アメリカのクレジットカード
日本でもクレジットカード利用はとても一般的でその何たるかを知らない人はいないですが、実はアメリカのクレジットは日本のものと似ていて全く違う面を持っています。
背景
クレジットカードの歴史はアメリカにありますがその普及開始は各国の普及を10年ほど先駆ける1950年代。その後消費者の間に当たり前のように普及した背景には以下の事情がありました。
もともとアメリカでは現金を使うという習慣がなかったので
クレジットカード利用=キャッシュレス
ではなくて
クレジットカード利用=小切手レス
なのです。
小切手
膨大な小切手の処理、これがまた面白い流れだったのでこれだけで色んな利権が絡んでちょっと深掘りすると楽しいお話がいっぱい出てきます。
小切手の現状ですが未だに存在します。
主にお互いの信頼が成り立ってる場所で利用されることが殆どです。
家を補修する業者や家賃の支払い、車の購入などには好んで利用されます。
手数料がないのでクレジットカードより良いのですが、知らない人から受け取るとただの紙一枚になる可能性は大なので受け取り側のリスクが大きいです。
銀行への入金も大昔の流れとは全く異なり今は小切手の表と裏の写真で銀行のアプリから直ぐ入金出来るのでとても使い勝手が良くはなっていますがクレジットカードと違い受け取った側のリスクが高いのはかわりません。
小切手はお金の代わりでありクレジット、お金を借りると言う概念ではないので日本のクレジットカードに近い感じがします。
お金を借りるためのクレジットの種類
お金を借りるクレジットが二つあり、一つがクレジットカードを代表とするリボルビングクレジット(Revolving Credit)、そしてもう一つが家を買う時や学資ローンなどのインストールメントクレジット(Installment credit)。
Revolving Creditとはオープンーエンドクレジットとも呼ばれ借りたお金を返しながら新たな借入が可能なローン。
それに対してInstallment creditは借入額に金利計算がなされそれに対して月々決まった額を支払っていくタイプのローン。日本では目的別ローンと言われるもの。
結論
アメリカのクレジットカードは日本のリボ払いと言われているものが更に悪どく強力になったものという認識で間違いないです。
殆どのアメリカ人が利用しているクレジットカードですが 全タイプが日本で言うところのリボ払いタイプです。違いは決められた支払い回数というのはなく毎月いくら返済するかは自分で最低支払額以上であれば自由に決めることが出来ること。
今月の最低支払い金額(G) が請求書に書かれていてその額以上を期日までに支払えばクレジットスコアはキレイなまま逆にクレジットヒストリーが構築されていく形になります。
(F)の金額、期限内に使った全額を支払うと日本のクレジットカードと同じになり利用者側がとても得をした事になります。逆に銀行は無料奉仕。
企業も無料でサービスを提供することがあるんですね。
2024年9月現在アメリカの53%のカード保持者がこの完済タイプの支払いでカードを利用しているようです。私もこちらです。
しかし残りの47%はクレジットカードをローンとして利用し、その総額いまや$1.142 trillion (164,413,740,000,000円)164兆円?
アメリカのクレジットカードには日本で言うクレジットとローンが共存しているのです。
クレジットカードの請求書ですが要約すると
となります。
でもこのクレジットカード、使用限度額が$10,000なのであと$2,000は買い物出来るんで買い物しちゃうとカードローン地獄へようこそ!となります。
2018年なので13%と可愛い金利ですが、今自分自身のクレジットカードショッピング金利を見たら18.24%。
期日までに再定額入金がなかった場合の金利は29%と書いてあります。
普通の大手銀行です。
10人のクレジットカードを発行すれば半数はこの凄まじい金利を払ってくれるので銀行儲かります。
年会費無料のクレジットカードでもかなり高いポイントだって挙げられちゃいます!
しかしローンなので返済が滞納すると銀行が困ります。
なので、クレジットスコアが低い人はクレジットカードが作れないようになっていますし、そのスコアによって利用限度額=貸付額が決まるようになっているので無計画でクレジットカードを利用すると家どころか車も旅行も行けないという悲惨な状態になります。
クレジットカードローン地獄からの敗者復活方法
ではそのクレジットカードローン地獄(まで行ってない人)から抜け出す方法の一つに新しくクレジットカードを作る、というのがあります。
ローンを移動できるクレジットカードを作り
現状のカードのローンを全部新しいカードに移行する
最初の21ヶ月は金利が発生しないので頑張って返済する
他に自宅の家を抵当に入れながら金利の低いローンへと借り換える方法もあります。これにもいくつかタイプがあり一般的なのはHome Equity Loan。今の家の価格から購入額を引いた増額分がこの場合のローンの最高額になります。
単純に5000で買った家が7500になっていたら2500まで借りれる感じです。
7.5%ぐらいの金利なので18.24%に比べればね、楽ですよね。
以上アメリカのクレジットカードの飴と鞭、または天使と悪魔、光と闇
それを決めるのは利用者本人
クレジットカードのご利用は計画的に