自分が仲良くなる人の特徴(ゲストハウスヘルパー記録②)


ゲストハウスでヘルパーをしてから気づけばもう2週間が経ったときのメモが残っていたので投稿します。(noteを放置しすぎていました…。nouteを書くくらいなら勉強しないと…みたいな考えになってしまい全く投稿できていませんでした。実はもう今セネガルの任地に来て1カ月が経っています。)

訓練所のことや持ち物のことは書く余裕がないし、他の人が超見やすくまとめてくれていたのでを参考にしてもらえばと思います。
一つ言えることは最高の訓練期間でした!
出国の時も訓練所の仲間が見送りに来てくれました。
世界のどこかで仲間が頑張っていると思えば僕も頑張れる気がします。




それでは前回の続き、以下ヘルパー生活についてです。


もうすぐヘルパー生活は終了です。この2週間で数多くの出会いがあり、様々な人から人生において大切なことを学ばせてもらった気がします。

今回はこのゲストハウスで出会った人から学んだ僕がこれからの人生で大切にしたいなと思うことを残しておこうと思います。今回の滞在で特に仲良くなった人が2人います。3人とも日本人ではなくドイツ人とオーストリア人です。3人とも英語が母語ではない上、日本語も話せません。(3人とも母語はドイツ語)でもむちゃくちゃ仲良くなりました。生まれた国も話す言葉も違いますがさらに3人とも人として尊敬出来る人です。

最初に仲良くなったのは前の記事の最後の方に出てくるこの人です。

21歳のドイツの人はチェックインしてから3日間連続でラウンジに座って何をするわけでもなくみんなとおしゃべりをしています。多分彼もここが好きなんでしょう。きっと。

はい。この彼は毎日1人でラウンジでサッポロビールをニコニコしながら飲んでいて、正直
「変わったやつだな~。」
と思いながら最初の2日は観察していました。とある日、また1人でサッポロビールを飲んでいたので、拙い英語で
「僕もサッポロビールが好きなんだ。
冷蔵庫に6本ビールがあるから1本飲む?」
と話かけたことがきっかけです。

すると次の日朝珍しく彼から話かけてくれて、
「あ、この人とは気が合うかもしれない。」
と思い、

その晩「僕が今晩晩飯を宿のキッチンで作るから一緒に晩ご飯を食べないか。」

とオファーしました。すると彼は喜んでくれて、すぐにもちろんと言ってくれました。そして次に出た言葉は

「じゃあ僕はサッポロビールを買ってくるよ。君も好きでしょ?」

という言葉でした。この言葉を聞いたときにさらに

「あぁ、、絶対この人とは仲良くなれるな。」

と確信しました。その晩料理を作りながら話していたのですが、彼はシェフでワーキングホリデーで日本に来ているとのことでした。その時、作った料理の写真を見せてもらうとなんとミシュランで星が着くほど高級料理店で働くシェフでした。僕はそんな彼に見守られながらめちゃくちゃ簡単な料理を作るのでした…。
色々話していたのですが、良い意味で彼は変な奴でした。僕の友だちは変な奴が多いのですが話せば話すほど自分の友だちにいるタイプの人間だなと思いました。(僕も彼も英語が母語ではないのですが驚くほど会話が出来ました。多分それはお互いに相手の話に真剣に耳を傾け、分からない言葉は笑いながらジェスチャーで伝え合ったからでしょう。)

そんな彼の変な奴エピソードを紹介すると

・彼は日本に来てからまず北海道に行き、日本語学校に約1カ月通った。その後ニセコの高級店でシェフとして働いたが、そのレストランは外国人ばかり働いていて英語しか使わなかった。だから僕は日本語を忘れた。(真面目な子で真剣に言うので爆笑しました。)

・北海道のあと観光をしながら次の働き先を旅をしながら探そうと決めた。でも、東京は人が多いと聞いていたから行くのはやめて、静かそうな新幹線で長野に直行してきた。長野に来る途中で大宮駅に止まって窓から町並みや人の多さを見た。その時に「この町はクレイジーだ。自分は大宮でさえ滞在できないと思った。」と言っていました。そして続いたのが、「大阪・京都も人が多いから行く気がない。」でした。変です。さらに変なのが長野の今のゲストハウスに5泊も予約を取っていたのに、長野駅から宿までの道のりを歩いただけで、ゲストハウスに到着するなり
「延泊したいんだけど…。」と言い出したらしいです。

・失礼な質問をするけど…と前置きをした上で、
「君はシェフだよね?大学に行かず専門学校に行ったのになぜそんな英語がうまいの?」
と聞いてみました。すると彼は、
「ドイツ語と英語は似ているし、フランス語も少し話せるよ。あと僕は高校の時ドイツの制度の中で一番高いグレードの学校に通っていたんだ。だから大学にも行けたけど、料理が好きだからシェフになった。」

・好きなサッカー選手は遠藤航で、わざわざ僕にドイツから持ってきたユニフォームを自分の部屋に取りに行って見せてくれました。少年のように遠藤航のことを話していました。何度も
「遠藤はクレイジーだ。最高のプレイヤーだ。シュツットガルトからマンUに行ったんだよ。クレイジーだ。」
と繰り返していました。

こまでの話を聞いて僕はこの人が好きだなと思いました。さらに行動の端々からも良い奴だと分かりました。

3日連続で彼と話しながら酒を飲みたくさん笑いました。
彼がチェックアウトの朝、正直に言うと泣きました…。

彼はどう思ってくれているかは分からないですが、人としてこんなに気の合う奴はいないと感じました。
僕は友だちが多い方ではなく、さらに日本人でも自分と気の合うはすくないなぁと思っていたので自分の中で衝撃的な出逢いでした。
心の底から彼にもう一度会いたいと思います。

(彼と別れてからの後日談なのですが、彼は働きたい日本のレストランに英語でメールを送っていたそうです。しかし、そのレストランから返事はなかったとのことで、僕は「それは残念だね…。」という会話をしました。
シャイなはずの彼は出発当日の朝
「そのレストランに直接突撃してくるよ。」
と言い残し旅だって行きました。



そして直談判の結果彼は
金沢のミシュラン2つ星レストランで働いています。君がクレイジーだよ…。)



もう2人仲良くなった人がいます。それはオーストリア人のカップルでした。特に彼氏の方が気が合う感じがしました。きっかけはまたビールです…。

出逢いとしてはビールを買って宿に来たところ僕が日本酒を飲まないかと誘いました。そのお礼にパスタを僕も含めて他のゲストもふるまってくれて、彼のおかげで良い空気感で宿が明るくなりました。

彼は毎日僕に話しかけてくれて…毎日酒をくれました。
さらに前のドイツ人の彼と同じで、どんなに僕の英語がわかりにくくても何を言いたいか真剣に体を乗り出して毎回話を聞いてくれました。

僕が彼を見てかっこいいな、こんな風に生きたいな。と思ったエピソードがあります。

それは彼らカップルは食費や移動費をできるだけ削って旅行をしていました。
「うん、新幹線よりも特急やバスの方が安い。時間や快適さよりもチープなのがベストだ。」
など節約して旅する方法についてよく話していました。
でもかれは「ケチ」というわけではなく僕がこの夏からムスリムの国に行くと伝えると
「おい、今日も酒飲むだろう?ビールあげるよ。今のうちに飲んどかないと夏から酒飲めないだろ?」
と言って僕にお酒をたくさん飲ませてくれました(彼が一緒に飲みたかっただけかも知れませんが…。)

また、一緒に宿に泊まっているみんなで町歩きをしに行った時、最後に日本酒の試飲とのみ比べが出来る酒造にいきました。

その時みんな「おいしい。おいしい。」と言って大吟醸の日本酒をガバガバ飲んでいました。
すると彼は急に
「おいクロ。俺これ買うよ。今日の夜宿のみんなに飲ませてあげよう。これが一番ベストだ。」
といって結構な値段がする大吟醸の一番高いグレードの日本酒を買ってくれました。
もちろん彼はその晩、余すことなく僕らにその日本酒を飲ませてくれましたし、一言も

「この酒を自分が買ったんだ…。」

なんて話はしなかったです。

本当にかっこよいなこの人はと思いました。

彼とは音楽の趣味も良く合い、たくさん色んな話をしました。今振り返ると拙い語学力であんなに話ができたのは不思議な経験だったなと思います。


彼らがチェックアウトの朝
「クロ。さびしいよ。もっとこのゲストハウスにいたいよ。でも東京にいかなきゃ…。」

とい言ってくれました。本当に嬉しかったです。
いままでオーストリアに行きたいとは思ったことはなかったけど、心の底からオーストリアに行ってもう一度彼らに会いたいなと思います。



実はこの期間英語に毎日触れて、海外の方たちとふれあっていたので
「自分は英語が話せるんだ!急にこの3週間で上達したんだ!」
と思いかけた部分もありました。
でも多分それは違うくて、僕がコミュニケーションをとれたのは、ここに書いた彼らが真剣に話を聞いてくれたからなんだなと今になって思います。

協力隊で派遣された任地でもこの経験を大切にしたいなと思います。

本当に良い人たちでした。こんな経験がセネガルでもできればいいなと心の底から思います。(実際セネガルでもめちゃくちゃ良い人たちに出会えています。また書きます。)

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