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外国人から見た日本の良さー交通
現在、日本の大学院に留学している台湾人のカカミと申します。
今回は外国人の視点から、日本の魅力について少しお話ししたいと思います。
台湾は地理的に日本と近く、社会文化もヨーロッパやアメリカに比べて比較的似ていますが、実際に生活してみると「ここが違う!」と感じる点がいくつかあり、とても興味深く感じました。
今回は、日本に来て最初の一年目で強く感じた大きな違いを皆さんと共有したいと思い、交通に関して、台湾人の視点から見た日本の良さを3つ紹介させていただきたいと思います。
交通マナーが良すぎ!
①クラクションをむやみに鳴らさない
日本に初めて来たとき、何か違和感を感じたのですが、友達の車に乗るまでその理由が全く分かりませんでした。通勤時間の街は台湾よりも交通量が多いにもかかわらず、街ではあまり音が聞こえませんでした。台湾のように騒音が溢れ、秩序がないことが明らかな街とは大きく異なり、クラクションの音が全くありません。
台湾でも日本と同様に、クラクションは危険回避ややむを得ない場合にのみ鳴らすよう法律で定められていますが、たとえ危険な状況でなくても、台湾ではよく鳴らされます。例えば、青信号になってもなかなか発進しない車や、運転が遅すぎる車に対してクラクションを鳴らすことが多く、煽り運転と見なされてしまうこともあります。実際、台湾でもこれに関連する事件が多く発生していますが、それをあまり気にせず頻繁にクラクションを鳴らしています。一方で、日本ではクラクションの使用に対する厳しい規制やバイクの数が少ないため、街中を歩いていても騒音でイライラすることはほとんどありません。
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②譲り合いの精神
日本の街で横断歩道を渡っていると、車が右左折して近づいてくる際、ほとんどの場合、歩行者が渡り切るまで止まって待ってくれるのです。
これは、私が日本に来たとき最も驚いたことです。
台湾ではその逆で、歩行者はたいていの場合、車が曲がり終えるまで待たなければなりません。渡ろうとしても、車がすぐ近くまで詰め寄り、無理やり曲がっていきます。最悪の場合、ぶつかる危険性もあります。(台湾に旅行に来る際は、特に交通には十分ご注意ください。)
この「歩行者優先」の意識はどこから生まれるのか、最近教習所に通い始めて、それを知りました。
学科の教科書にしっかり書かれていたのです。
改めてショックを受けました。これを当然だと思っている台湾人もいるかもしれませんが、実際に実践できる人はわずかです。台湾の運転教本にも、このような心がけを載せてほしいくらい、台湾では運転があまりにも乱暴です。どれだけ運転技術を身につけても、譲り合いや思いやりの心がなければ、結局、自分や他人を危険にさらすことになります。それなのに、それを軽く考える人が多いのです。
日本では「譲り合い」の精神が運転者の心にしっかりと刻み込まれており、本当に感服しました。
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③バスの運転
「バスが完全に止まるまで席を立たないでください」というアナウンスを、バスに乗るたびにきっと耳にすると思います。日本のバスは、乗客の安全にしっかり配慮してくれていると感じました。
乗車するときも、きちんと席に座るまで発進しない上に、身体の不自由な人にも気を配ってくれており、乗り心地は台湾よりもはるかに良いです。
何年も台湾でバスに乗っていましたが、台湾のバスの運転はいつも乱暴で、急ブレーキや急発進が少なくありません。やはり、せっかちな運転手さんが多いです。
私自身の体験ですが、ある日台湾でバスに乗って家に帰ろうとした際に、事故が起きたことがあります。そのときの運転手さんの運転は荒々しく、赤信号の手前で何度も急ブレーキをかけたため、乗客が車内で転倒し、手すりにぶつかって手を脱臼してしまいました。怪我をした乗客は、地面に倒れて苦しそうな顔をしながら、手をかばっていました。
最終的に、その方は救急車で病院に搬送されました。
自分が乗っているバスでこのような事故が起きたのは初めてでしたが、こういったハプニングは決して珍しいことではないだろうと思い、台湾のバスの運転に恐怖を感じました。
今こうして日本のバスに安心して乗れることに、日本の運転手さんの思いやりの心を非常にありがたく思っています。
今回は、交通に関して、外国人(台湾人)の視点から見た日本の良い点を3つ紹介しました。
実際に海外に行ってみないと、台湾の良いところや悪いところを当たり前のように思い込み、そのまま受け入れてしまうかもしれません。日本での生活を通じて、台湾の交通にはまだまだ改善の余地があると改めて認識することができ、良かったと思います。
台湾に旅行に来たことがある方は、どう思われますか?
共感できますでしょうか?
何か感じることがあれば、ぜひコメントで教えてください。
また次回もよろしくお願いします。