茶目っ気たっぷりクラブ
キャサリン・マンスフィールドだったかヴァージニア・ウルフだったか、少女について書いている。
或る少女は、幼少にして男性の気をひく術を心得て卑怯だ、といった記述。
読んでいて私は「なるほど」などと感じ、そのまま作家の見解を受け入れた。
同じくイギリスの作家ロレンスは、小説に美少女を登場させて「可哀想」と書いている。
やっぱり私はついついロレンスの感じ方も素朴に受け入れた。
次第に私はロレンスに対しての不満がつのり『現代人にとって愛は可能か?』に至って、なんか、頭にきた。
それまで私はロレンスのかなり熱心な読者だった。
さて、マンスフィールドだかウルフだか、私はその少女の気持ちになって、考えた。「媚を売っている」との記述もあった。
少女にしてみれば、生きていく上で、必要なことをしたまでではなかったか。「媚を売っている」は言い過ぎだと思う。この多感で無邪気な少女は、無意識のうちに計算高かったのかもしれない。この少女は荒野を目指さないタイプだと思う。私は擁護したく感じる。