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「ネット嫌いの地方サロンが知らない“今や当たり前の集客術”——時代に取り残される危機に気づいていますか?」

美容業界に携わる中で、こんな言葉を聞いたことはありませんか?

「うちは電話予約ばかりだから、ネットなんて必要ない。」
「ネットの予約サイトに頼るなんて、うちのお客さんには合わない。」

私自身、こうした声をたくさん耳にしてきました。ネット予約や口コミサイトを毛嫌いするサロンオーナーは、まだまだ少なくないのが現状です。でも、果たしてその考えは時代に合っているのでしょうか?

もちろん、このノートを読んでくださっている皆さんは違いますよね。まさか「ネットなんていらない」と本気で思っている方が、こんなオンライン記事を読んでいるとは思えませんから。きっと、ネットの可能性を前向きに捉えつつも、「どう活用すればいいか」を模索されている方が多いはずです。

それでも、ネットを毛嫌いするオーナーさんに出会うたびに思うのです。**「このままでは本当に大丈夫?」**と。


データが語る「ネット予約の現実」

株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミーの調査では、全国どの都市規模でも「ネット予約」が最も利用されていることが分かっています。
スマホ普及率の高さもあって、今やネット予約はスタンダード。
小規模都市では電話予約の割合が少し高い傾向にありますが、それでもネット予約との差は大きいのです。

さらに興味深いのが、「サロンの認知経路」。

人口規模別に、「現在使っているサロンを知ったきっかけ・情報源」を聞いたところ、規模に関わらず1位はすべて「予約・口コミサイト(ホットペッパービューティーなど)」と回答。

【株式会社リクルート ホットペッパービューティーアカデミー】https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/column/c_rsv/46965/

地方でも「友人・知人の口コミ」を抑えて「予約・口コミサイト(ホットペッパービューティーなど)」がトップという結果が出ています。ネットの影響力が、都市部だけでなく地方でも浸透していることが明らかです。


ネットを拒むサロンが廃れる理由

「うちは常連客が多いから大丈夫。」
「長年やってきているから新しいことは必要ない。」

しかし、この「常連客がいるから大丈夫」という考えこそが、大きな落とし穴になりかねません。
例えば、常連客が引越しやライフスタイルの変化で離れてしまった場合、新たな顧客を獲得できずに売上が急激に落ち込むリスクがあります。
また、電話予約しか受け付けていないと、昼間働いている現役世代や忙しいビジネスパーソンは“営業時間外に予約できない”不便さを感じて、ネット予約ができる別のサロンを選んでしまう可能性が高まります。
そうなると、気がついた時には「お客様が減った分、スタッフの人件費や経費が重荷になり、結果として経営を圧迫する」といった深刻な痛みに繋がってしまうのです。

ネット予約や口コミサイトを活用するサロンがどんどん新規顧客を取り込み、口コミで評価を上げている中、ネットを拒むサロンは競争から取り残されつつあります。「ネット予約なんていらない」と思っている間に、未来のチャンスを見逃しているのです。

スタッフを抱えているサロンは尚更です。
ネット予約を導入していないサロンに対して、若い世代の美容師や新しい技術を積極的に取り入れたいスタッフほど「うちは時代遅れかも」という不安を抱きがちです。特に優秀で向上心の高いスタッフほど最新のツールやシステムを活用できる環境を望むため、ネット予約に対応していないことで「スキルアップの機会が少ない」「職場の経営方針が古い」と感じてしまうケースがあります。結果的に、そうしたスタッフが自分の成長を求めて他店へ移り、残る人材の士気が下がってしまう――これが、ネット予約の導入を渋るサロンが直面しやすい“痛み”のひとつです。


リピートの鍵は「ネット予約の利便性」

調査によれば、リピート利用の最大の理由も「ネット予約ができるから」。
「いつでも予約できる」「夜遅くても予約可能」という利便性は、忙しい現代のお客様にとって大きな魅力です。
これを裏返すと、ネット予約を導入していないお店は、忙しいお客様にとって“最初から候補に入らない”存在になるということ。
一度は足を運んでもらえても、「夜中にふと思い立ったときに予約できない」「電話予約が面倒」と感じられれば、次回は別の“ネット予約が当たり前”のサロンに流れるリスクが非常に高いのです。
こうして、継続的にリピートが取れない状態が積み重なると、経営の安定を脅かす大きな痛みに繋がっていきます。
ネット予約の便利さを提供しない選択肢は、今や「顧客満足」を諦めることと同義と言えるでしょう。

特にローカルエリアでは、ネット予約の導入や口コミ対策をいち早く始めることで、他のサロンよりも一歩リードすることができます。


「毛嫌い」から「味方」へ、まずは一歩を

ネットを毛嫌いする理由の多くは、「よく分からないから」「慣れていないから」といったシンプルなものです。ならば、まずは小さく始めてみませんか?
• Googleマップに入った口コミに返信を丁寧にしてみる
• 予約、口コミサイトへの掲載をしてみる
• 一部のメニューでネット予約を導入してみる

こうした小さな一歩が、サロンの未来を大きく変えるきっかけになるかもしれません。そして、それを実現できるタイミングは、まさに今です。

ネットは「毛嫌い」するものではなく、「味方」につけるもの。少しずつでもその可能性を取り入れれば、きっと新しい道が開けるはずです。

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