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炭酸水素ナトリウム


2NaHCO3 (加熱)→ Na2CO3 + H2O + CO2


ご存じ炭酸水素ナトリウム(重曹)の熱分解なんですけれども、

ここで注目するのは CO2 が発生しているというところでして、要するにガス(気体)が発生しているというところです。


この現象を利用して、ケーキや焼き菓子作りの際の膨らし粉として用いている、という事も皆さまご存じかと思います。


このことはベーキングパウダーの原理としてよく説明されますが、

実は、ベーキングパウダーは、炭酸水素ナトリウムの単剤というわけではない。


化学反応式から分かりますように、炭酸ナトリウム Na2CO3 が発生しているんですよね。


強アルカリで苦くてまずいので、お菓子を作るうえでは不都合です。


このため、ベーキングパウダーには酸性成分が含まれています。

もちろん重曹と酸で中和が進行するため、さらに遮断剤が含まれている。


つまり、

ベーキングパウダー = 重曹 + 酸性剤 + 遮断剤



さっき、おなかが空いて甘いものを食べたくなったのですが、

毎度の如く預金残高ゼロ、カードももちろん止められており、なにかお菓子を買いに行くという選択をとれないため、

冷蔵庫にあった小麦粉と砂糖でカップケーキを作りました。


この際の膨らし粉として、重曹を加えました。


https://amzn.asia/d/ddxJNj0


あたりまえですが、
ベーキングパウダーなんて高価なものを買うお金は私にはありません。

掃除や洗濯に用いるために買った重曹ですが、食品添加物級のもので、差し支えないと思ったので、これを膨らし粉として使ってみたというわけです。


小麦粉と砂糖と卵、少々の油を加えて混ぜて、レンジでチン!


理屈通り膨らんでくれて、見た目はかなりおいしそうなカップケーキができました。


https://mognavi.jp/news/arrange/105602/

画像はイメージです。写真を撮っていなかったため、実物の様子をお見せすることは出来ませんが、こちらの画像のようにおいしそうに作ることができました。


『ぐりとぐら』のパンケーキぐらいふわふわに出来て、おいしそうでした。


『ぐりとぐら』の例のパンケーキ


こんなにもうまくいくものなんだなぁと思って、食べてみると、

なんと………、苦い…!!


こちらのほうでも、ちゃんと理屈通りで、

苦く、まずい仕上がりとなっていました。


次にまたカップケーキを作る際は、ヨーグルトやレモン汁などを加えることで、酸性条件を与えてみようと思います。



普段はもっと大げさな物質や反応ばかりを扱うために、基本的な内容をついおろそかに考えがちなので、今後も日常スケールでの洞察を通して、物性や化学的性質の理解を深めていけたらなと思います。


あと、記録として写真を残すことも忘れないようにしたいですね!



仮説をもとに、スキームを作成し、実践する。

理屈通りの結果が得られると、気持ちがいい!

やっぱり実験は楽しいです!



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