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「私の話を聞いてほしい」②

前回記事の続き。


授業を途中で終わらせた翌日。
長々と書いた文章を現地教員に読んでもらった。
授業中はどんな状況だったのか。なぜ私が怒ったのか。
私は生徒たちに何を伝えようとしているのか。
彼は文章を読んだ後、「分かった。理解できる。」と言った。

え?それだけ?!
まぁたくさん喋られても言葉は理解できないけど。
え、それだけ?!


まぁいいや。
1回何か言ったからってすぐ伝わるわけではないし、何度も同じような経験をして少しずつ伝わっていくのだろう。
来週の授業からまた頑張ろう!


そして翌週。
月曜日は私が授業主担当の日。

授業中の約束事を確認してから授業を始めた。
「1.私が説明している時は、私の顔を見て話を聞いて」
「2.私が笛を吹いたら、私の方を見て」
「3.お互いに教え合おう」
「4.挑戦しよう」
これらは以前にも生徒たちに示したことがあったが、最近は確認していなかったのでもう一度確認することにした。
確認中も話をしている生徒は何人かいて、注意する場面もあった。おい。

生徒たちは、「クメール語合ってる。分かった!」と言ってくれた。
何%伝わったか分からないけど、今後も確認しながらやっていこう!


この日は4時間連続で授業をする日なんだけど、その4時間目が先週授業を中断したクラス。
生徒たちはどんな様子でやってくるのかとても気になった。

授業の最初に約束事を確認。
そして授業中、びっくりすることが!!

1人の男子生徒が私が笛を吹こうとすると、周りの生徒たちに動きを止めるように伝えている!!!
すごい!!
まだ笛吹いてないのに!!笑
彼が動きを止めるように伝えてくれるおかげでとても説明がしやすかった。めちゃくちゃありがたかった。

”生徒が教師の動きを気にする”
ということは良い面だけではないのかもしれない。大人の動きを気にしすぎる、大人の顔色を窺う。
けれど、今何をすべきなのか。この人は何をしようとしているのか。想像することも大切な力だと思う。
彼は体育が好きなのだろう。だからたくさん動くために、授業を円滑に進めるためにそのような行動をしたのか。単に私を助けるためなのか。
中学1年の彼の行動に感動した。
1回言うだけでは伝わらないと思っていたけど、1回で十分伝わることもあった。
ありがとう。


この生徒に伝わったように、現地教員たちにも伝わってほしい。
伝えていきたい。



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