
vs土地単【MTG レガシー】デルバー見習いの備忘録
こんばんは。デルバー見習いです。
肌寒くなってきましたね。いかがお過ごしでしょうか。
私は仕事納めをし、旧友と再会するなど年末年始を満喫しているところです。
1.はじめに
今回は土地単(Lands)とのマッチアップについて考察します。
土地単は古くからの愛好家が多く、使用されている方のプレイレベルは総じて高い傾向にあるように感じます。
その理由の一つはこれですかね。

お値段なんと75万円(某通販サイトニアミント参考価格)。
レガシーを始めたばかりの方が簡単に手を出せるお値段ではありません。
とはいえ、私の住んでいる地域では人気のアーキタイプであり、店舗大会で良く遭遇します。
URデルバーとは相性が悪く、負け越していますので、少しでも勝率を上げることができるよう土地単についてまとめていきます。
2.想定デッキ
土地単は、コンボを搭載したコントロールデッキです。
土地を中心とした攻守は対処されにくく、URデルバーを始めとした多くのフェアデッキやコントロールデッキには有利が付きます。
一方で、打ち消しがなく、コンボにも時間が掛かることが多いため、スニークショーなどのコンボデッキには不利とされています。
(クリーチャーがほとんどいないので流行りのイニシアチブにも厳しそうに見えますが、どうなんでしょうか。)
土地単は、≪ウルザの物語≫に重心を置いたタイプ、≪マナ結合≫を採用したタイプなど複数の類型がありますが、今回は≪ウルザの物語≫を1枚のみ採用した、最もオーソドックスな土地単について考察します。
実際に対戦した方のデッキを参考にしています。
対するURデルバーの構築はこちら
イニシアチブストンピィの流行を受け、気休め程度ですが≪狂乱の呪詛≫を≪真の名の宿敵≫に変更しております。
3.想定サイド

(サイドアウト理由)
≪紅蓮破≫
何の役にも立たないためアウト
≪稲妻≫
単体では序盤の≪エルフの開墾者≫くらいしか落とせないので4枚アウト
≪目くらまし≫
土地単側は毎ターン確実に土地を置いてくるため、賞味期限切れになりやすいことから3枚アウト
ピッチで≪目くらまし≫を打つよりも、土地を伸ばして早めに≪濁浪の執政≫、≪表現の反復≫、≪真の名の宿敵≫を唱えたいです。
(サイドイン理由)
≪魂標ランタン≫
≪壌土からの生命≫を止めるための墓地対策としてイン
≪罰する火≫にも刺さります。
≪外科的摘出≫
≪壌土からの生命≫をデッキから消すために2枚イン
状況に応じ≪忍耐≫、≪イス卿の迷路≫、≪暗黒の深部≫などに当てることもあります。対応して≪忍耐≫を出され、対象不適正となることがあるので注意が必要です。
≪相殺≫
着地するとゲームが作りやすくなるためイン
1マナスペルである≪紅蓮破≫、≪赤霊破≫、≪輪作≫はトップ操作をせずとも打ち消せることが多いです。
≪思案≫でトップ操作ができるときは、≪壌土からの生命≫、≪罰する火≫、≪森の知恵≫に刺さる2マナスペルか、≪忍耐≫、≪窒息≫に刺さる3マナスペルをトップに積んでおくと戦いやすいです。
≪耐え抜くもの、母聖樹≫、≪爆発域≫で≪相殺≫の誘発を許さずに処理されるため、過信は禁物です。
≪真の名の宿敵≫
サイド後に最も信頼のおけるクロックなのでイン
スタック上では≪紅蓮破≫か≪赤霊破≫で、着地後は≪爆発域≫で処理されるほか、≪Glacial Chasm≫の軽減の影響を受けるため、過信は禁物です。
≪否定の力≫
≪壌土からの生命≫に当てるほか、≪森の知恵≫や≪輪作≫などのスペルを打ち消すために2枚イン
≪水没≫
マリット・レイジを処理できるカードなのでイン
≪忍耐≫や≪エルフの開墾者≫に当てることもあります。
土地単側は、このカードを見据え、あえて≪森≫と≪Taiga≫を置かないようにプレイしてくることがありますので、0マナでプレイできるかどうかはよく確認しましょう。

(サイドアウト理由)
≪カラカス≫
URデルバー側に伝説のクリーチャーがいないためアウト
≪死者の原野≫
サイド後は≪忍耐≫での勝ち筋が濃くなることと、URデルバー側のマリット・レイジへの対抗手段が限られていることから、ゾンビトークンの大群に頼りたい場面が少くなるためアウト
≪ウルザの物語≫
≪死者の原野≫と同様に、構築物トークンに頼りたい場面が少なくなるためアウト
≪輪作≫
能動的に打って打ち消されたときのアド損&テンポ損が厳しいため1枚アウト
能動的には打たず、URデルバー側の≪不毛の大地≫の起動に対応して撃つことが多いため、ハンドにダブつきやすいと感じます。
≪踏査≫
≪壌土からの生命≫か≪ヴァラクートの探検≫と組み合わさって真価を発揮するカードであり、これらの枚数を減らすことから1枚アウト
サイド後はURデルバー側が墓地対策をしてくるため、≪踏査≫が上手く機能しない場面も多いですが、最序盤の加速が強いことと、≪壌土からの生命≫が数ターン回れば勝ってしまうことから3枚は残します。
≪壌土からの生命≫
サイド後は≪忍耐≫、≪紅蓮破≫、≪赤霊破≫に重心を置くため1枚アウト
サイド後にも勝ち筋になり得ますが、≪外科的摘出≫の的であり、墓地対策をされることから少し減らします。
≪ヴァラクートの探検≫
サイド後は≪忍耐≫に重心を置くため、マナ域が被ることから2枚アウト
(サイドイン理由)
≪紅蓮破≫≪赤霊破≫
1マナで≪濁浪の執政≫等の対処ができる強カードなので計4枚イン
≪忍耐≫
URデルバー側に対し、防御と攻撃を兼ねた強カードであるため3枚イン
≪濁浪の執政≫の着地後に出すと、≪濁浪の執政≫のサイズアップに貢献してしまうため注意
サイド後は≪忍耐≫で殴りきることもメインの勝ち筋となります。
≪窒息≫
着地すると、後続の展開を大きく妨害できるためイン
着地後は、≪厚かましい借り手≫にしか対処されません。
≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫との相性も良いです。

なお、このマッチでは関係がありませんが、≪灰燼の乗り手≫はショーテル系デッキの対策として取っているようです。(どう見ても色マナが出なそうなのでなぜサイドに入っているのか疑問に思っておりました。)
4.ゲームの焦点
(メインボード)
・メインボードはURデルバー側が不利だと感じます。
・URデルバー側が勝つには、土地単の防御が整う前にクリーチャーを並べ、ライフを削りきるしかありません。

・重要なのは≪濁浪の執政≫を早く着地させることです。≪濁浪の執政≫は≪イス卿の迷路≫、≪Glacial Chasm≫、マリット・レイジでしか止まりません。
・≪秘密を掘り下げる者≫と≪ドラゴンの怒りの媒介者≫は、上記のほか≪罰する火≫、≪爆発域≫、≪忍耐≫であっさりと処理されます。
・≪稲妻≫は、パンプしていない≪エルフの開墾者≫くらいにしか刺さりません。積極的にプレイヤーに当て、≪濁浪の執政≫の養分にしましょう。
・メインボードから≪ボジューカの沼≫と≪忍耐≫により墓地が掃除されます。≪表現の反復≫を撃つことよりも≪濁浪の執政≫を着地させることを優先しましょう。

・他のマッチのように≪不毛の大地≫でデュアルランドを割ってマナ基盤を攻めるようなことはしません。デッキの半数以上が土地なので、土地を数枚攻めたところでマナスクリューが起きることはほとんどありません。
・まず、クリーチャーの攻撃を通すため、≪不毛の大地≫は重要なカードとなります。≪イス卿の迷路≫や≪Glacial Chasm≫をどかすのに使いましょう。

・また、≪暗黒の深部≫と≪演劇の舞台≫のコンボは、≪不毛の大地≫で止めることができます。(≪暗黒の深部≫のコピーである≪演劇の舞台≫の、氷カウンターが無いときの誘発に対応して≪不毛の大地≫を起動して≪演劇の舞台≫を割るとマリット・レイジが出ません。)コンボを仕掛けられそうなタイミングで≪不毛の大地≫を温存できていると牽制になります。
・負けパターンはいくつかありますが、一番多いのは≪イス卿の迷路≫(≪演劇の舞台≫によるコピーも含む。)を並べられ、攻撃が通らなくなったところで、土地攻め、マリット・レイジ、≪死者の原野≫のゾンビトークンによる圧殺などいいようにされてしまうことです。
・次いで、序盤から≪壌土からの生命≫と≪不毛の大地≫による土地攻めをされ、何もできないまま土地を枯らされる展開もあります。URデルバー側は、土地1枚でキープしている場合は、クリーチャーを展開するよりも先にドローソースから土地を探しておいた方が裏目が少ないように感じます。
・また、序盤から≪暗黒の深部≫と≪演劇の舞台≫のコンボが成立してしまい、マリット・レイジへの回答が引けずにやられる展開もあります。着地したマリット・レイジに触れるカードは≪厚かましい借り手≫のみです。
・URデルバー側が上記の全てをケアして動くのは困難ですので割り切って攻めましょう。土地単側の防御を固めさせないことを意識します。

・メインボードにおいて、≪踏査≫はマストカウンターです。≪壌土からの生命≫と揃った時点で負けが見えます。≪壌土からの生命≫は打ち消しすら時間稼ぎにしかならず、ライブラリから見つけられた時点で詰みます。

・メインボードでは≪壌土からの生命≫を止められません。土地単側が≪壌土からの生命≫にたどり着くかどうかはゲームに大きな影響を与えます。土地単側が数回マリガンしたとしても≪壌土からの生命≫で簡単に取り返してきます。
・≪森の知恵≫は、≪壌土からの生命≫へのアクセスに貢献します。手札が整う前の≪森の知恵≫は非常に強いため、カウンターしたいです。

・≪ヴァラクートの探検≫も、≪踏査≫か≪エルフの開墾者≫と揃ったら止まりません。

・≪輪作≫は、URデルバー側の≪不毛の大地≫の起動に対応して撃たれることが多いです。
・≪不毛の大地≫を起動する前に、対応して≪輪作≫を打たれたら何がサーチされるのかを検討しましょう。
・URデルバー側が攻めている場面では≪イス卿の迷路≫、≪爆発域≫、≪ボジューカの沼≫、≪Glacial Chasm≫、≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫辺りがサーチ候補です。
・URデルバー側が攻められている場面では≪暗黒の深部≫、≪演劇の舞台≫、≪死者の原野≫、≪不毛の大地≫辺りがサーチ候補です。

・マリット・レイジが戦闘ダメージを与えた後に、≪イス卿の迷路≫でマリット・レイジを対象に取ると、殴ったはずのマリット・レイジがアンタップします。疑似警戒のようになるため覚えておきましょう。
(サイドボード)
・サイド後は、メインボードよりはマシになり、五分に近づくという印象です。
・サイド後は、≪魂標ランタン≫、≪外科的摘出≫2枚、≪否定の力≫2枚と、計5枚の≪壌土からの生命≫対策が入るため、≪壌土からの生命≫が回って手が付けられなくなることは減ります。
・土地単側は勝ち筋をシンプルにし、≪紅蓮破≫≪赤霊破≫計4枚、≪忍耐≫4枚を追加してきます。
・≪濁浪の執政≫は≪紅蓮破≫≪赤霊破≫で簡単に落とされるので、≪忍耐≫を乗り越えられる4/4で十分な場合も多いです。墓地リソースをどこまで消費すべきかよく検討しましょう。また、≪忍耐≫により墓地がライブラリに戻ることが多いので、フェッチランドなど再利用の見込みが少ないカードを優先して追放しましょう。
・土地単側のアドバンテージ源である≪壌土からの生命≫を妨害しやすいので、URデルバー側の≪表現の反復≫によるアドバンテージの獲得が効いてきます。≪表現の反復≫から≪不毛の大地≫やクリーチャーを拾って圧をかけましょう。
・≪忍耐≫にライフを詰められる負け筋が濃くなるため、ライフの管理をしっかりとしましょう。
・サイド後の≪踏査≫は状況によっては通しても大丈夫です。≪壌土からの生命≫を止めて腐らせましょう。
5.その他の採用カード

≪ウルザの物語≫に重心を置いたタイプの構築では、≪ウルザの物語≫の採用枚数が3、4枚に増え、サーチする1マナアーティファクトとして≪影槍≫や≪探検の地図≫が採用されます。
URデルバー側としては、構築物トークンに≪影槍≫を装備され、絆魂で回復されると手が付けられなくなりますが、裏を返せばそれだけ≪稲妻≫が有効牌となる場面が増えますし、盤面ができるまでに時間が掛かるためテンポで押し切りやすいです。

≪マナ結合≫を採用したタイプの構築では、≪紆余曲折≫や≪根囲い≫など効率よく土地を集めるカードが採用されます。
展開の速さに特化しているため、安定感はやや低いように感じます。
このタイプは≪マナ結合≫と≪踏査≫への依存度が高いので、これらのカードさえカウンターできればとても戦いやすくなります。

最近は≪時を超えた英雄、ミンスクとブー≫を入れた構築も見ますね。
放置するともちろん負けますが、≪稲妻≫や≪目くらまし≫で処理できた場合のテンポアドバンテージは大きく、URデルバー側としてはあまり脅威には感じません。
※ ≪時を超えた英雄、ミンスクとブー≫が着地するとブートークンの生成が誘発するので、対応して≪時を超えた英雄、ミンスクとブー≫に≪稲妻≫を当てましょう。プレインズウォーカーの忠誠度能力を使う間もなく落とすことができます。
少し長くなってしまいました。今回はここまでです。
読んでいただき、ありがとうございました。