詩 未踏のカラードリップ
あなたを見る目が滲んでいく程
光の粒が揺れて笑っている
藍色に少しの白を混ぜて
広げた世界に点を重ねた
虚ろな言葉が口から水分を奪って
得体の知れぬ欲望を寄越した
ありがとうがいつも重くなってしまうのは
後ろめたさが底に隠れていて
止めどない愛しさを隠してしまう
羨ましさは何度塗り潰しても
私を浮かび上がらせる
どうして私だけがを喉もとに詰まらせて
張り付いた笑顔で誰かの為に生きるあなたに
簡単に寄り添う事など出来はしないから
今はただ涙だけを流して時が埋める事を
待って
今は無力のままで明日に身を任せて
何も出来ないままに
誰も知らない未来に
希望を持てない世界から
黄色の空をキャンバスに広げて
イカれた大人は
汚れた皮膚で正解を忘れたまま
ピンク色を塗り重ねる