メンヘラホイホイ-42 怪談話その5

-廃墟の工場-
友人2人と後輩1人とケイ君の4人で車に乗って肝試しに行く事になった。

向かうは廃工場。倒産してしまい、社長だかがその工場で自殺してしまったという噂の今では心霊スポットになっている場所だそうだ。

向かう途中に後輩が頭痛で苦しみ始めた。
無視して車は廃工場に向かう。

後輩「近づいて行くと頭痛が酷くなる・・」

ケイ君「おめー、うるせーんだよ。黙ってろ。」

後輩「いや、もう限界です!降ります。」

ケイ君「わかったよ!コイツうるせーから引き返そうぜ」

車は廃工場から離れていくと後輩君は頭痛がおさまって来た様子で
後輩「良かった、、。頭痛が引いて来ました。」

ケイ君「おっしゃ!じゃあまた行くぞ。」

後輩「え・・・?」

結局、車は廃工場に到着。
後輩君は頭痛が酷くて頭を抱えている。

ケイ君「おい、おめーも行くぞ。さっさと降りろよ。」

後輩「いや、僕はやめておきます。車で待ってます。」

ケイ君「本当に根性ねーな!わかったよ。車の中で待ってろよ。」

ケイ君と友人2人は廃工場の中に入った。



中はメチャクチャで、昔は寮として使われていたであろう建物内で色々見ていた。

誰かが使っていて、突然退去した。そんな状態だったみたいだ。

二階にも上がって見た。二階も同じく寮だったみたいだ。階段は途中で「く」の字に曲がっていて、二階から一階は見えない構造。階段は建物の中央と奥で二箇所あり、どちらも使用できる造りになっていた。ケイ君は奥の階段。友人二人は中央の階段で二階へ。

人影が暗闇を横切るのを友人1が目撃した。

後輩君の名前を呼んでも返事が無い。

車に目をやると、後輩君が降りていないのを確認した友人1は、多分動物か何かを見間違えたんだろうと思ったらしい。

友人1も2階に上がり、ケイ君達と合流。


廃工場の窓ガラスを叩き割り、立ちションしたりしていた。




すると一階から誰かが走る足音が聞こえた。

三人で後輩の名前を呼んでも返事がない。


次は二階で誰かが走る足音。



え・・・?なんでだ?
あいつ、そんな足早いのか?
しかも階段を登る足音がしないじゃんか。



三人は次第に怖くなってきた。
彼らは1番奥の階段付近に居た。

すると





ゆっくり階段を上がってくる足音が聞こえる。

この奥の階段、つまり彼ら三人いる所に最も近い階段を上がってくる。

ケイ君「おい!✖︎✖︎(後輩の名前)!びびらせてんじゃねーぞ!コラァ!」


すると音は止んだ。

辺りは静かだ。


ケイ君「あいつ、後でシメてやらねぇとな。」

友人2「いや、あれは後輩じゃない気がする。さっき車を見たら後輩は車内でちゃんと待ってた。ビビってたし、外に出る勇気ないだろ。」

友人1「そろそろ戻ろうぜ。俺も頭痛くなってきた。」

結局彼らは戻ろうって事で階段を降りようとした。




しかし、






階段の踊り場を見たら知らない女性がこっちをずっと見ている。




三人は同時に叫び声を上げて中央階段まで移動し、一階に降りた。


車に乗ると少し落ち着いた三人は後輩に怒鳴りまくる。




後輩「いや!俺じゃないっす!マジで!俺じゃないっす!ずっと車の中にいました!


この車の中に居ても何か変で、後ろの窓ガラスを叩かれるので三人がやってるんだろうと無視して目を閉じてたんですよ!

本当に怖いんで勘弁して下さいよ!」


後ろの窓には手形がたくさん付いている。

三人が硬直した瞬間・・


後輩「あれ、誰だろう・・?」






窓の外を見ると、さっきまで彼らが居た建物の二階で、階段の踊り場にいたあの女性がこっちを見ている。

友人1「おい!早く車出せ!」

友人2「エンジンかかんねぇ!」

?「バンバンバンバンバン!」

音がする方を見ると窓ガラスにバン!っと音と共に手形が付いていく。

すると工場で爆発音が聞こえた。

でも、工場は何も変わっていない。

爆発音にも驚いて4人で叫んだ。

やっとエンジンがかかり、帰路に着いたそうだ。




中部地方のとある廃工場の出来事。


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