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いまこそRollei 35を持つ理由。


フィルムカメラを数台持っている。
動かないものも含めて果たして何台あるのか。

その数を数えるのを忘れてしまうくらいたまにしか撮らない癖に、何故かカメラ屋や中古カメラ市に足を運んではついつい買ってしまう。

いい加減これ以上増えるのも考えものなので、売るか誰かにあげるかしてどうにかしないといけないと思ってはいる。が、やはり手放せないカメラの中に、Rollei 35(以下、ローライ)がある。

今回はそんな私が、気が向いたときに外出に持ち運んでは時折撮影してるローライについて、思うことを書いてみようと思う。




1.そもそもローライとは


フィルムカメラが再流行して久しいが、このローライも例に漏れずフィルムカメラである。もちろん、製造開始が1967年で製造終了がその数十年後と、随分と昔のフィルムカメラだから市場に出回っているものは中古しかないと断言できるカメラだ。(もしかしてもしかすると、コレクターが収集したものが未使用品として残っているかもしれないが……)

しかしいまの時代は便利で、ネット上に取扱説明書のPDFも落ちているので、十分中古で購入しても使うことができる代物である。https://www.kenko-pi.co.jp/horseman/manual/Rollei/Rollei35_Manual.pdf(上記の他にも探すと色々出てきます)

発売当時、発売元のローライ社曰く世界最小の35ミリフルサイズカメラとして1967年に発売されたのち、モデルチェンジや改良が続けられ、多くのバリエーションが生まれている。

特に、今回の記事で私が所有しているローライは本国ドイツ製のものではなく、シンガポール製のものである。また、その違いについても思い出した際にちょくちょく調べてはいるが、中古価格でドイツ製の方が高い値が付いていること以外は、大きな差異はないとのことだったので申し添えておく。(もし、ライセンス関係以外で重大な違いがあるという読者の方がいたら、ぜひコメントをお願いいいたします。)


2−1.持ち運び重視だったはずが…


写真撮りの中で出かける際にほぼ最重要視する(少なくとも私はそう)のが、カメラ本体の重さだと思っている。その点、ローライの重さは約370gと、この時代に生産されたカメラの中では抜群にコンパクト化されたカメラである。

しかし…。外出時のバッグの重さを極力減らしたい非力系女子の私にとってはそんなこと知ったこったなしで「重い部類」に入るのである。

もう、写るんですかか、現場監督(工事現場写真用のフィルムカメラ)くらいしか相手にしてくれないのではないかと思いつつ、なんとか手放さずに時たま旅行や外出時に使用しているのである。よって、たくさんあるカメラの中でも稼働率は余計に低めとなっている。


2−2.露出計の故障率の高さ


私の持っているローライもそうだが、このカメラには露出計が故障して売っている個体が多い。かく言う私も最初は故障していると聞いて購入をするのを躊躇ったが、価格の安さと、機械式のため修理前提で購入し、購入するまではスマフォの露出計アプリを併用して使用すれば良いことに気づき、購入に至った。

ちなみに、現在では露出計の修理は考えていない。修理をしても直せない可能性が高いと知ったからである。(購入した際には、調べた結果、露出計部分は電池が必要ではあるが、それ以外の部分には電池は不要なため、電気基盤のない修理となる。それゆえ、技術者と部品さえあれば修理は可能なため、購入するのはアリだと思った。)

結果的には自身の露出感覚を鍛えるため、スマフォにも頼らずに写真を撮ることができる時も出てきたので、買った甲斐はあったかと思う。


2−3.ピントの合わせづらさ


ローライは目測式カメラのため、この点でも手放そうかと思ったことは多々ある。しかし、ネットで目測のコツやテクニックをいくつか習得したことで、その点はなんとかクリアした。

それよりかは、レンズ前面のダイヤルが軽いため、シャッタースピードや露出を合わせるうちに、気付かない間に動いてしまうことが多々ある。

その点についてはもうシャッターボタンを押す前にチェックするしかないので、写真を撮る際のルーティンを自分で組んで慣れていくしかないのかなと思っている。


3.それでも持っていたくなる理由


それでは作例を見てもらいたい。

前述した通り、私のローライの露出計は故障したままである。個人的には作例というものはサクッと撮ったもののイメージを持っているが、このカメラで作例を撮るのにはスマフォの露出系アプリで露出を出して、本体の適正露出を合わせて、と手間が4割増くらいになるのでなかなか撮るのに手間がかかる。

しかし、その手間を含めても作例が作例というには惜しすぎるほどに素晴らしい写りをしているように思えてならないため、手放すに手放せないのである。


オートバイの速度感がいい感じ。


ピントが遊具に合っている。日差しも綺麗。




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