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お腹の子の病気について
次女の病気について
産まれる前のこと。
妊娠28wの胎児エコー外来で右側の腎臓に異常があると告げられました。
以前の妊婦健診でも腎臓にちょっと所見があるね〜と言われていたものの、先生も軽い感じで念のため土曜日にやってる胎児エコー専門外来受けてみてくださいと言われる。
帰って調べると水腎症?などがヒットし自然に治る事もあるとの事で、まぁそれくらいなら…NIPTも陰性だったし、とそこまで深くは考えていなかった。
そして胎児エコー専門外来へ。
エコー専門の先生が腹部エコーで赤ちゃんの全身をしっかり診てくれる。
腎臓のところを重点的に診てもらったあと、
「恐らく多嚢胞性異形成腎でしょう」と。
右側の腎臓がうまく作られなくてブドウのようになっている無機能腎。
通常、腎臓は2つある臓器なのだけれどこの子は1つの腎臓で生きていかなければならないだろうとの事。
幸い、左側の腎臓は今のところしっかり機能していて羊水も減っていない事から現段階では大きな問題はない。
正常に機能している腎臓を大切にして行きましょう、と。
頭が追いつかない…
え、腎臓かたっぽないの…?
それで他の子と同じようにちゃんと生きていけるの?
頭が真っ白になりました。
そこに追い討ちをかけるような先生の言葉
「赤ちゃんの膀胱の後ろに原因不明の嚢胞がありますね」
え??まだ何かあるの?
それから先生がちょっとバタバタしながら院長先生に内線。
たぶん大きな病院に転院してもらうか相談していたんだと思う。
そこから説明をしてくれたのだけど頭真っ白で半分も入ってこなかった。
1人で来た事を後悔。
膀胱後ろの嚢胞は位置的に女児の場合、子宮や膣のある場所だと言う事。
可能性は五万とあって、現段階ではまだ何もわからない事。
嚢胞が大きくなったり増えたりするようなら、総排泄腔遺残や水膣症なども考えられる。そうなると転院。
経過を見て行きたいのでまた次の胎児エコー外来も来てくださいと言われる。
…胎児エコー外来、一回2万かかるんだけどな…でもお金の問題じゃない。
わかりました、とふらふら診察室を後にしてそっからはあまり覚えていない。
帰宅して総排泄腔遺残や水膣症を調べてみて、想像以上の病気に愕然となる。
女児にしか発生しない指定難病…?
10万人に1人?
肛門がない?鎖肛?性別不明の可能性?
肛門と膣と尿道が繋がっていて、人口肛門?ストーマケア?医療的ケア児とは?
そこから数週間は廃人のようになってしまい、長女のお世話もろくに出来ず、毎日泣いてばかりいた。
長女の前でも夫の前でも実母の前でも泣いた。追加説明を求めて産院に駆け込んだりもした。うつ状態だったと思う。
私がそんな様子だったので上の子の情緒も怪しくなってしまい、せめて子供の前ではしっかりしなくちゃと思い直した。
けど、心は鉛のように重たい。
まさか自分の子が。
実は私の実の妹が21トリソミーで、障害をもつ子を育てる親がいかに大変か、そして兄弟の葛藤を当事者として体験してきた事もあり、とても自分に出来るとは思わなかった。そして今いる長女に当時の私と同じような気持ちを経験させてしまう事になるなんてとても耐えられなかった。本当に苦しい。
妹がダウン症で、今度は自分の子が難病かも知れないなんて、神様なんて本当に居ないんだってそんな考えに支配された。
最悪な事も考えていた。
でも長女の存在と夫のポジティブに助けられ、何とか毎日を送った。
そして健診に通うにつれ、
多嚢胞性異形成腎は恐らく確定だけれど
膀胱裏嚢胞はサイズも変わらず、増えもせず、良くも悪くもそのまま。
そして肛門らしきものも確認できた事から総排泄〜や水膣症は段々と否定的に。
(完全否定は出来ないけれど、と)
鎖肛も高位と中間位は否定。低位は生まれないとわからない。
でもそれでも十分だった。
腎臓は受け入れて、1つある腎臓を大事にこの子を守って行こう。
そして原因不明の嚢胞は、産まれてから精査になるけど、どうかどうか軽度の何かで、この子が他の子と同じように生活できるように産まれて来れる事をただただ願いながら残りの妊婦生活を過ごしました。
表面上は元気にしていても、
常に心の中には鉛のようにこの事実が沈んでいて、幸せな妊婦生活というわけには、どうしてもいかなかった。
信じるしかない、ただそれだけ。
そして近づく出産日。