パトラのコップ割り
パトラは、うちのプロレスサークルの女の子。
俺とは同期で、女の子の会員が少なかったので、先輩のゼミの友達の後輩の女の子を紹介してもらったのだった。
最初に先輩込みで会って、研究室で紹介してもらい、学内の喫茶部に移動して話した。
ここで、入会してもらえることになったが、俺としてはみんなに紹介する前にもう少し親しくなっておきたかった。
そこで、その週末、横浜で2人で会うことにしたのだ。彼女は横須賀に住んでいたので、横浜は近場になる。
この日は、2人で横浜を散策して食事したのだった。
パトラはクレオパトラのパトラである。
髪型が、クレオパトラに似ていたからである。
サークルの定例会に何度か出てから、いつも行ってた下野にパトラも連れて行った。女の子ひとり連れてでは話し相手に困るかもしれないから、俺の寮の女の子の大女優様も誘って連れて行ったのだった。
大女優様とパトラは、話が合うみたいで、良い感じだった。
下野で、パトラのコップ割りが起きたのである。
水割りを飲んでいたコップ。これにパトラが手刀を叩き込んだ。だが、グラスは割れなかった。スパッと切れたのである。空手バカ一代で描かれてたコップ割り、正にその具現化だった。
グラスは、綺麗に切断されていたのである。
俺たちはビビった。
パトラ恐るべし。
俺たちはこの日から、パトラに手刀喰らわされないように心がけるのだったw