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答えなんてない


訪問中、鳴り止まないピッチ。

嫌な予感…

「夏には田舎に帰りたいねぇ」
と毎日ベットの上で呟いていた方。
難病の末期でもう長くはないが
懐かしい田舎に帰りたいと毎回話して
くれていた方。

ピッチの向こう側は苦しそうな声と
慌てる家族の声

酸素89%で大量の胸水
どんどん酸素量1ℓ、2ℓ…と上がっていく
苦しい、とにかく息が苦しいと

とにかく落ち着くよう対応し
救急要請するよう指示を出すが
「嫌だ」と。
本人はこのまま家で死にたいと。
けど苦しい姿が家族は耐えられないと。

本人と家族の意見どちらも大切
挟まれる私。
急変の時、最期はどうしたいか話し合っていたのに
いざその時になると
人間は迷ってしまう。
それも大切な人になると簡単に決められるはずがない。

自分なら気管切開や胃瘻なんて絶対に嫌。
そんなんなら殺してくれと思う。
けど、自分の大切な人がそんな状況だったら………

また答えは違ってくると思う。
どんな姿でもいいから生きていてほしいと思う。

あぁこの仕事は無力すぎる…

訪問リハと看護と在宅診療が
別々の場合、看護師のような対応も
時にはしなくてはならない。

まじで無力。
わからなさすぎる。

とりあえずやれる事はやった
けどやっぱり引きずるよねー……

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