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ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記ep26〜

第四章 シリア パルミラ編
三十路センチメンタルジャーニー
ep26、僕と愉快な客引き達 2006

 本日よりパルミラに移動開始。パルミラは遺跡で有名で、かつての日本政府の(パンチのある眉毛の村山首相の時代だったかな)援助により整備され遺跡となっている。

 そんなパルミラ遺跡を拝むため、今朝は5時半に起床し、バスターミナルまで行くためにタクシーを捕まえる。お世話になったリヤドホテルの人に挨拶を済ませるも、中東一の居心地良い安宿と評判のここを去るのは後ろ髪が惹かれる。

 この間までの絶望的な下痢の様子を見つつも、久しぶりに体調も回復しテンションが上がっている。体の調子が良くなっているからか、僕の頭の中で流れ始めたBGMは、電気グルーブの『虹』。これは幸先が良い。ピエール瀧も僕の脳内ステージでゴリゴリに踊り始めている。

 とはいえ、この後またボロホテルかと少し憂鬱にもなったが、『虹』という最強のテンションアゲアゲキラーチューンと、この勢いを止めてしまうと早くも沈没してしまいそうなので、早々にホテルを後にした。シリアの人たちは本当に親切で、少しでも迷っている素振りを見せようものならどこからともなく人が現れて助けてくれる。本当に素敵な人達だ。このバスステーションでも同じように人に助けられながらパルミラ行きのバスをゲットし乗車。下痢も含め何事もなくパルミラの街についた。

 バスから降りると、これまでのシリアの街とは違い、さすが世界遺産を持つ街だけあって久しぶりの歓迎を受ける。どんな歓迎かというと、地元のホテルなんかに雇われている客引きの人達が旅行者を見つけ、客を取り合いホテルまで連行する、観光地あるある歓迎である。

 この時は4人に囲まれ同時に腕を引っ張っていく。すごく迷惑そうな顔をしつつ、心のなかではムツゴロウさんが動物に対面したときのように無条件でヨダレが止まらない状態になっている。「これこれ」とヨダレを拭きつつニヤニヤしている自分がいた。

 ちなみに、この旅行では、あのTVプログラム「あいのり」とか「ムツゴロウと愉快な・・・」のADしていた旅行人に出会うのだが、彼いわく、ムツゴロウさんの撮影ではよく撮影が止まることが多いらしく、その理由がムツゴロウさんのヨダレだったと言っていた。本当に心の底から動物が好きらしく、動物と対面するとヨダレが止まらなくなるので、ヨダレが引くまで撮影をストップしていたと言っていた。

 嘘か本当かはわからないが、アメリカの巨大なナメクジを口にほおばったり、牛のおしっこを突然飲んだりする伝説の人物なだけに、「ありえるな」と頭で思っていた。

 そんな茶番をしばらく楽しんでいたが、その中のひとりで一番体がでかいお兄さんにガッツりと腕を組まれ、捕まったエイリアンのように連行されていった。5ポンドで好きなホテルに連れて行くと言って腕を離さない。そして腕を振りほどこうにも微動だにしない。仕方がない・・・・連れて行かれた。

 ついた先のホテルは、とてつもなくきれいというわけではないが、なんだかオーナー兼レセプションのお兄さんからは丁度よい緩さが漂い、非常に波長が合う気がした。他にお客もいないようであったが、決めた、ここにする。この決断が後で信じられない経験を僕にもたらしてくれるとはこの時は思いもしなかった。

連行されるエイリアン

今回の脳内ナンバーは電気グルーブ『niji』

パルミラ地図

読んでくれた人へ
 今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。ファローしてくれたらうれション状態です。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^

HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったら寄ってみてください(^^)


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