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バイクでGOGO西日本14
アンパンチ!!
街道を一路高知に向け東に進む。途中カブライダーとすれ違ったりしたが、平日のためかライダーの数は少ない。霧から小雨へ変わった雨はやがて曇りになり、今度は晴れてきた。
ようやく普段通りに走れるなと思ったのだが、ついでに雨具も乾かしてしまえと考えて、カッパを着たまま晴れの中を走行。向こうから来たライダーたちにはおそらく「え?!この先雨?」なんて余計な懸念を抱かせながら、僕は雨具を乾かしながらひたすら走る。しばらくしてだいぶ乾いてきたなと思った頃には高知の街中に入る手前まで来ていた。空には青空が広がっていた。流石にこのままカッパを着ていたら檄暑なのと、街中でやばい顔で見られそうなので、カッパを脱ぎ、今度は四国の南側の海沿いを目指して走る。
しかし暑い。先ほどの山の中の道はクーラーかかってたんじゃないかと思うほど海側の道は暑い。そうこうしているうちに、黒潮ラインへ。このルートはまたもやあの坂本龍馬で有名な桂浜まで海沿いをずっと進むルート。海風を感じながら軽快に進んでいく。このルートで高知の街中を通る道をスルーしながら、南国市へ。
すげー名前の市だなとおもっていると南国らしく椰子の木が立ち並ぶ道に出た。時間的にもそろそろランチ。どこかでカツオのタタキでも食べようかとも思ったが、意外とお店がなく、なんとなく走っているうちに、ここから一気に阿南方面に抜ける195号線に入ってしまった。そのうち食べるところぐらい見つかるだろうとこの時はタカを括っていたが、残念ながらその後もいい感じのお店を見つけることなく帰宅までまっしぐらだった。
195号線に入り10分もしないうちに空が怪しくなってきた。時より細かい雨粒が降ってくる。よくよく空を見てみると、ちょうど雨雲のギリギリ端のラインを走っていた。これぐらいならと考え、再びカッパを着ることの面倒さも手伝って、そのまま走り続けた。兎にも角にも、暗くなる前までには淡路島の最北端までにはたどり着きたいという思いが先に立っていたのかもしれない。
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しばらくの間は、走りながら小雨と晴れを行き来していた。そんなとき、なんの前触れもなく突然視界に入ってきたのは、巨大なロボットのオブジェだった。このロボットをよく見るとバイキンマンが操るロボット「だだんだん2号」。これがそびえ立っている。おーーーーマジか!!なんで??と40すぎのおっさんは興奮と疑問を抱きながらすぐにバイクを停め、だだんだん2号の方に近づいていく。そして、全くノーチェックだったのだが、そこはアンパンマンの石像や、銅像などが立ち並ぶ、アンパンマンミュージアムであったのだった。
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オッサン一人テンション爆上がり状態で、写メを取りまくっていたのだが、よく周りを見渡してみると、家族連れで小さな子どもたちが親と手をつないではしゃいでる。というよりもそれらの人々に取り囲まれていた。これは恥ずかしい・・・。しかし、せっかくのシャッターチャンスを見逃すわけにはいかない。堂々とその人々のど真ん中でシャッターを切りまくった。
こういうことをやってみて感じたのは、一昔前ならちょっとヤバイやつ的な目で見られたこうした行為も、昨今の個人的に好きなら何でもOK的な流れからか、あまりこちらを気にしている人が見当たらないことだ。本当にいい時代になった。
アンパンマンは僕が物心ついた頃にはすでに存在していたし、現在では世界中で何らかの形で見かけることが多い。また、子どもを持つ家にアンパンマングッツが一つもない家は存在しているのだろうかというほど、マーケットシェア率が半端ない。
しかしアンパンマンの特記すべき事は、ビジネスという現代の資本経済価値だけではなかった。アンパンマンの生みの親やなせたかし先生は従軍経験もあり、そうした経験から戦後の価値観の大転換期を経て「正義のための戦いなんてどこにもないのだ。正しいと思って戦っていた正義のための戦争も、ある日、突然逆転する。逆転しない正義は献身と愛だけだ。目の前でおなかをすかせている人がいればその人に一片のパンを与えることなのだ」という哲学から始まったストーリーであったということだ。
鬼太郎の生みの親である水木しげる先生もしかり、様々な戦争体験が彼らの作品に影響を与えているのだなーと感傷深くなっていると、先ほど興奮ついでに妻にはしゃいでとった画像をLINEで送りまくっていたが、その返信が来た。「そこにまさかおじさんが一人でいるわけじゃないよね・・・」と痛烈なアンパンチが僕のハートを強く撃ち抜いたのだった。
読んでくれた人へ
今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)