詰オーダーと学而第一 其之一
立飲みが専ら良いのである。
京橋徳田、丸美本店のネキの岩田屋、天満の奥田、赤羽いこい。
※注 そういえばいこいは良かった。何が良いと言ってキャッシュオン。キャッシュオンの名店で大国町に埴谷雄高かなんかをずっと読んでて注文があれば少し大儀そうにめちゃくちゃ旨い牡蠣のコンフィ(100円)をつくってくれるマスターの二劫というところがあったのだけど閉店した。あの店ほど本稿の精神を体現できた店はもはやあるまい。終わり
終わらぬ。立飲みの至極は「詰め注文」。
入店者に対す衆人の強烈な関心事は、「こは何を頼む人ぞ」でありそこにまず関所札的なプレッシャーを感ずる。初手は何がどうあっても瓶ビール。トムといえばジェリー、里中といえば山田、谷隼人といえば松岡きっこというべし絶対的定番。こちらもそこに抗って陶陶酒を頼むほどの拘泥がある訳でもなく、個人的には△モルツ、△極度乾燥、○黒ラベル、◎キリンラガー◎赤星などの好みがありつつ初手は瓶ビール。
ただ初手を打ち下ろしたりてもゆめあやぶむなかれ。
ここからが各人の「彩」なのである。
【ここで、筆者註、というかアタマがイッてないことのフォローというか。なんしか一番言いたいことがあって、そしてその途上にもいろいろ言いたいことがあるときに「途上」の方が豊かにイキイキといろいろ出てきて、「途上」の「途上」が等閑になるのは、畏れ多くも「冨樫病」とでも言うべきなのか。あらあらかしこ。一旦、スタジオにお返ししまーす。】