#27 ブリストル、住んだらどうなるだろとか考えながら(旅行記)
9月某日、語学学校時代の友人ふたりとわたしは、どこかへ旅行へ行けないかと計画していた。
シティセンターのCafe Neroに集ったわれわれは、ちぎったナプキンに行きたい地名を書いて丸めて、くじ引きで行き先を決めることにした。
抽選の結果、向かうことになったのはBristolだった。
ブリストルはバンクシーに代表されるようにストリートアートひいてはアートカルチャーそのものが活発な場所。
くじにブリストルと書いたのはわたしではなく友人なのだけれど、自分自身、もしYMSでイギリスへのビザが取得できていた場合、ブリストルに住むことを検討していたため、なにか縁を感じた。
旅行は一泊二日。早朝のRyanairに乗り込んでブリストルへ。
空港からはブリストルにも程近い観光都市、Bathへむかう。
バースの街中は観光客の人が圧倒的に多そうだった。
町並みはザ・ヨーロッパの観光都市といった感じ。ロンドンとはまた違った風情があった。
われわれは貧乏人なので、ガッツリ観光しようという気もなく、Roman Bathには行かなかったが、Parade gardensでぼんやりしたり、街中を歩いてみたりして楽しかった。
唯一モメたのが、食事について。
友人のうちひとりがヴィーガンのため、ヴィーガン対応のピザ屋に行こうと長いこと歩いたにもかかわらず、店がやっていなかった。
ほかの候補決めにも時間がかかり、それでもうひとりの友人が「わたしは何でも食べれるからどこでもいいけどあんたがどこでもよくないから困ってるんでしょうが!!」と不満爆発。
お腹空いていたから余計にイライラしていたのだとおもう。
けっきょくは街中のThe Green Rocketというヴィーガンレストランに落ち着いた。
混雑していて提供までには時間がかかったが、注文したヴィーガンカツカレーやアランチーニはとても美味しかった。
夕方からは電車でブリストルへ。
エアビーのホストに連絡していた入室時間までどうしようかと考えていたところ、駅の近くにあったパブが目に入り、入ってみることに。
クラシックなパブかと思いきや、若い人も多く、外のガーデン席も広くかなりいい雰囲気。
当日はラグビーワールドカップのアイルランド対ニュージーランド戦があるとのことで、パブ内のテレビを目当てに夕方遅くなるとつぎつぎと人が集まってきた。
ブリストルへの道すがら今夜どこで食事するかについて計画はしていたのだが、友人がラグビーを見たいと言うので、そこに留まることにした。
結果は24対28でニュージーランドの勝ち。
パブ内もアイルランドを応援している人が多かったようで、わずかに落胆の雰囲気が漂っていた。
パブにはけっきょく5時間ほど滞在。お邪魔しすぎました(?)
翌日は、バンクシーアートを見るために街中を歩き回ることにしていた。
エアビーで滞在したエリアは坂道が多く、ダブリンではなかなか味わえない感覚や景色を楽しめた。
そしてどこに行っても壁にストリートアートやらタグやらばかり。
バンクシーの作品をみるにあたっては、かれの作品をまとめたマップなどネット上の情報を参考にさせてもらったが、もうすでに消されて無くなっていたりするものも多く、けっきょく見ることができたのはこの一作だけだった。
街の印象としては、そこまで人も多くなく、でもシティセンターは活発なので、とくに若い世代にとっては生活がしやすそうかなと思った。
ただ、ダブリンとくらべると薬物中毒者っぽい人がけっこうアグレッシブなように感じられ、若干怖いなという印象はあった。まあダブリンも街の真ん中にもドラッグ中毒者はいるとおもうけれどあまり荒れているところは見たことがなかったので……。
帰りに空港まで向かうバスの中で、どうだったかという話を友達としたけど、ふたりとも好感触だったようす。
わたしもまあなんとなく、住んだとしたら、っていうイメージはできたかなあと思う。ロンドン以外のイギリスの街に行くのが初めてだったので、新鮮な体験になった。
ちなみに、帰りのRyanairはやっぱり遅れました。知ってた!