これが、思ったよりも美味しく、どちらもしっかり膨らんで、栄養満点!子ども達も簡単にできる調理に興味深々の様子でした。

津島分校の生徒達

 高校生のボランティア精神と防災に取り組む姿勢が素晴らしく、宇和島市の田舎での人数の少ない学校だけどパワーをいただきました。
 次回からも、この津島分校の生徒の取り組みや、津島町の伝統について紹介していきたいと思います。





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