#17 職探し
アイルランドにワーホリに来る前は、家さがしはめちゃくちゃ大変で、仕事さがしはそんなに難しくない、と聞いていた。
しかし、実際のところわたしにとっては仕事探しのほうが難しかった。
理由はさまざまある。
まず、英語が喋れない。まっとうに正面から応募してきて英語の話せる奴と話せない奴がいたら話せる奴を採るのは当然だ。
つぎに、経験がないこと。実際問題ワーホリで就ける職、たとえばバリスタやレストランのウェイター、キッチンハンド(シェフ)、ホテルのレセプションなどはほんとうに経験がものを言うとおもった。学生時代のアルバイトでサービス業を経験はしていたものの、飲食の経験は皆無。そもそも、じぶんには飲食は向いてないと分かりきっていたため避けてきたのが仇となった。
また、わたしが職を探していたのが学生のホリデー時期で、通常よりライバルが多かったというのも要因としてあるだろう。じっさいに語学学校のクラスメイトなども職探しにかなり難儀していたようだった。
さて、とはいえわたしは現在、無事職を得て生活している。
そもそも金が尽きたら帰ればいいか〜くらいのニュアンスでワーホリ生活をしていたため、ほかの経験者のみなさまのようにいっしょうけんめいCV配りとかはしていないのだが、いちおう経験談として残しておく。
応募した箇所はぜんぶで30ヶ所くらいになるとおもう。
そのほとんどはインターネット経由(コミュ障〜!!!)。
indeed 20件くらいは履歴書を送った。が、インタビューまで進んだのは1件。一掲載につき80-200件ほどの応募があるところがほとんどで、ここで勝ち進んでいくのは難しいと感じた。
Jobs.ie 2〜3件履歴書を送ったがどこも何の回答もなかった。
CV持ち込み 2件。1件は履歴書だけ預かってもらい、もう1件は今は募集してないと言われた。
企業ウェブから直接
- ローカル:気になっていたお店のウェブを見たら求人があったので数件応募しうち一件に話そうよ!と言ってもらい向かったもののポシャッたのがひとつ。
- フランチャイズ:ホテルや飲食などに数件応募し、拾ってもらったのが今の職場。
上述のとおり、わたしの現在の職場はフランチャイズの飲食店。
面接もなく、ある日突然トライアルを受けにこないかと電話が来た。
後日2時間ほどのトライアルを受け、その場で内定した。当日教えてくれたひとが別のポジションに薦めてくれ、けっきょくはそのポジションで今も働いている。
さて職は決まったはいいものの、そのじつめちゃくちゃ肉体労働。
日本ではもともと外回り営業職だったものの、コロナで完全にオフィス引きこもりとなり体力は激減。
ゆえに、初日(初日から9時間シフトだった)終わった後は、こんな仕事続けられない!次の仕事みつけてすぐやめる!とおもったが、なんだかんだでダラダラと3ヶ月以上続けてしまっている。意志がべらぼうに弱い。
現在日本人はいっさい周りにはいないが、じゃあ英語力が上がっているのかというと全くで、むしろ話す機会が減ってスピーキングは退化しているまである。ときどきシェフたちの言っていることが理解できず聞き返したり愛想笑いをして過ごしている。
英語もたいして喋らないし、同僚は自分よりも若い子がほとんどなので、アラサーのババアがこんなところで働いていて大丈夫か?と思うが、でもオーストラリアのファームとかでも同じことだよなと今は思っている。
また今の職場は圧倒的にコネクションでの入社が多い。知り合いもいない・日本人もいない・経験もないのないないづくしだのにようやっとるよ自分と言いたい。
体力的にもめちゃくちゃ疲れるし、ミスをしてめちゃくちゃ落ち込んだり、英語がわからず困ったり、夜中ストレスで涙が止まらず眠れなかったりすることもあるけれど、たぶんもうしばらくはこの仕事を続けると思う。
まったくキラキラしていない。どっちかというと鈍色だ。にびにびしている。同僚やお客と英語で楽しく話して…とかそういうのまったくない。
でも生活はできるし旅行もできるし多少は貯金とかもできる。なんなら円安も手伝って日本にいた時より手取りが多い。アルバイトの分際で。あとあたらしい仕事めっけるのが面倒。
そんな感じでまったくキラキラしていない経験談でした。
おわり。