謝罪
日本人であれば、誰でも一度は土下座をしたことがあるだろう。
無論私もある。
過去に一度、サークルの飲み会帰り、私はベロンベロンに酔っ払い、先輩にコイツはもうダメだと介抱されながら、駅に向かい、終電も近く、先輩方は、実家住みなので、電車に乗ろうとしたが
私を酔って何を狂ったのか、公衆の面前で
その先輩に泊めてくれないかと、土下座をし
頼み込んだ。
だが、残念なことに先輩からの口から出た言葉は
NOだった。
わたしは、ひどく悲しみ、その日は駅のベンチで寝ることにした。
季節は、5月
ちょうど、暑くもなければ、寒くもない、心地よい、comfortableな時期のはずだが、私の背中は
凍えるように、寒かった
何故だろうか、
わたしは、酒の影響も、あり頭が全くと言っていいほど、回らなかったが、そんな私でも
少しベンチに座って考えたら、わかった。
どうやら、コンビニで買った冷え冷えの缶ビールを背中に入れたからであろう。
多分覚えてはいないが、酔った勢いで、レジ袋と
自分の背中を間違えたのだろう。
わたしは、考えるのをやめ、ベンチに座り込む
顔を上げ、夜空を見上げた。
あれが、デネブだろうか、それとも、アルタイル
だろうか、ベカだろうか
とりあえず、星は一ミリも知らんが、アルタイルとか、ベガとか、言ってれば、知的に見えるだろう。
わたしは、缶ビールを開け口の中に入れた。
まっず、
やはり、私は酒が苦手だ、この、消毒液みたいな味、喉の中が焼ける感じ。