自分の得意領域で勝負すること
人はそれぞれ異なる能力を持ち、その組み合わせが仕事や人生で活きることを、私自身の経験から実感している。本稿では、「自分の得意領域で勝負すること」の重要性について、具体例を交えながらお伝えしたい。
自分の得意領域で勝負する重要性
人間には誰しも得意なことと不得意なことがある。私の場合、新規営業のテレアポが得意だったが、周りには電話をかけるだけでアレルギーを起こす同僚も多くいた。そのような人が努力を重ねても、テレアポを得意に変えることは難しいであろう。
一方で、自分の得意分野に注力すると、大きな成果を生む可能性が高まる。得意なことは取り組みやすく、努力が結果に直結しやすいからだ。さらに成功体験が増えることで自己肯定感が高まり、さらに成長への意欲が湧いてくる。
得意分野を伸ばすことで、周囲との差別化が図れる。「何でもそこそこできる」よりも、「これなら誰にも負けない」という強みを持つことが、キャリアの大きな武器となる。
若いうちに広げるべき視野
ただし、若い時期には得意分野を見極めるために幅広い経験を積むことも重要だ。いろいろな業務に挑戦し、自分の得意不得意を知ることが、将来の選択肢を広げる鍵になる。
若手の頃は、苦手な仕事に挑む機会も多い。しかし、それらは自分の適性を知るための重要な判断材料だ。がむしゃらに働き、失敗や成功を繰り返すことで、自分に向いている分野を発見し、そこに集中する道筋をつくるべきだと思う。
損切りの重要性
苦手な分野で苦しんでいる人も少なくないだろう。「このまま続けるべきか」「逃げではないか」と悩む人もいるかもしれない。そんな時こそ、損切りを考えるべきだ。
日本では、苦しい環境でも耐え続けることが美徳とされるが、自分に合わない環境や分野に固執することは無駄だ。努力を続けても成果が出にくく、最悪の場合、身体を壊すリスクもある。
損切りを決める際の基準として、以下の2つを提案したい:
「面倒くさい」ではなく「嫌だ」と感じるか
私自身、好きで入った会社で苦手な業務を続けていたが、帰宅後に「嫌だ」と感じる自分に気づいた。「面倒くさい」は努力で乗り越えられるが、「嫌だ」という感情は身体からのSOSだ。活躍している先輩のキャリアが自分に合っているか
活躍している先輩と自分が目指したい将来像や特性が大きく異なる場合に、そこにいるべき環境でないと判断できる。
異なる能力を持っている先輩をみて、自分が2,3年後に先輩のようになれるかというとそんなことはない。目指すべきキャリアアップの仕方が違うと感覚的にもわかるのではないだろうか。自分と似たようなタイプの先輩が会社で活躍していないのであれば、その道のキャリアステップが用意されていない。評価されずらい理解されにくい環境であることを認識すべきだ。
私の決断
私自身、苦手な領域での業務に限界を感じ、損切りを決断した経験がある。その際、周囲からは「逃げではない」と理解され、むしろ応援してくれる人々が私を支えてくれた。
自分の戦うフィールドを見極めることが、人生をより良くするための第一歩だ。得意な分野に注力し、自分らしいキャリアを築いていくことが、充実した人生につながると信じている。
自分の強みを活かし、輝けるフィールドで勝負しよう。