【芸術祭】大地の芸術祭2022でartを感じてきた!~作品感想編1回目~
皆さんどうも、博物館系フォトグラファーのもも🍑です。
前回は大地の芸術祭2022の気になったところ備忘録でしたが、今回は実際に鑑賞した作品についてです。
日程
大地の芸術祭には、パスポートを購入し、2回訪れました。訪問月は以下の通りです。
・1回目 5月初旬 2日間 (Day1.2) ← 今回
・2回目 10月初旬 2日間 (Day3.4) ← 下記のリンク参照
Day1
鑑賞スケジュール
11:00 頃 ほくほく線 松代駅 到着
松代エリア(黄金の遊技場 等)鑑賞
11:45頃 松代エリア(農舞台周辺、内部)鑑賞
14:00頃 ほくほく線 松代駅 出発
(美佐島駅にてZIKU鑑賞)
15:00頃 六日町駅 到着
鑑賞作品
※★は作品の好き具合(★★★でmax)
松代エリア(松代商店街)周辺
・D320 黄金の遊技場 / 豊福亮 ★★★
外からは一見するとただの一軒家ですが、中に入ると仏像や鹿の骨、レトロゲーム機や人形など、ありとあらゆるものが黄金に包まれていました。ものがありすぎて2階の底が抜けそうな音がしました。少し薄暗くて不気味な雰囲気なのに、至るところで僅かにある光が金色の表面に反射していて、幻想的に思えました。
・D317 松代商店街における土壁による修景プロジェクト / 村木薫 ★
商店街が連なっている地区で、伝統的な土壁に修復されている。「黄金の遊技場」の近くなので、通りがかりに見ることができます。
松代エリア(農舞台周辺、内部)
・D063 旅人の迷路 / 歳森勲 ★
・D064 記憶ー再生 / 井上浩子 ★
この2つの作品は、農舞台周辺にある駐車場の近くにあります。
訪問した期間が一応公開期間ではなかったためなのか、雑草が生い茂っていました。見るならばきちんと公開日に見た方が良いかもしれません。
・D053 まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 / MVRDV(オランダ)★★★
MonETと同様に、作品が内部に複数あります。農舞台バルコニー?からの「D011棚田」は素晴らしい眺めなので、是非とも忘れずに行ってほしいです。
・D362 10のアルバム 迷宮 / イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソ連/アメリカ)度★★
・D363 プロジェクト宮殿 / イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソ連/アメリカ)★
・D380 自分をよりよくする方法 / イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソ連/アメリカ)★
ウクライナ出身の夫婦のアーティストの作品です。作品自体は素晴らしいと思いますが、私的には癖が強く、あまり理解が進まなかったな、と思います。大地の芸術祭には他にもたくさんこのアーティストの作品があります。
・D058、D218 関係ー黒板の教室、引き出しアート /河口瀧夫 ★★
教室内のありとあらゆるものにチョークで落書きができるようになっていました。また、引き出しの中には、セミの標本(苦手)が入っていたため写真を撮るのは断念しました。
・D001 棚田 / イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソ連/アメリカ)★★★
鑑賞する位置によって見え方が大きく違う作品で農舞台からの景色がとても良かったです。ぜひ屋外だけでなく農舞台からも見てほしいと思います。
・D351 Camera Obscura Project / 津田創 ★
ピンホールカメラの景色を見ることができます。
・D155 ゲロンパ大合唱 / 大西治、大石雅子 ★
堆肥製造マシーンにユーモラスな装飾とペイントを施した作品。丸いフォルムが可愛い。
・D125 地震計 / オノレ・ドゥオー(ベルギー)★★★
最初に見た時には、何なのかイマイチ分かりませんでしたが、よく見ると釣竿の形をしていて、ナマズを釣る装置なのか、と理解しました。この作品も見る位置によって変化がある作品でした。
・D061 花咲ける妻有 / 草間彌生 ★★★
近くからは見ていませんが、まつだい駅や遠くからも見えるオブジェです。立体感があるため、グッズ映えしそうな感じがしました。(この作品のグッズがあったら買ってしまったと思います。)
・D395 廻転する不在 / 東弘一郎 ★★
自転車がたくさん付いており、実際に乗って漕ぐとオブジェかと思っていた自転車が一斉に回り出します。回している人が少なかったので、乗ると結構恥ずかしいかと思います。
・D015 西洋料理店 山猫軒 / 白井美穂 ★★★
木立が途切れた田圃の脇に、カラフルなドアが立ち並んでいます。よく見ると、ドアや鏡には文字が書いてあり、その指示に従って進むと、誰もが知っているであろう料理店をアートとして具現化したようです。
・D248 イエローフラワー / ジョゼ・デ・ギマランイス(ポルトガル)★
看板と一緒になった作品です。曲線が可愛かったです。
美佐島駅周辺
・T409 ZIKU #013 HOKUHOKU -LINE / パノラマティクス、斎藤精一 ★★
ほくほく線が開通した時の地元の方々の想いを作品にしたそうです。
素直な感想は、難しかった、です。映像に落とし込まれている背景はなんとなく分かりましたが、なぜライトを用いてこの作品を作ろうと思ったのか(ライゾマティクスの作品だからでしょうが)、腑に落ちないところがありました。
芸術祭を一通り回った今行けば、もう少しわかるかもしれません。
Day2
鑑賞スケジュール
※越後湯沢駅~ レンタカー移動
11:30頃 中里エリア(清津峡渓谷トンネル) 鑑賞
13:00頃 移動後、昼食
15:30頃 十日町中心市街地エリア(MonET) 鑑賞
17:30頃 越後湯沢駅着
中里エリア(清津峡渓谷トンネル)
・N058 清津川プレスセンター「きよっつ」 / 設計=槻橋修+ティーハウス建築設計事務所 ★★
足湯があったそうで、時間があったら入りたかったです。飲食販売もしているようでした。
・N079 Tunnel of Light / マ・ヤンソン、MADアーキテクツ(中国)★★★
清津峡にあった遊歩道の代わりにトンネルを整備した空間が、美術スポットになっているという背景だそうです。有名な写真の箇所(最後の写真)に行くまで、距離が結構ありました。その間に装飾がされているという感じです。視覚的にはとても分かりやすい作品でした。
十日町中心市街地エリア
MonET(モネ)外構
・T025 越後妻有里山現代美術館 MonET / 設計=原広司+アトリエ・ファイ建築研究所 ★★★
京都駅ビルで有名な原広司の作品です。全体的な感想はコンクリートが打ちっぱなしで、どこなく無骨さを感じるかと思いきや、地域住民のための銭湯が併設されており、どこか馴染みやすい空間でした。この建物の周りにもいくつか作品があります。
・T026 火を護る螺旋の蛇 / 星野健司 ★★
蛇の形をしたモニュメントの中心に、火が灯っています。この火自体がなんなのかは不明でしたが、灯っている火とモニュメントからは何か強い意志を感じました。
・T027 シルクの水脈 / 郷晃 ★
信濃川流域の安山岩が配置されています。
・T304 モグラTV / 開発好明 ★★★
実際にこの下(地面)にはアーティストが配信するためのスタジオがあるそうです!狭そうな穴の中にどうやって入るのかが気になりました、多分ハシゴだと思いますが。
・T305 Three Travellers / 原広司+アトリエ・ファイ建築研究所
旅人の姿を形どった東屋です。(筆者は見た記憶が薄いです…)
・T028 3つの門のためのネオン / スティーブン・アントナコス(ギリシャ、アメリカ)
MonETのランドマークとして、ライトで門が照らされていました。
MonET内部
・T222 Two River / マッシモ・バルトリーニ feat.ロレンツォ・ビニ(イタリ
ア)★★
机や椅子、ライトなど、四角い美術館にアクセントとして丸い什器を配置しています。
・T226 Wellenwanne LFO / カールステン・ニコライ(ドイツ) ★
低周波で水面を振動させ、広がる波紋をスクリーンに投影させている作品。
美しかったですが、意図が少し分かりませんでした。
・T280 ソイル・ライブラリー/新潟 /栗田宏一 ★★★
新潟県内各地の土を収集して表した作品。同じ市町村内でも土の色や種類が違っていることに驚きました。
・T221 ゴースト・サテライト / ゲルダ・シュタイナー&ヨルク・レンツリンガー(スイス) ★★
越後妻有で集めたものを、人工衛星に見立てて展示している作品です。なかなか使われているものが興味深かったです。
・T227 浮遊 / カルロス・ガライコア(キューバ) ★★★
ビルや家の形に切り抜かれた銀紙が上から落ちてくる作品です。
キラキラと輝いて落ちる銀紙が綺麗でした。
・T411 エアリエル / ニコラ・ダロ(フランス) ★★
決まった時間に吊るしてある布人形が動く作品。気まぐれな風で動きが変わるのが面白かったです。
・T412 movements / 目[me] ★★★
大量に天井から下げられた時計をムクドリに見立てた作品です。よく見ると少しずつ時計の針の位置が異なっていたりして、まるで本当の生物のようで壮観でした。
・T413 遠方の声 / 中谷ミチコ ★★★
凹む形でレリーフが彫られており、見る角度で立体的に見える作品です。
歩いていると、変化していく物語を感じられて面白いです。
・T414 Resounding Tsumari / マルニクス・デネイス(オランダ) ★★
グラフィックなどで妻有地方を再現した作品です。バーチャルな世界を体験できます。
・T415 Force / 名和晃平 ★★★
いちばん好きでした。天井からシリコーンオイルが出ていて、したに吸い込まれるように無限に垂れていきます。
・T416 16本のロープ / イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソ連/アメリカ)★★
ロープから人々の日常の言葉を紙で吊るしている作品です。手前から奥に向かうのにロープの位置が低めだったので、最後までは読めませんでしたが、人々の声ありありと展示されていました。
・T419 彼岸は廻る / 森山大道 ★★★
アーティストのカラー写真が珍しいと思います。様々な花や人が写っており、妻有地方で撮影された写真のようですが、彼岸は廻る=写っている方たちはお年を召して彼岸へと旅立った、という意味だそうです。(公式ガイド参照)
・T429 ゾーン与那国 / アンジェリカ・マルクル(ポーランド、フランス)★★
与那国島沖の海底遺跡を撮影したインスタレーションです。
筆者はあまり時間がなく数分しか見ていませんが、水の中の遺跡が神秘的でした。
・T352 Palimpsest: 空の池 / レアンドロ・エルリッヒ(アルゼンチン) ★★★
MonETの2階から、実像と虚像、そしてプールに書かれた絵が一致する箇所があり、そこから撮影しました。自分がどの空間にいるのか、まるで迷子になってような不思議な感覚がしました。
T432 ジャン=リュック・ヴィルムート展
追悼作品展シリーズです。
筆者はあまり記憶に残っていません…。
十日町エリア(南)
・T154 マッドメン / 日本工業大学小川研究室 ★★
休憩所とのことでしたが、作品かと思い中の入ることは躊躇ってしまいました。
・T076 モミガラパーク / 日本工業大学小川研究室+黒田潤三 ★
モミガラをポリエステル樹脂で固めたものだそうです。意外と大きかったのが印象的です。
全体を見ての感想
・松代地区の松代城まで行く道を歩けなくて(作品を見れなくて)残念でした。
・屋外作品はもちろん、MonETでも作品の解説はないため、ガイドを見ないとアーティストの趣旨がわからないことが多かったです。
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