ちょっくらシルクロード横断してきます〜中東・アジア旅行記⑫〜
第二章 パムッカレからカッパドキア、そしてシリア入国
三十路センチメンタルジャーニー
ep12,theトルコ人 2006/11⑫
列車とミニバス旅でイスタンブールからパムッカレ村に到着した僕は、その足でKAYAHOTELに向かった。ここは、ネットなどろくにない時代の情報ツールである情報ノート、イン、ツリー・オブ・ライフでゲットした宿情報を元に見つけた宿で、トルコ人と結婚した日本人が経営する小綺麗な小さなホテルだ。
僕の場合は基本的に安ければ泊まるのはどこでもいいという感じはどうも苦手で、さらに言うとドミトリーばかりではなく、たまにシングルにも泊まり、誰にも邪魔されずじっくりのんびり一人の時間を過ごすことも必要な人間だ。したがってとりあえず安ければどこでもという筋金入り旅行者ではなく、よくひよるもやしっ子パッカーなのである。
イスタンブールではドミトリーオンリーのツリー・オブ・ライフに泊まり、昨夜は列車泊ということで、本日一日だけは、風呂付きテレビ付きの部屋で引きこもろうと決めていた。このホテルにもドミトリーはあるが、値段の違いは600円程度。ということでとりあえず一泊目はシングルに決めた。
宿に入りホッとすると、すでに夕方、本格的なパムッカレ観光は明日にして、今日は村を散策しながらゆっくりと夕食をいただこうと村に繰り出した。のんびり歩いていると、当時流行していた海外ドラマ「サバイバー」をガン見しているおばちゃんのすぐとなりに、外見も内装も見事に田舎のトルコをイメージさせる食堂を発見。これはいいんじゃないかと、孤独のグルメ張りにとりあえず入店。すると中からこれぞトルコ人という恰幅の良いおじさんが現れ、まあ座れ座れと座席に押し込まれると、何も頼まないうちからとりあえずチャイが出される。僕の他に客はいない。そう、ガッチリホールド状態だった。
トルコ人のおっさんと聞いて僕がイメージするのは、かつて貴重な少年時代の時間を膨大に費やし、親からファミコン捨てるよという定番の文句を言われ怒られまくった思い出の「ドラゴンクエスト」シリーズの登場キャラである”トルネコ”だ。イスタンブールに到着した初日も、その町並みを見て”リアルドラクエじゃないですか〜、なんて感じていたが、今度はここパムッカレでリアルトルネコに遭遇した。キャラデザインの鳥山明氏はこの人見たんじゃないかと思えるぐらいトルネコのおじさんは残念ながら商売人ではなく食堂のおっさんだった。
この食堂のトルネコは、注文を聞くどころか何かをトルコ語で訴えてきた。「???」という顔をしていたが、ようやく意味がわかった。まず、このトルネコは僕を客としてみていたのではなく、日本人として見ていた。どういうことかというと、メニューを日本語で書いてくれというもの、そして、食堂の表に日本語でキャッチコピーを書けというもの、さらにこの食堂を「地球の歩き方に」投稿しろという3点だった。正直一点目、二点目は出来る相談だが、三点目は「知らんがな」。
とはいえネットのない時代、「地球の歩き方」に記載されるかされないかは、今の食べログで評価4.0超えするかどうかぐらい客足が変わる。そう考えるとこのトルネコのやりたいことはよく分かる。しかし、それで応じるだけでは自分が腑に落ちない。ということで食事代を無料にさせるわけにはいかないが、食後のデザートとアップルチャイをサービスを条件に快諾。ただし、「地球の歩き方」は無理だとジェスチャー。トルネコはしょんぼりするが、オーケーを頂き交渉は成立した。
トルネコ
パムッカレ
読んでくれた人へ
今後、定期的にシルクロード横断日記や行きたいけど行けないという悶々とした気持ちで書いた、脳内妄想旅行の計画などをアップする予定です。お暇なときにでも、そちらも読んでやってください。ありがとうございました。スキをしてくれると僕のテンションが上がります。よろしくお願いします。人生の無駄遣い万歳^_^
HPやってます。いろいろな旅行関連記事を書いているのでよかったらよってみてください(^^)
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