めも
申し訳ないが僕はロックバンド「くるり」が好きだ。
くるりのジュビリーという曲の歌詞にこういうフレーズがある。
jubilee
歓びとは 誰かが去るかなしみを
胸に抱きながらあふれた
一粒の雫なんだろう
ジュビリーを何度も聴いてこのフレーズは耳に残った。
最初意味がよくわからなかった。
人が去る事がよろこびなのか?と。
強いて意味を考えるとすると、
「ここ」「この立場」に居続ける優越感こそが歓びなのだ
という意味に思えた。
この曲を見つけて10年程たった。
今このフレーズについておもうことを書く。
「誰かが去るかなしみを胸に抱きながらあふれた一粒の雫」
それは感謝の気持ちだ。
「かなしみ」とは、近しい人が死ぬ事、無常を想う心。
今すぐにでも大好きな人は死ぬかもしれない。いつか人は死ぬ。
しかし今、平和に暮らしていて大好きな人が生きている。
その一見当たり前になっている奇跡を噛みしめる。
「雫」とは、死を想うからこその感謝の気持ちなのだ。
さっき映画「すばらしき世界」を初めて観た。
ネタバレだが、最後主人公は死ぬ。なんで死んで終わりにするんだ、と少し思った。しかし同時にこのフレーズが頭に浮かんだ。
人が死んでゆくのを見るからこそ、生きているという当たり前な奇跡に感謝する。また、今生きている僕たちは精一杯前向いて生きなきゃ、と思うものだ。