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頚椎損傷 車椅子じん蔵さん 救急の先生への感謝と天使と悪魔の存在

じん蔵さんは、建築現場での転落事故により頚椎脱臼骨折をしました。
生死を彷徨いながら私に伝えた事。

『迷惑かけてごめんなさい』
『お客様の⚪︎⚪︎さんに・・・して△△と伝えて』

重症なのにまだ仕事してる。

本人は全く覚えていないそうです。

救急の先生方には命を救って頂き、今でも感謝しています。
細やかなご説明の中に優しい人となりが感じられる、本当に素敵な先生でした。

私は毎日病院へ通い、ほぼ毎日話しかけて反応がある事を確認して帰っていましたが、反応していても意識がない日がICUの中では多かった様です。

意識がない時、じん蔵さんは夢を見ていたそうです。
天使とトランポリンで飛んでいるじん蔵さん。
脳内で、転落した時の自分の落ち方が悪かったんじゃないかと思う気持ちが強過ぎて天使と練習してたみたいです。
本当にそんな世界があるのかと驚きました。
川やお花畑へは行かなかったそうです。

お見舞いの人が来て目を開けてても意識がなかったり、身内のお見舞いでは申し訳なさから泣いてしまったりと、じん蔵さんの不安定さは1ヶ月程続きました。

やっと人工呼吸器が外れて重症個室へ。
呼吸器障害が強く、痰の吐き出しが自力で出来ませんでした。
気管切開をしていて声も出せません。
首が固定されていて身動きも取れません。

痰吸引が必須なじん蔵さんは、ナースコールを頻繁に押す必要がありました。
看護師さんがコンスタントに来る必要があって重症個室に入っているのですが、小児病棟と一緒に設置されている重症個室には、頻繁に看護師さんは来てくれません。
それどころか、物言えないじん蔵さんに一部の看護師さんは罵声を浴びせた。

苦しい上に心も荒む状況。
限られた時間しか守ってあげられないジレンマ。
じん蔵さんにとってこの3ヶ月は本当に長く苦しい時間でした。

同じ経験をされた方や、現在進行形の方。
繋がって想いを共有する事で、少しでも心穏やかにお過ごし頂けたらと思っています。

rjin

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