僕の B Dash Camp
11/8-11/10にかけて開催されたB Dash Camp in Fukuoka
20回記念として開かれた今回は特別に学生限定のSCHOLARSHIP制度が設けられ、200名弱の応募の中から30名に渡されるチケットを運よく僕は握ることができた。
これからB Dash Camp前・中・後に起きたすべてをさらけ出そうと思う。
セッションの内容についてはあまり言及しない。あくまでこの3日間で一人の大学生が何を感じたのか、どのようなことをしていたのかを中心に書く。
B Dash Campとの出会い
知った日
このカンファレンスなんて知る由もなかった。出会う前の僕は岡山大学起業部に所属している、少し意識高い系の大学生。起業部なのに、もちろん法人化なんてしてない。
東京の最先端のスタートアップ、VCなんて全く知らなかった。
たまたま、同じ起業部に入っているK先輩が起業部のSlackにB Dash Campについての情報を発信してくれた。彼は東京でとあるVCインターンをしており、その情報が入ってきたようだった。
空前のAI、ChatGPTのブームにつられてAI面白い!と思っていた僕には、国内最大級のインターネット最前線のカンファレンスに
「参加するしかない!」と思い、すぐに応募した。
参加が決まった日
そうして僕は、合格通知をもらった。自分みたいな人が受かったことから
「こんなに面白そうなのに、参加する人少ないんだなー」って思ってた。
200名弱の応募があったことなど知らず、、。
合格が決まってから、B Dash Campまで一か月もあった。ぶっちゃけ、特に何も準備せず、ホテルもとらず、学生用のFacebook Groupも見ることなく、ただ時間が流れた。
B Dash Campに向かう
前日
いよいよ明日からB Dash Campが始まる。荷物の準備、連絡事項の確認、泊まるホテル探し、すべてをギリギリに済ませた。
これは良くない僕のクセ。
新幹線の中で
その日は、なぜかゆっくりしていた。
岡山から福岡なのに、2時間くらいかかるのに、土地感もないのに。
8日の12時に出た僕は案の情、初日のイベントに遅刻。
「やる気あるのか?ここに来た意味は何だ?」福岡のイベント会場に着いた時には、自分は挑戦者としての資格を有していた。
さかのぼること、数時間前、新幹線の中で僕はざっと資料やサイトを確認していた。
(こちらの記事から↓)
そこで読んでいた、木下さんのnoteでSCHOLARSHIPにかける思い、大学生の200名弱の応募を知った。自分がとても恵まれていることを理解した。そんな瞬間だった。胸の中が熱くなった。
自分よりも優秀で、思いの込もった人たちが応募した中で、運よく自分は参加のチケットを掴むことができた。
「みんなの分まで、楽しみ、学びつくしてやる。」
そうして会場に向かった。
勇気と友達 1日目
何これ?
初日の14:30~のプレイベント。
周り見てみたら、誰も知らない。だってい知り合い誰もいないもん。
(K先輩はいたけど、インターン生同士で仲良かったから)
とにかく、このままじゃあかんと思って見た目優しそうな人に声をかけてみた。(笑)
自分から!!(←ここ重要)
そうやって不安と緊張の中、人と話すことに注力した。
前ではプレゼンみたいなのをしてる。でもお構いなし。後ろの方で、人に話しかける。ピザ食べる。ジュース飲む。話しかける。の繰り返し。プレゼン終わった人が帰ってきたところを話しかける。緊張も不安も解けていって、だんだん自分を取り戻してきた。
それにしても合間合間に聞いていたプレゼンが意外とユニークなものが多く、すべて面白かった。大学生の人がピッチしていた時は、みんなどんなことしているんだろうと思い、しっかり聞いていました。
一歩前に
僕はこの3分間シャウトの存在を知っていたが、勇気が無かった。自分は目立ちたがり屋だから、勇気がないというよりも、みんなの前で話せるネタがないということかもしれない。
堂々と自分の話ができる人を見せつけられて、なんだか少し虚しくなった。「自分が熱をもって語れるものは何だろう?」
友達
プレイベントも終わり、外会場でディナーイベントが行われた。
プレで仲良くなった人ととりあえず一緒に。
会場には、さっきのイベントにはおられない明らかに凄そうな大人たち。
「うん、、もう帰りたい。」と思ったけど、
参加できない人の分楽しむことが僕を居続けさせる勇気をくれた。
そんなときに、SCHOLARSHIP生と出会い、話が弾んだ。
それまで、大人やSTARTUPの人と絡もうとしても、話のレベルが合わない感じだった。その話をするとみんなが共感してくれて。
一緒に楽しもうとしてくれる仲間が見つかった。
S君とY君。この3人とは3日間ずっと一緒に回る関係になる。
自分から
友達ができたときの安心感はすごい。
自分からアクションするハードルが一気に下がる。
それから、大人のGUEST、STARTUPどんどん話かけることに成功した。
AI partyで掴んだこと
21:00~はGenerative AI party。
AIに興味関心ある人が集まるPartyだ。
参加前からすごい楽しみだった。
fundの方も、ディナーでお話したSTART UPの方もいらっしゃった。
ここではピッチもあり、事業の紹介を僕は一番前で見た。
みんなどういう風に使って、どんなビジネスをしているのか。
AIアイドル、AITuber、AIアニメ、AIbotの開発、ビジネスが多くを占めていた。
あれAIってこんな感じなの?画像生成などの領域をあまり知らなかったからこそ、拍子抜けした。
それと共に、「あかん、もうみんな始めてる。」
chatGPTがリリースされてから1年。使う人と使えない人の差は明らかであることを身に染みて感じた瞬間だった。
出会えてよかった
K大のT君。同い年、自分の会社(今年に法人化)を持ち、資金調達も達成。先月の売り上げは1,000万円..。僕なんて何もしてないのに、優しい態度で話してくれた。
同い年でAIを用いた会社を立ち上げ、世界を見据えて挑戦する彼に出会いました。うん、一方的にですけど、出会えてよかった。
岡山にいたら出会えない人。たくさん出会えた。最先端で戦っている同級生にも出会えた。ありがとう。
期待と可能性 2日目
開幕
朝10:25遅刻しないように、僕はpaypayドームを走る。
何とか間に合った10:30。
会場には昨日よりも多くの人が参加している。
「いよいよ始まるんだ。」
会場は暗くなり、ステージの光がより一層明るく輝いた。
爽やかな音と、まぶしいライト、幾何学的な動画が照らし出される画面。響くアナウンサーの声。
ついに開幕した。僕のB Dash Camp。
オープニングセッション
ここでは、5月に行われた B Dash Campから、この一年間の流れなど、豪華なスピーカーがぶっちゃけトーク。
知らない単語が出てきたりしたら、即調べる。メモる。この繰り返し。
AIの話題で尽きない中、國光さんのクリプト押しは面白かった。
オモシロかったセッション集とその一言感想
個人的にAIに関心があってこのカンファレンスに参加したため、このセッションはとても有意義だった。特に心に残っているのが、
「AIビジネスで儲けるためには金脈のあるニッチな領域と組み合わせる。」
国産LLMの開発も大企業の皆さんに頑張ってもらいたいけど、これから始めるとなると、当然LLMの開発は難しい。ビジネスの基本で、金脈を掴むのがここにおいて本当に重要であることが分かった。
最近よく聞くようになったオープンイノベーション。
大企業×Startupが協力し、新たなイノベーションを生むというものである。
なにせ、これまでは大企業 vs Startupという構造は否めないが今は越境したコラボレーションが欠かせないという。
皆さんご存じ、コロナ禍でお世話になったファイザーからも藤本さんが参加された。ワクチンは7-8年開発に時間がかかるらしいが、コロナ禍で大手企業ファイザーは9か月での開発となる。そんなにすごい偉業を成し遂げた背景には実はオープンイノベーションがあった。
藤本さんの記事があったので補足。
これからの世界で、日本でさらにオープンイノベーションが生まれていくかもしれない。
夜に気づいたこと①
もう夜。昨日と同じ会場でディナーを。
この日に強く体験したことがある。それは、コミュニケーション力。
自分はコミュ力ある方だと思ってた。誰ともすぐに打ち明けられるし、おもしろい話ができる。雰囲気が明るくなる。大学生までは。
ただ、大人と対峙したとき、自分のコミュ力は効かない。
たくさんの大人の人とお話したとき感じたこと。すなわち、ここにおいてコミュ力とは相手のことをある程度理解し、敬意を払い、お話を引き出して、質問して、自分の思いを伝える。
3日間でこの日、僕は大人とたくさん名刺交換した。
その時に、自分は
「何やってるの?」という質問にうまく答えられなかったし
相手への質問もありきたり、相手に対する配慮も全然できていなかった。
語れるものがあるならまだしも。
だからすぐに会話が終わり、手元に残ったのは相手の名刺と、不甲斐ない自分。
ここで気づいたことがある。
①自分が語れるものをつくる。もしくは、自分のこれまでを楽しく簡潔に語れるようにする。
②覚えてもらうようなインパクトのある自己紹介。
③相手を引き出すような質問力とリアクション。
大人の方からすると
「何当たり前のこと言ってるの?他にもまだたくさんあるよ?」
と思うかもしれない。
でも、僕はまだこの3つもできていないのだ。
次にお会いする方には自分のことを少しでも覚えていて欲しいからここから始める。
夜に気づいたこと②
なんのご縁か。2日目のpartyが終わったとき、一緒にいたS君にご飯に誘われる。曰く、S君の先輩がご飯を食べていて、来てほしいとのこと。
なんか面白そうと思って、付いて行くことに。
そこで出会ったのが、年上の先輩4人。うち2人はSTART UP側で参加されている。顔は見たことある。だけど、初めまして。
もつ鍋とラーメンを食べた。
美味しかった。特に福岡の一双ラーメン美味しかった。
全員面白かったけど、S君の先輩がインパクト強すぎた。なんやこの人おもしろ!
簡単に他己紹介すると、
まだ24歳。えっ。
ここでしか言えないけど、過去の話聞いたら壮絶で。あと10分長く聞いたら、多分俺泣いてた。感動した。かっこよかった。ずるいと思った。
こんな人に出会えて良かったと思えた。ありがとう。そして優しかった。
僕はついてる。周りには素敵な人が増えていく。自分もなりたい。
素敵な人に。魅力的な人に。挑戦だ。みんなよりも一段努力。苦しさも乗り越える力。挑戦。逃げない。進化。自分に打ち克つ。
1年後の自分はどんな自分だろう。
そんなこと思いながら深夜2:00に食べるラーメンは本当においしかった。
決意と希望 3日目
眠気
昨日のラーメンもあって、寝たのは4時間。
ロングスリーパーからするとこの睡眠時間では足りずに、まだ眠い。
そして、会場へと足を運んだ。その日の福岡の朝は雨だった。
朝ごはん
会場での朝ごはん。M大のK君と、大学の話をしながらご飯を食べた。
「最終日だよ!早いよねー。」と二人。
ほんとうに早い。あっという間。
オモシロかったセッションとその一言感想
SaaSは聞いたことあったけど、バーティカルSaaSって何?興味本位で見に行った。うまくは言えないけど、あるニッチな領域で圧倒的市場No.1を勝ち取り成長していくSaaS企業のこと。
説明を聞いて、インターネットの時代にSaaSは当たり前になってきているからこそ、このあたりについてもさらに詳しく知っておきたいと思えた。
終わりと始まり
クロージングセッション。オープニングセッションと同様の形式で、この3日間の振り返り。今回のテーマである
「HALFWAYPOINT」
まさにその通りで、最終日の自分にとてもfitした。とはいってもStart寄りだとは思うけど。
B Dash Camp in Fukuoka 2023は終わり。
でも来年も再来年もこのカンファレンスは続く。
なんなら、僕もここからが始まりだ。
相変わらず國光さんはクリプト押し。
國光さんのおかげでクリプトについて知りました。これから調べてみます。ありがとうございます。
Pitch Final Round
いよいよ、クライマックス、総勢150社の日本を代表するIT Startupの中から、厳選された7社。
どれも
「すご!おもしろ!」
というようなビジネスで、ピッチはもちろん、企業のビジョンや、代表の原体験が非常に熱かった。やっぱりその姿がかっこいいなって本当に思う。
与えられた5分間の中で、最後の1秒ぎりぎりまで登壇者はビジネスのプレゼンを行っていました。
優勝したのはSpotip。優勝は間違いないと思ってたけど、ヘルステックで世界と戦う代表は何を思って事業を進めているのか気になった。
個人的に、会場的にユーモアNo.1はsamansaでした。AI恋人が普通になるのかな?
SCHOLARSHIP生と
最終日の夜のパーティに人はあまりいなかった。確かに、大人の人は仕事あるもんね。これまであんまり話してなかったからこそ、最終日の夜くらい、SCHOLARSHIP生と話してもいいよね。ってことで。
SCHOLARSHIP生を集めて、大学のこと、やってること、BDCの感想など聞いた。みんな満足した様子だった。みんな心が燃えていた。
高め合える友達っていいなと思えた。みんなでこれからも頑張ろうと言って。最後に写真をパシャリ!
ここからが本番
イベント参加で気持ちよくなるな
この3日間本当に刺激的で、毎日が楽しかった。
この一年の中でも本当最高の体験だった。
今の自分では到底会えない人、頑張ってる同世代の仲間、日本を盛り上げようとするStartup、VC、それを取り巻く環境。
20歳(最年少)の僕には大きすぎる経験。
大事なのは、ここに選ばれたこと、来れたことをどのように活かすか。
中国地方の大学生は僕とK先輩の2人。
僕は島根出身。
田舎育ち、都会で生活してない参加者は僕だけなのかもしれない。
ITを取り巻く、この最先端技術は確かに都心に集まる。
参加企業もたいていオフィスは東京。
確かに修行に東京に行くことはあるかもしれないけど、決めたことがある。
僕は、自分のアイデンティを大切にしたい。あと大学1回生で自分の地元が好きになった。だからこそ、まちに貢献する。地域2.0を目指す。
まだアイデアなんてないし、思い付きの段階で書いてる。
でもこのまま廃れていく地元は見たくない。都会はそのまま進んでくれ。
地方も進んでやる。同じ方向じゃなくていい。地方の新しい生き残り方を模索し、その代表者になりたい。
そんな決意と、今回出会った人にまた出会えて、これからのBDCにまた参加できるように。
B Dash Campは間違いなく、未来の僕から見た僕のHALFWAY POINTだろう。
最後に
ここで書ききれないことたくさんありました。
それに自分史上こんなに文章を書いた経験がないので、読みにくかったかもしれません。それでもここまで読んでいただけたこと本当に感謝しています。冒頭でも書いたように、僕はただの田舎出身中堅国立大学生です。
でも、自分の可能性を信じています。何も行動できず、頭でっかちになって、すごい人に出会っては自分の出来の悪さを実感していますが、それでもこのB Dash Campに参加できたことは、非常に大きい体験で、自分の中に小さな、でも大きくなりそうな希望を持つことにつながりました。
このような機会を提供してくださった、VC3社を始め、紹介してくれたK先輩。出会った大人、SCHOLARSHIP生の友達。本当にありがとうございました。
noteを書いて、
「ああーこれでB Dash Camp終わったー」
とは言いません。これからがスタートです。
これを見てくれている方がどんな方か分かりません。どんな仕事、どんなことを考えているかもわかりません。ただ、あなたの中に少しでも、僕の文章から勇気や元気が届いているならとても嬉しいです。
一流ではないので、上からは言いません。お互い、しんどいこともあると思いますが、きっと未来は明るいです。一緒に頑張りましょう!
ーー終ーー