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amazarashi Live Tour 「ロストボーイズ」 11/24(木) 東京ガーデンシアター ライブレポート

 11/24(木)に開催された、amazarashi Live Tour 「ロストボーイズ」 東京ガーデンシアターに行ってきた。翌日になっても、その余韻がまだ残っているため、書き留めておきたい。

入場時にもらった缶バッジ


セットリスト

 ライブは、秋田さんのポエトリーリーディングから始まった。そして「感情道路7号線」の演奏後、「東京ガーデンシアター、青森から来ました、amazarashiです!」という、ライブDVDで何度も聞いてきた挨拶が叫ばれる。何度もDVDで見てきたあの場に、自分は今実際にいるんだという実感がわいてくる。
 その後、「火種」「境界線」と立て続けに演奏されていく。初めて生で聞く秋田さんの歌声には、ものすごい迫力があり、圧倒される。レーザーや膜に映し出された映像の飛び出すような演出も相まって、飲み込まれていくような感覚だった。
 アルバムのタイトルにもなっている「ロストボーイズ」は、ノスタルジーを感じさせる音色のイントロから始まり、自分の過去を郷愁感とともに思い出させる。
 「空洞空洞」や「僕が死のうと思ったのは」といった、ライブではおなじみの曲も演奏され、やはりDVDで見るのと、生演奏を聴くのとでは迫力が違うと、ライブに行く魅力を再確認した。
 疾走感のある曲である「戸山団地のレインボー」の後には、「数え歌」が演奏された。Single「命にふさわしい」のカップリング曲であるこの曲は、あまり知られていない曲だと思う。しかし、曲の前半で一つ、二つ、三つ…と数えられていき、後半になり七つ、八つ…と数え歌が進むドラマチック感と秋田さんの感情のこもった歌声が重なって、今回のライブで一番感動した。
 アルバムの曲の中で最初に公開された「1.0」は、豊川さんの「光、再考」のピアノから始まった。幕には、amazarashiが過去に発売したアルバムである「0.6」のジャケットとタイトルが映し出され、その曲の歌詞が「1.0」の歌詞で上書きされていった。「0.6」から始まり、「1.0」まで来たのだということを、強く感じさせる演出だった。
 最後の二曲を前に、秋田さんのMCが入る。「このアルバムは、同じことの繰り返しの日々の中、迷子になった時の道しるべとして作った」ということだ。
 「夜の向こうに答えはあるのか」という言葉の後、「スターライト」が演奏される。そして、最後の一曲はアルバムでも最後を飾る「空白の車窓から」。途中のMCで「僕たちはあと何回再会できるのか」という言葉が、何度かあった。それは、この曲の「また会えるかな また会えるよな もう無理かもな もう無理だよな」「さよならまたねと別れたから 今日も会いに来たよ ただそれだけ」という歌詞につながっていたのだと思った。

 このライブを通して感じたのは秋田さんのMCの魅力だ。誠実さを感じさせるその話し方から発せられる言葉は、自分を惹きつけた。MCが入るたび、演奏に引き込まれていき、ライブが終わったときには、自分は自然と拍手をしていた。普段自分は、「周りが拍手しているから自分も拍手しておこう」という感じで拍手をしており、このライブでも最初の方はそういう拍手だったが、最後は拍手せずにはいられず、心から出たの拍手をした。
 
 また、完全に私的な話だが、今年は私にとって苦しい一年だった。自己否定を繰り返し、この先どうなるかわからず、その日一日をやり過ごすのにも苦労していた。そうした中で「1.0」を聞き、いつか自分にも1.0が見つかる日が来ることを願っていた。いまだ1.0は見つからないし、1.0が見つかる日が来るとも思えないが、人生で迷ったとき、amazarashiが自分の道しるべになってくれるような気がしている。

 


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