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チェンソーマン第二部の吉田ヒロフミについて予想する(1/2)

あらすじ(戦争の悪魔が三鷹アサの体を乗っ取るまで)

第一部(公安編)

主人公の少年デンジは、チェンソーの悪魔であるポチタとともに、デビルハンターとして生計を立てていた。ある日、デンジは悪魔に殺されるが、ポチタと契約することでチェンソーの悪魔として蘇る。デンジはマキマという公安のデビルハンターに拾われ、彼女のもとで働くことにより今より良い生活を保障してもらえるようになった。マキマの命令により、銃の悪魔という世界中で恐れられている悪魔を探し、倒すことになったデンジ。しかし、なぜかデンジの心臓を狙う悪魔たちが次々にデンジを襲う。マキマ率いる特異4課の隊員とともに何とか敵を倒すも、マキマがデンジを引き取った目的は、デンジの心臓であるチェンソーの悪魔のポチタを、地獄のヒーローであるチェンソーマンとして蘇らせ、そのチェンソーマンの力を利用するためだったことが明らかになる。チェンソーマンに殺され、食べられた悪魔は、その悪魔の名と同じ名を持つ存在をこの世界から消されてしまう。マキマの正体は「死」「戦争」「飢餓」などの無くなった方がいいものをこの世界から消そうと企む「支配の悪魔」だった。マキマに殺されかけたデンジは特異4課の隊長である岸辺や、バディの血の魔人・パワーに助けられ、マキマを殺すことに成功する。マキマは死んだが、支配の悪魔は中国で岸辺が拾ってきた少女ナユタとして生き返る。支配の悪魔が国家に利用されないように、岸辺はナユタをデンジに預けると言い残して姿を消した。

第二部(学園編)

戦争の悪魔

悪魔に親を殺され、クラスに馴染めないでいる女子高校生 三鷹アサは、コケピーと会話を楽しむクラスメートたちから距離をおく。ただ一人委員長がアサに話しかけてくれる存在だが、友達は必要ないと言い切るアサ。アサの担任がクラス全員の前で「ニワトリの悪魔であるコケピーを飼い、3ヶ月後に殺して食べてもらう」と宣言する。3ヶ月が経ちついにコケピーを殺す時が来たが、委員長が「皆で話し合ってコケピーを殺さないことにしました。コケピーはニワトリでも悪魔でもなく、友達です」と皆の前で担任に打ち明ける。担任は「その言葉を待っていた。本当は命を軽く見てほしくなかったんだ」と嬉し涙を流す。担任の号令で授業を取りやめてコケピー含め皆でサッカーをすることに。サッカーに参加せず脇で見ていたアサは、担任と委員長に声をかけられても参加を渋っていたが唐突にコケピーがアサの元に飛来。本心ではみんなが羨ましかったんだ、と自分に言い聞かせてコケピーを胸に抱え皆のもとに駆け寄るアサだったが、転倒してコケピーを圧死させてしまう。

ある夜中、担任の田中と委員長の誘いで、アサはコケピーの墓参りに行くことに。途中赤信号で律儀に立ち止まったアサ。そんなアサに対し、「そうやっていい子ぶって。田中先生ね、私とセックスしてるのにアサちゃんのこと好きなの知ってた?」と言いながら委員長は悪魔に変身する。正義の悪魔と契約していた委員長は、担任の田中の指示でアサと友達になっていたことを暴露しつつ、田中先生とハッピーエンドになるために、とアサを殺す。しかし戦争の悪魔がアサの体を乗っ取り、アサは悪魔として復活。正義の悪魔を殺し、戦争の悪魔は「待ってろチェンソーマン…!核兵器を吐き出させてやる」と言葉を残す。

吉田ヒロフミ再び

街頭インタビューで世間を賑わすチェンソーマンの感想を市民が次々と答える中に、デンジが混ざって自分のことを自画自賛している。インタビューの最後に「チェンソーマン!」と市民が叫ぶのを天狗になって眺めているデンジに、高校の制服を着た吉田ヒロフミが話しかけるが覚えていないデンジにヒロフミは「やだなぁデンジ君、僕ら会ったことあるじゃん。ほら、キミがいろんな殺し屋に狙われた時に」と答え、公安編でアメリカ、ドイツ、中国からデンジの心臓を狙う刺客が日本に来た時にデンジのボディガードを務めていた身元を明かす。

分析

吉田ヒロフミの目的はデンジの心臓?

公安編から学園編で引き続き登場するキャラクターである吉田ヒロフミ。公安編では刺客の襲来時にデンジのボディガードとして登場し、蛸の悪魔を使っていたり、中国の刺客であるクァンシと戦っていた。また、学園編でデンジに「デンジ君がチェンソーマンにならないように監視」していると明かす。当然「なぜ吉田ヒロフミはデンジがチェンソーマンにならないように監視しているのか?」という疑問が出てくる。ここで気になったのが、公安編でマキマの追跡を逃れるために岸辺が用意した秘密の部屋にデンジが岸辺、コベニと一緒に隠れるシーンのデンジの「あでも俺・・・普通になりたくて・・・・・・」というセリフ。公安に入る前のデンジは底辺の生活でも、ポチタと一緒に寝て飯を食えれば「普通の」幸せな生活を送っていた。マキマから仕事や家族(=アキ、パワー)のある「普通の生活」は意図的に作られていたものだった。そういう「普通」をデンジは公安に入っていろんなことを経験するうちにいつしか望むようになっていた。公安編でデンジが手にすることができなかった「普通」の生活を、吉田ヒロフミもマキマと同じくデンジに与えないことを目的にしている。だから「デンジ君がチェンソーマンにならないように監視」している。岸辺の用意した秘密の部屋でデンジが「普通になりたくて・・・・・・」と言っており、テレビで自分がチェンソーマンとして市中にもてはやされているのを見て、デンジはモテるために「チェンソーマンになりたい・・・!」と言った。マキマが与えて奪った「普通」を今度はデンジ自身で手に入れたい。デンジは「恋人がいる普通の生活」を手に入れたい。しかしそれを阻止したいヒロフミ、という構図。「デンジ君がチェンソーマンにならないように監視」しているヒロフミは「デンジが普通の生活を送るかわりに、ポチタの心臓をデンジに与える」という契約をデンジに破棄させようとしている。マキマのようにチェンソーの心臓を吉田ヒロフミは狙っているのではないか。

マキマと吉田ヒロフミの共通点

ここで気になるのが、マキマはデンジの護衛としてなぜ民間から吉田ヒロフミを雇ったのか?第一部の公安編でアメリカ、中国、ドイツからの刺客がデンジを殺しに来たとき、マキマが「あと、民間から吉田ヒロフミを一月雇っておいて」と言っていたシーンだ。マキマは吉田ヒロフミのことを知っていたことになる。
また、クァンシとデンジ達が地獄に連れて行かれ、岸辺と吉田ヒロフミがタコの足に腰掛けて喋っているシーンでは、「やっぱマキマさんの目的はデンジ君を守ることじゃ〜〜ないですね」というヒロフミに、岸辺が「お前はあんまり首を突っ込むなよ?」と釘を差していたのも気になる。
そして、第二部では吉田ヒロフミは(噂では)民間から公安に移っている。ということは、岸辺の首を突っ込むな、というセリフからすると、岸辺以外の公安の誰かがヒロフミを公安にスカウトしたのではないか。最も疑われるのは、マキマだ。なぜなら、吉田ヒロフミの目的の項で書いたが、マキマと同じようにデンジに「普通の生活」(デンジが望んでいる、モテて彼女がいるような生活)を送らせないようにしている。もう一つマキマとの接点として気になるのは、刺客襲来のときの会話で岸辺が「本当にこの話はマキマに聞かれていないんだろうな?」と警戒するのに対して、「大丈夫です」「さっき蛸に確認してもらいました」と言っているところ。ということはヒロフミは蛸の目を借りることができる。小動物の耳を借りるマキマと能力も似ている。この二人は同じような力がある。学園編でデンジがアサと水族館にデートに行った時に、ヒロフミが同じ水族館に現れていることから、デンジの場所を常に知ることができている。蛸の目を使っているのだろうか。このように二人には共通点があり、何かしらつながりを持っているのかもしれない。



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