【探訪日記 #4】2/23 ロアッソ熊本-北海道コンサドーレ札幌
都市間の移動で高速バスに乗ってると、高速道路の本線に面したバス停にとまることがありますよね。
こういうバス停って専ら沿線の地元民の方が使うもので自分には縁がないと思ってましたが、今回の熊本遠征では往復ともにフルで活用してスタジアムへ向かいます。
本日の試合概要
明治安田J2リーグ 第2節 ロアッソ熊本-北海道コンサドーレ札幌
2025年2月23日（日）えがお健康スタジアム(熊本) 14時KO
世間ではJリーグが開幕しましたが、豪雪により地元の練習場が使えない札幌は３月初旬頃まで毎年熊本を拠点にトレーニングを行っており、その影響か単なる偶然か、開幕からしばらくは熊本近隣のアウェイ戦という日程が組まれている。昨年は福岡・鳥栖、今年は大分・熊本・山口とアウェイ戦に当日入りしているようだ。
本拠地・宮の沢の雪の様子はこちらの記事もご覧ください
キャンプのトレーニングの様子も一般公開されており、折角熊本に行くのだから試合前に覗いてみようということで、当日朝10時からキャンプを見学してそのまま試合に向かう日帰りの旅程を検討していたが、車を借りない限り相当過密なスケジュールとなるため断念。
そんな中試合２日前に急遽舞い込んできた練習予定がこちら：
「公式戦の翌日に同じ相手とトレーニングマッチ」という展開。博多から日帰りで向かうつもりだったが、この知らせを聞いた直後には熊本の宿泊先の手配を始めていた。こんなの両チームの選手のサッカーを余すことなく楽しめる欲張りセットだ。
アクセス
博多駅から熊本駅へは新幹線に乗れば32分、遅くとも50分あれば到着できる。高速バスという手もあるが、主に熊本市街地を経由するため最速便でも2時間近く要してしまう。
価格面から見ても、新幹線が最安値で3,400円(7日前予約)に対して高速バスは2,250円(2枚回数券の1枚あたり)とそこまでの金銭的メリットがない。
しかし、今日は敢えて高速バスで向かう。
あくまで目的地は熊本駅ではなく「えがお健康スタジアム」ということで、自分の脚を信じて最寄のバス停から直接スタジアム入りを画策した。
往路
朝８時、博多駅バスターミナル。
天神始発のため既にそこそこ乗客を乗せた「スーパーノンストップ ひのくに号」に乗り込み、一路熊本へ。熊本・札幌両クラブの装いの乗客は誰も見当たらない。
博多駅を出るとバスはほどなく都市高速・九州自動車道に乗り、熊本近隣までノンストップで進む。
出発して80分過ぎ、新幹線組はとっくに熊本についてシャトルバスでスタジアムに向かっている頃だろうか。高速道路本線上にある「武蔵ヶ丘」バス停で下車する。
ここから徒歩でスタジアムを目指すわけだが、まずは近隣の「熊本北郵便局」に向かって歩く。特に郵便局に用事があるわけではないが、ここにはとっておきのモノが置いてある。
予約はできないので先に取られないか祈るしかない
そう、レンタサイクルのポートである。
バス車内で残台数を確認していたとはいえ、最後の一台にありつくことができた。このままこの自転車に乗ってスタジアムのポートを目指そう。
スタジアム行シャトルバスのもう一つの起点である光の森駅を抜け、県道138号線をスタジアムまで自転車でひた進む。
地図では気づかなかったが、この道程は途中までひたすら下り坂が続く。自転車に乗り慣れているとはいえスピードがついて若干恐怖を覚えた。
運動公園内、パークドーム向かいのスタジアムが見えてきた。KO3時間前の10時ということで、駐車場へ向かう車の列も若干増えてきた頃合だろう。
自転車をポートに停めてスタジアムへ。片道357円なり。
光の森駅からのシャトルバスが往復1000円なのを考えると往復700円超というのは決して安くはない。しかも帰りは登り坂なので絶対もっと時間を要するはず……
とはいえ往復乗車と予約が必須であるシャトルバスと比べて時間・経路の制約に縛られないという点でレンタサイクルは自分に合っているかもしれない（ポートに一台もなかったら悲惨だけど）。ちなみに勿論帰りは違うルートを歩く予定だ。
改めて、えがお健康スタジアムへ到着！！
敷地内X字に広がるスタグルエリアの中心には再入場口の橋が架かっており、スタジアム入場後もスタグルエリアにダイレクトにアクセスできるようになっておりちょっと嬉しい。ホームの入場開始からほどなく、席を確保した観客が橋を渡ってスタグルエリアがにわかに賑わってきた。
くまモンベンチもある
スタグル広場にはイベントステージもあるが、企画・運営はクラブではなく「熊本スポーツ応援団」という団体が行っているらしい。開幕戦ということでゴール裏のサポーターをゲストに新選手のチャントのレクチャーを行ったり、ミニアンプ背負ったバンドが広場を練り歩いてたりとなんだか楽しそう。マスコットのロアッソくんも来てた。
広場を散策してスタグルを物色していたところ、「熊本に来たなぁ～～」と感じさせるお店を目にした。
あか牛？馬肉？からし蓮根？確かにそれらも有名だが、やはり熊本といえば
無論、おべんとうのヒライである。
その中でも名物なのが、ちくわの中にポテサラを詰めて揚げたちくわサラダ。これを食べてこそ熊本に来たと実感する(福岡にも若干店舗はあるけれど)。
ちくわサラダを食べながらアウェイ入場口へ。まだ開場していなかったのでそのままスタジアムを一周してスタグルをおかわりしに行く。
入場後の移動可能エリアが広くてスタグルも買いに行きやすい
朝からおにぎり一個で自転車をモリ漕ぎしたのでちくわサラダだけでは流石にお腹が減る。何かスタミナがつきそうなものは……
オオツカグループさんによるスタグルブース
阿蘇のあか牛！！
脂肪が少なく、それでいてジューシーという褐毛和種のブランド、そこまで霜降りのような脂っこい肉が得意ではない自分としては是非とも一度賞味してみたかった。
ここはひとつあか牛のガーリックライス丼を注文。1000円と若干値は張るが味、ボリュームともに大満足。食べ応えのある赤身肉としっとりとしたガーリックライスの風味がまた絶妙。タウリンとアリシンでスタミナと疲労を回復して、90分間飛び続ける準備は整った。
そうこうしているうちにビジター側も入場が始まったのでスタジアム内へ。
なんだこれ、凄く開放的…！
キャパ32,000と先週のクラサスドーム大分級の広さ。観客席には適度に傾斜もありピッチの奥まで俯瞰して見渡せる。今回は上段の通路上あたりを確保。
コンコース内にはこんな展示も。
熊本のコーチ、岡本賢明氏による今日のマッチに向けた色紙と写真の展示、そして自由に記入できるメッセージカードのブースが。
岡本コーチ、選手時代は熊本出身で札幌に入団し、度重なる怪我に苦しむも二度のJ2優勝に貢献、その後地元のロアッソへ移籍し、引退後はアカデミーコーチを歴任し遂に今年トップチームのコーチに就任したとのこと。
こういった細やかなおもてなしには当時選手として応援していたサポーターは勿論、自分のようなこの場で調べて知ったような層にもグッとくるものがある！
改めて現物を近くで見るとジャガード編みがいい感じ
キックオフも近いので席に戻るとボールパーソンがセンターサークル上でやすかわくんカルメンに合わせて踊っていた。いったいどういうことなの……
……
……ハッ！！気が付いたら試合が終わっていた！記憶が全くねぇや！
というわけで0-3で敗戦です
足も速いしパスも繋がるし、大分とはまた違った手強さがあった……
特に塩浜選手を始め将来有望な若手選手が躍動してていいね
カモンロッソが聴こえる
というわけで撤収！
からの追いヒライ
スタジアム横に実店舗があるのでスタグルの搬入も楽だろうな……と思いながらちくわサラダとおにぎりを購入し、シャトルバスの待機所を横目に国体道路をひとり歩いて次の目的地へ。
シンプルに下調べが足りなかった
スタジアムから2キロ近く、界隈で話題の途轍もなく濃いラーメン「火の国文龍」……はお昼休み中でした
というわけで近所の太一商店でお茶を濁すことに。大体方向性は近い
丁度太一商店の前にバス停があったので、その場で来た経路も何もわからない桜町行のバスに適当に乗って市街地へ向かう。勿論この後の予定は未定。
バスに揺られること35分、国道３号線沿いの浄行寺バス停でふと思い立って下車。全国でも珍しい道路と線路の併用軌道、要するに道路のド真ん中を電車が走る、そんなスポットが近所にあるのを思いだした。
時刻表を調べたら丁度10分後に電車が通るらしいが、せっかくなので1区間だけ乗ってみようということで、350mほど離れた黒髪町駅へ。
大学生の頃お世話になった
さて、中途半端に藤崎宮前まで来たので、そのまま並木坂から上通・下通と適当にブラつくか～朝鮮飴のお店どこだっけ～～と思ったのもつかの間、並木坂の入口で良さげなバーを見つける。
外から伺ったところ今日の試合の録画を流しておりサッカー好きの方が集まってるように見える。「サッカーの様子が見えたのでちょっと一杯だけ…」と入店。念のために札幌のシャツの上からブルゾンの前を首まで閉めて…
「『ちょっと一杯だけ』の人間は開幕日本酒2合瓶なんて頼まない」との指摘あり
熊本札幌戦を流しながらサッカー談義で適度に打ち解け(ブルゾンも途中で脱いだ)、「熊本のユニ着て応援してる広島出身の神戸サポ」の方と「札幌のユニ着て応援してる大分出身の福岡サポ」という「（店長曰く）要素が多すぎる」２組が実は昨日も北九州-長野戦の会場でご一緒してた等々、Jサポならではの話題で盛り上がり、そして最後はU-20日本代表-イラン代表の中継でW杯出場決定に店内全体が湧きあがり、気付けば3時間も経っていた。
ホテルがある大津までの終バスの時間が近いので会計を済ませたところ、「折角だから熊本の試合にも来んね～」とタオマフを戴き、カモンロッソの指南を受け、また9月20日あたりお会いしましょうね！とスティングを歌って送り出されるなどした。9月が遠いなら3月30日でもいいぞ
バスに揺られること50分、立席も目立つほど混雑していた車内も気づけば最後の乗客に。ホテル最寄のバス停に降り立つと、人は勿論車の通りもさっきまでの喧騒が嘘のように疎ら。
今日の宿は大津のHOTEL AZ。格安でいてクオリティの高い、九州が誇るビジネスホテルチェーンである。
札幌のキャンプ会場である大津町運動公園から徒歩15分程度。明日のトレーニングマッチに備えて丁度良い宿が取れた。
まだ23時前だが、朝から一日動いてヘトヘトなので明日に備えて早めに就寝することに。いつかリベンジしようということで夜食は文龍のカップ麺。
予告
【探訪日記 #4.5】2/24 北海道コンサドーレ札幌 熊本キャンプ
連休最終日はキャンプのトレマを観て博多へ帰ろう
