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昔のCD-Rが読めない
Macintosh(Mac)やデザイン系の雑誌についていた付録CD-R、1990年代、私にとってあれらがどんなに輝かしかったことか。フリーフォント、フリーゲーム、Macで描いたイラスト、チュートリアル、機能拡張、アプリのお試し版等々、デジタルの宝箱でした。
当時、Macでインターネットを始める際には、モデムの他にWebブラウザを入手する必要があり(※7)、そうした付録CD-Rが、入手ルートの1つとなっていました(※8)。そうした付録CD-Rから「Netscape Navigator」や「Internet Explorer」を入手した経験があるという方も、読者の方の中にはおられるかもしれませんね。
思い出いっぱい夢いっぱいの昔の付録CD-R、私は今でも大事に保管しています。時々引き出しから取り出しては眺めていたものですが、私のMacとMac周辺の環境が代替わりし、いつからか通常の手段で読み込みができなくなっていました。
Macで付属CDやDVDが読めないときは?
CD-RやDVD-Rは、パソコンにつないだデバイスに挿入さえすれば、通常ならばデスクトップにそのCD-RやDVD-Rのアイコンが表示されます。表示されたアイコンをクリックすればフォルダが開き、一つ一つのファイルを読むことができます。ですが、昔の付録CD-Rを挿入すると、通常ならばデスクトップ表示されるはずのアイコンがいつしか表示されなくなっていたのです。
このように「昔のCD-Rが読めない」。でもそんな時には、ディスクユーティリティを使えば読み込むことが可能。とのことで、「MdN BOOKS」のWebサイトでは、ディスクユーティリティを使った読み込みの方法、そして、読み込みができなくなった理由が解説されています。
■MdN BOOKSデザインの本>Macで付属CDやDVDが読めないときは
(https://books.mdn.co.jp/faq/measures-for-mac/)
CDやDVDの記録メディアを読み込めない理由、それは、その記録メディアが古いファイルシステムのHFS(MacOS標準)でフォーマットされていることによります。しかしながら、HFSフォーマットのCDやDVDでも、ディスクユーティリティで読む方法があるとのことです。このMdNのページでは、ディスクユーティリティを使えばHFSの記録メディアはHFS+(MacOS拡張)のOSのMacで「読み込み可能」とあります。ただ、このファイルシステムももう古い。現在のファイルシステムの主流はAPFS(Apple File System)で、MacOSでは2017年の「High Sierra」から導入されています。
ディスクユーティリティで読み込んでみた
ということで、とても久しぶりに、昔の付録CD-Rをディスクユーティリティで読み込んでみました。用意したのは「月刊MdN」1999年4月号の付録CD-Rです。なお、こちらのファイルシステムはHFSです。
まず、ファイルシステムAPFSのOS「Monterey」のMacで試してみました。ディスクユーティリティからディスクイメージを作成することは可能ですが、フォルダを開けず読めませんでした。
次にファイルシステムHFS+のOS「Sierra」のMacで試してみました。ディスクユーティリティからディスクイメージを作成することも、それを開いて読むことも可能です。ただし、ヘッダー画像のように、ファイル名やフォルダ名が文字化けしてしまいました。英語表記に使う半角ローマ字部分は大丈夫ですが、日本語部分はやはり文字化けしますね。
APFSでHFSのCD-Rを読み込めないものか? ディスクユーティリティの他に方法がないかというと、そうでもなさそうです。VirtualBox等のアプリで古いOSの仮想環境を作成し、そこで読み込ませるという方法があります。実際に試してみます。
次回に続きます。
[注釈]
(※7)現在のパソコンはインターネットにつながるのが前提となっているため、Webブラウザがプレインストール(プリインストール)されているが、商用インターネット接続サービスが始まった当初の頃からそうだったわけではない。
(※8)「Netscape Navigator」は機能制限版の無償版と並行し有償版を販売している時期があったので、販売店からこちらを購入するというルートもあった。のちに無償化。