ラジオSEIKYO LABOのレビュー

前編は51分、後編は31分とボリュームたっぷりで、創価大学駅伝部に興味のある方は必聴です。特にアプリをダウンロードしなくても上記サイトから聴けます。

前編、後編で大まかに話題となっていたことを箇条書きすると

・箱根駅伝各区間の振り返り(来年は山の◯◯?)
・監督と主務の関係性
・学業、就活と競技の両立
・ユニフォームが変わった理由
・高校生のスカウト事情
・選手への関わり方(ハッシュタグなど)
・来季のテーマ

が話題になっていました。細かい内容は是非ラジオを聴いていただきたいのですが、個人的に榎木監督の話で気になった点は2つあります。

1  現状のスカウトについて

おそらく榎木監督も歯痒さを感じているのでしょうが、早稲田やMARCH群の大学と比べ、創価のスカウトは厳しいという現状です。

具体的には、13分台ランナーの入学が未だに創価にはいない点に言及されていましたが、これに関しては、現状、世代トップ級は早稲田、青山学院、中央がしっかりと確保し、それに次ぐレベルの選手も駒澤、國學院、順天堂、東海、東洋、立教、城西などと争っていて、創価にトップ級の選手が入学するのは本当に厳しいのだなという印象を受けました。

また、スカウトの質=三大駅伝での優勝という現状なので、スカウトで劣る創価の場合、育成だけでは三大駅伝で優勝することに限界を感じている印象を受けました(榎木監督はそういう意図ではなかったのかもしれませんが、スカウトの質が選手層の厚さに繋がると私は捉えました)。

それを才能という言葉で片付けるには、日々厳しい練習を積んでいる選手達にあまりに失礼な表現かもしれませんが、練習だけではどうにもならない部分なんだろうなと感じます。

元々持ちタイム上位の選手に声を掛けてもダメ、下級生時から見守ってきた選手が上級生になって持ちタイムを伸ばしたときに他大学がその選手に声をかけると、結局競合した結果、競り負けるといったことが続いているんでしょうね(あくまで憶測ですけど)。

2 来期の日本人エースについて

これも結構シビアだなと感じたのですが、監督からは、来期の日本人エース候補の具体名が挙がらなかったことです。良く言えば全員に期待してるのかもしれませんが、厳しいことを言えば、来期にエースとして戦える選手が現時点ではいないというのが監督の評価なのかもしれません。

今期の駅伝での個人区間順位を見ると

野沢
全日本8区2位、箱根4区6位

石丸惇
出雲1区10位、全日本3区10位

黒木
出雲5区6位、全日本6区9位

小池
箱根10区13位

織橋
箱根7区8位

齊藤
箱根1区17位

川上
箱根6区13位

山口
出雲3区7位、全日本4区8位、箱根5区10位

石丸修
箱根8区11位

と、野沢以外は駅伝で大活躍だったとは言えない状況(山口については、榎木監督は1年生ということを考えると十分にやってくれたとの評価なので、高い評価をしていると思います)で、選手たちが相当レベルアップをしないと、厳しい戦いを予想しているのかなという印象でした。

来年度の展望については、私も箱根駅伝復路の振り返りと同時に記載しましたが、他大学は着々と戦力を整えているので、創価が今年と同じ目標(三大駅伝3位以上、箱根駅伝は総合優勝)を掲げるなら相当ハードルは上がると思います。来年度は青山学院、駒澤、國學院、中央、早稲田が本当に強力で、ここに日本人エースと留学生の核がしっかりしている城西も現時点では創価より上というのが私の戦力分析です。来年度どれだけやれるかで創価の育成力の真価が問われるかもしれません。

願わくば、上級生になる選手にはどの駅伝でも安定して上位を走ってほしいですし、下級生や新入生からもどんどん駅伝で好走するような新戦力が出てほしいところです。


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